回転寿司なのに炎のパフォーマンス!?愛知県発祥の「魚魚丸」の人気の秘密とは テレビ初となる新メニュー開発の裏側も
爆笑問題・太田光と石井亮次アナウンサーが、東海地方の定番を深掘りするバラエティ『太田×石井のデララバ』。今回は、愛知発祥のエンタメ回転寿司「魚魚丸」を109時間取材!人気の秘密に迫ります!
魚魚丸の人気寿司ランキングを独自調査!「110種類」の中から1位に選ばれたのは?
1999年、魚魚丸は愛知県みよし市に1号店(魚魚丸 三好店)をオープン。今年で創業25年を迎え、東海地方を中心に26店舗を展開しています。三好店は週末だと開店直後から90席が満席!多い時には、2時間待ちになるほどです。
バリエーション豊かな寿司は、その数110種類!エビ、真ダコ、ヤリイカなどは、2貫で198円とお値打ちです。
番組は、魚魚丸の最新人気寿司ランキングを調査。第5位は「名物焼穴子一本勝負」(616円)。約20cmの大きな穴子を1匹まるごと焼き上げ、そのまま2つのシャリにのせた贅沢な一品です。
第4位は「中とろ」(2貫495円)。本まぐろや南まぐろを、時季によって厳選。食べごたえ抜群の寿司ネタの王道です。
第3位は「サーモン」(2貫275円)。宮城県産の脂がのったサーモンに、新玉ねぎが相性抜群です。
第2位は「名物焼玉子」(198円)。1貫に卵を2個分使い、甘めのだしを合わせて焼き上げた豪快なメニューです。人気の理由は、できたてでアツアツ、フワフワの食感。注文が入る度に、お客さんの目の前で手作りします。残った玉子は冷めてしまうため、別メニューに使い、作り置きをしないのだとか。
玉子の厚みは、フライパンからはみ出す3.5cm以上にするという厳しい基準が設定されているそうで、焼玉子職人の腕前No.1を決める大会「焼玉子コンテスト」も開催しているそうです。魚魚丸の創業者・新美文二さんによると「寿司の原点とはなんぞやと考えた時、魚はさばきたて、シャリは炊きたて、握りたてとなった。玉子も焼きたてがおいしい」と力を入れたのだとか。
第1位は「まぐろ」(2貫198円)。鮮度抜群で、大きさと厚さにこだわった寿司の定番。これまで500以上の回転寿司店を訪れたという回転寿司評論家・米川伸生さんは「全国のまぐろの平均の値段を、有名な回転寿司100店で調べたが、平均は290円だった。魚魚丸は、ネタの大きさが1.5倍なのに198円。他のネタも大きくて、コスパがいい」と解説します。
炎が燃え上がる迫力満点な「わら焼きショー」!?人気の秘密はエンタメサービスにも
お客さんを目の前で楽しませるさまざまなエンタメサービスも魅力。「わら焼きショー」は、大火力でわら焼きしたカツオを、すぐさま寿司にして、お客さんへ提供します。その日仕入れた希少なネタをお客さん同士が競り合う「ととせり」、皿に鯛の絵柄があると寿司が無料になるサービスなども。
最も人気のイベントは、お客さんの目の前でさばいたばかりのまぐろを食べられる「まぐろの解体ショー」(開催は不定期)。魚魚丸の生本まぐろは、宮崎・高知・三重の3か所で養殖されているので、解体ショーのタイミングに合わせ、高品質のまぐろを仕入れることができるのだとか。
仕入れで狙うのはレアな魚!名古屋市内から車で5時間かけて鳥取県へ
旬の食材を使った期間限定の新メニューも人気。春は三重県産の牡蠣、夏には青森県産の活ホタテやうなぎの蒲焼一貫など、季節ごとの新メニューを次々と販売しています。
番組は、新メニュー開発までの裏側に完全密着しました。仕入れの責任者は、常務取締役の川井さん。これまで全国各地を100回以上も視察し、旬のものから希少なものまで、あらゆる魚を買い付けしてきたハンターです!
川井さんら5人は、北中一朗社長に見送られ、名古屋市内にある本社を夜の10時過ぎに車で出発。鳥取県の境港で朝5時から行われるセリに向かいました。仕入れだけでなく、現地の食事処、土産物店なども訪れ、水揚げされたものが地元でどう調理されているのかを見て回るのだとか。
今回の狙いは「地元でしか出回らないレアな魚」。午前5時、境港に到着した一行は、セリの前に、地元の仲卸人に案内され、どんな魚が水揚げされているのかを確認します。まずは、境港が日本一の水揚げを誇るベニズワイガニをチェック。境港の水揚げ量は1年間で約4600トンにもなるそうです。
川井さんは、ただ仕入れるだけでなく、現地での料理の仕方を質問。地元の味を愛知で提供したいとのこだわりです。ベニズワイガニの値段は、数年前の価格高騰が収まっていたこともあり、今回は地元と同じく味噌汁に入れる食材として買い付けました。
さらに川井さんが注目したのは「ミミイカ」。茹でても、生で食べてもおいしいとのこと。一行は、港の食堂でミミイカの煮付けと刺身を試食させてもらうことに。寿司ネタとしては、全店で出すには仕入れ量が足りないと判断。冷凍で量を確保して、今回のフェアにはミミイカの煮付けを採用です。
フェリーで隠岐島へ!今回の視察でゲットした食材は?
続いて、一行はフェリーで約4時間かけて、隠岐島(おきのしま)の海士(あま)町へ。海士町の漁船に乗り、定置網の魚を見に行きます。川井さんによると「セリを見るだけでは駄目。価値のない魚があると、漁師さんは捨てたり、セリに出さなかったりする」とのこと。
まずは、町長の大江さんにあいさつし、海士町の魚でフェアをやりたいことを伝えます。大江町長も「魚もいいが、隠岐は海藻もおいしい。この時季からはアカモクがいい」とアピール。一行は、役場の人に案内され、もらった意見をヒントに食材を探します。
翌朝6時、海士町の漁労長・大久保さんの船に乗せてもらい、港から約10分の漁場へ。定置網漁は、海の中に網を仕掛けて、回遊する魚を誘い込みます。
仕掛けておいた網を徐々に引きあげていくと、イワシが大漁です!川井さんは包丁を手に新鮮なイワシをその場でさばき、漁師さんにもふるまいます。
この日は、2トン以上が取れましたが、大久保さんによると「イワシは今まで未利用魚として廃棄していた」とのこと。川井さんは「島なので、1日経ったものを境港に持っていく。どこでもイワシがあるので、境港に集まった時に1日経ったものは値段が安くなってしまう。それはもったいないので、イワシを鮮度のいい状態でもらう」と、買い付けました。現地で鮮度のいいうちに冷凍して輸送します。
旬のイサキ、シロイカなど、今回の視察でゲットした食材は合計12品!隠岐島のイワシは、炙りのにぎりで提供することになりました!
テレビ初公開!期間限定の新メニューができるまでに密着
視察から2週間後。新たなエンタメ寿司を開発すると聞きスタッフは本社へ。担当するのは、視察にも同行していた営業部の渡辺部長です。
新メニューのヒントは、漁の視察を終えた後に訪問した地元の回転寿司店「ヒトトセ」で食べた「ヒトトセ海鮮瓶」。瓶に入った具材を自分でかけて食べる丼のアイデアに「楽しく提供している」と心引かれました。
新メニューは、ベニズワイガニを使ったすり身をのり巻にし、その上にケーキなどで使う透明なムースフィルムをのせます。フィルムの中には、カニのすり身、海士町長オススメのアカモク、ウニ、イクラ。フィルムをはずすと、おいしそうな具材がこぼれ落ちます。お客さんが自分で完成させるというエンタメ要素を取り入れています。
試行錯誤を重ね、今回のフェアで出す新エンタメ寿司が完成。新メニューの名前は、太田さんに託されます。フィルムを外し、試食した太田さんは「豊かな味!色んな味が口の中で味わえる!」と絶賛。「海鮮ア・ラ・モード」と命名しました。
新メニューは6月23日(日)まで販売です。
CBCテレビ『デララバ』6月19日(水)放送