加藤愛アナが愛知・瀬戸市の愛されフード『一笑の焼きそば』を調査! 自家製にこだわり味を再現!瀬戸のご当地グルメ
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、『愛知・瀬戸市』の『一笑(いっしょう)の焼きそば』です。
味の決め手は自家製ダレ! その“だし”となるのは?
聞き込みによると、『一笑の焼きそば』は、だし醤油味。蒸した太麺で作る“元祖・瀬戸焼きそばの味”といわれています。
おじゃました『焼きそば 一笑』は、“瀬戸焼きそば”のみを販売。まとめて数パック買い求めるお客さんが多いため、ほとんど電話予約だけで完売してしまう人気店です。焼きそばの具材は、豚肉とキャベツだけ…とシンプル。早速いただくと「私の知っている焼きそばじゃないです! 麺自体に味がしっかり。でも、醤油がやさしい」と加藤アナ。
“瀬戸焼きそば”の最大の特徴は醤油味ですが、この味を作り出すタレに秘密があります。まず、鉄板の上で大量のキャベツを蒸し焼きにして甘みを引き出し、麺を加えてさらに蒸し焼きにします。そして、味つけは、自家製の醤油ダレ。このタレは、鍋に水・砂糖・醤油と豚肉を入れて煮たもの。つまり“豚肉”が“だし”の役割をしているのです。この自家製醤油ダレを絡めながら焼き上げ、仕上げに煮た豚肉を乗せたら完成です。
麺も自家製! 麺に味が染みこむポイントは“乾燥”
麺を作るのは、店主のお父さん。毎朝6時から作業が始まります。できたての生麺は、色白の中太ストレートの中華麺ですが、蒸し上げると茶色に変化。市販の蒸し麺と比べるとまるでソースや醤油で炒めたような色合いです。
この変色と共に輪ゴムのような硬さがあるかたまりになるそうで、それを水洗いしながらほぐし、1人前ずつにまとめ直して乾燥させるという手間ひまかけた麺づくりをしています。半乾燥程度のパサパサした麺を使い、サラリとしたタレを多めにかけることで初めて麺に水分が入り、徐々にやわらかくなり味が染みていくとか。炒めながら3回タレを投入して、仕上げるそうです。
家族の味を復活させたい強い思いを実現した店主
今ではご当地グルメとして親しまれている『瀬戸焼きそば』の誕生は、店主いわく昭和33年頃のこと。曽祖父が営んでいた『福助』という喫茶店で出したのが始まりだとか。その評判は瞬く間に広がり、“瀬戸焼きそば発祥の店”として45年以上愛されてきましたが、2002年に閉店してしまいます。しかし、それから8年の時を経て、2010年に『福助』の味を完全再現した『一笑』がオープン! 幸いなことに福助時代の仕入伝票が残っており、それで仕入れ先を辿り、自分の記憶を頼りに味を蘇らせました。店を始めて2か月後くらいに「福助の味があるぞ!」と話題になったようで、お客さんが一気に増えるという事態にもなったそうです。瀬戸の愛されフードは、家族が守ってきた味をなくしたくない…という思いが詰まった逸品でした。
(CBCテレビ「チャント!」8 月2日(金)放送より)