名古屋市内の給食では「ミルメーク」が出ない!?東海地方の学校給食の意外な事実!巨大な“津ぎょうざ”や家庭でも楽しめる“イカフライのレモン煮”も

爆笑問題・太田光と石井亮次アナウンサーが、東海地方の定番を深掘りするバラエティ『太田×石井のデララバ』!今回は「東海地方の学校給食」を徹底調査。思い出の給食メニューと言えば「揚げパン」「ソフト麺」「クジラの竜田揚げ」などが定番。しかし、春日井市の「サボテンコロッケ」、各務原市の「金魚飯」など、ご当地ならではのメニューが思い出という人も。東海地方の給食を調査すると、ご当地グルメと給食の深いつながりが見えてきました。
大きさは通常サイズの餃子4個分!アレンジ豊富な給食発祥の「津ぎょうざ」

まずは、三重県津市内の小中学校で40年前から続くご褒美メニュー「津ぎょうざ」。給食発祥ながらも、今では全国からお客さんが食べに来る大人気グルメです。
その大きさは通常サイズの餃子の約4個分。給食はたくさんの生徒分を作るので、4個分をまとめて大きな餃子になったとのこと。
餡には、豚ひき肉、ニラ、玉ねぎ、干しエビが練りこまれ、皮も香ばしくなるようにから揚げより少し低めの165℃で約6分揚げます。「直径15㎝の皮を使用すること」「揚げること」が津ぎょうざの条件。それ以外のアレンジは自由で、津市内では30店舗以上で販売されています。
塩パンにキャベツ、マヨネーズ、ソーセージの代わりに津ぎょうざをサンドした「津ぎょうざドッグ」や、ごはんとゴマを包んだ津ぎょうざにちゃんこなべのスープをかけて食べる「津ぎょうざ茶漬け」といった進化系メニューも登場しています。
きっかけは名古屋めし!?西尾市の「イカフライのレモン煮」

愛知県西尾市の給食で誕生したのは「イカフライのレモン煮」。ほどよく酸味の効いた甘辛い味付けが子どもたちの心を奪っています。
揚げたてのイカフライに、しょうゆ、砂糖、みりん、レモン汁を混ぜ合わせたタレを、しっかりと染み込ませるのが特徴です。
レシピは元栄養教諭の鳥居さんが約40年前に考案。きっかけは名古屋めしの味噌カツとのこと。
(元栄養教諭・鳥居さん)
「給食センターの近くにある料理屋さん「ふくなが亭」が味噌カツを出していた。おいしいと当時話題になっていて、それを食べたのがきっかけ」
鳥居さんは、味噌カツは上から味噌をかけるものだと思っていましたが、カツ全部に味噌が絡まっていて、揚げ物をタレに浸すという感覚に驚いたのだとか。当時はカツが高かったため、子どもの好きなイカフライで考案したそうです。
今では、西尾市内の15店舗以上で販売しているだけでなく、作るのが大変な「イカフライのレモン煮のタレ」が開発され、家庭でも楽しまれています。
瀬戸市民のソウルフード!特製甘辛タレが最大の特徴の「てりかけ」

愛知県瀬戸市でも、タレが特徴的なご当地給食「てりかけ」が大人気。鶏のから揚げに特製の甘辛いタレを絡めた瀬戸市民のソウルフードです。
こちらも、給食センターの栄養士さんが40年以上前に考案。タレは、白糖ではなく、甘みが強く味の濃くなる三温糖を使用し、コクのある仕上がりに。
栄養教諭の栗田さんによると「瀬戸は陶器の町。窯焼き職人の方が、高温の中で汗をたくさんかいて、塩分を補給するために濃い味付けを好んだ」のだとか。
てりかけも学校給食を飛び出し、ご当地グルメとしても評判に。瀬戸市が誇るB級グルメとして、産直市場のビュッフェでも販売しています。
名古屋市で作っているのに給食に出ない!?懐かしの「ミルメーク」

名古屋市では、ひつまぶし風のうなぎや、きしめん汁など、給食に名古屋めしが出る学校も。
番組が注目したのは、懐かしの給食メニュー「ミルメーク」。昭和42年(1967)に誕生した粉末のコーヒー牛乳の素で、牛乳嫌いな子でも取り合いになるほど大人気です。
ミルメークは名古屋市守山区にある「大島食品工業」で誕生した商品。現在も全国のミルメークがここで製造されています。その数、年間約3800万食!今ではコーヒー味だけでなく、いちご味やバナナ味も。
大島食品工業の原谷さんによると、創業当時は主に粉末薬品の製造・販売をする会社だったそう。
(大島食品工業・原谷さん)
「最初は(栄養強化のため)牛乳にカルシウムの粉を入れたが、当然おいしくなくて。インスタントコーヒーとカルシウムと砂糖を入れて飲んでみたらおいしかった」
しかし、調査中に意外過ぎる事実が。愛知県のほとんどの地域で給食にミルメークが出ますが、なぜか名古屋市内では出ていないことが判明!原谷さんによると、創業者・大島裕さんの親戚が名古屋市の職員にいたらしく、コネを使ったと言われるのが嫌で、名古屋市は見送ったそうです。
「トマト給食コンテスト」で誕生する東海市の新たな給食メニュー

愛知県東海市では、トマトの給食が人気。「とま豚汁うどん」は、豚汁にトマトをたっぷり加えたメニューです。東海市では、毎月10日が「トマトの日」。「トマトバターチキンカレー」「トマトおでん」など、トマトを使ったいろいろな給食が登場します。
実は、東海市はトマト製品で有名な「カゴメ」創業の地。年に1度「トマト給食コンテスト」が開かれ、東海市内の小中学校18校の児童・生徒がグランプリを競っています。受賞メニューは、実際の給食に採用。「とま豚汁うどん」もグランプリメニューです。
中津川市の小学校がきっかけ!全国に広まった「みそ汁給食」
岐阜県中津川市の市立川上(かわうえ)小学校は、全校児童22人の小さな小学校です。この日の給食は、岐阜のご当地グルメ「鶏ちゃん」をアレンジした炒め物。地元の生産者が持ってくる「恵那鶏」を使用しています。
この川上小学校で、給食の歴史に関わる新事実が判明。川上小学校出身の原徹一さんが、大正10年(1921)に日本で初めて「みそ汁の給食」を実施したのだとか。村の予算を使い、全校生徒約300人にふるまったそうです。
(川上小学校・石川校長)
「大正時代ですので、学校に弁当を持っていく。いい弁当の子もいれば、そうじゃない子もいる。弁当の時間は、人に見られないように下を向いて食べていた。みそ汁を出すようになったら、みんながようやく上を向いてご飯を食べるようになった」
それから全国に“みそ汁給食”が広まったのだとか。川上小学校が無かったら、今のような給食も無かったのかも!?
CBCテレビ『デララバ』2025年3月12日放送より
番組紹介

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