ベトコンは何の略?元気が出る名古屋めし!ベトコンラーメン発祥店で誕生秘話を聞く!

ベトコンは何の略?元気が出る名古屋めし!ベトコンラーメン発祥店で誕生秘話を聞く!

香ばしく炒められたたっぷりの野菜とニンニクが入ったスタミナ満点の「ベトコンラーメン」。一度食べたらやみつきになる味わいに根強いファンも多い。今回はベトコンラーメンが誕生したきっかけや歴史・背景について深掘りしていきます。

知られざるベトコンラーメン誕生秘話

ベトコンラーメン発祥のお店と言われている「新京」。のれん分けしたお店が愛知県を中心に関西まで店舗を構えています。地域を越えてその味が受け継がれるベトコンラーメンの人気店です。ニンニクがきいたパンチのある味わいは、食べた人が元気になるということで一躍有名に。その新京が生まれたのは1969年のこと。

初代店主である稲垣稔さん(以下稲垣さん)が、父親の繊維会社倒産を機に一宮市で中華料理店「新京」を開店しました。店名は稲垣さんが生まれ育った旧満州の新京にちなんで「新京」としたそうです。

稲垣さんが疲労で体調を崩した際、当時の調理担当者がニンニクと唐辛子の入ったラーメンを作ってくれました。そのラーメンを食べた稲垣さんは、幼き日に食べた旧満州の味を思い出すとともに、とても元気が出たそうです。そしてこの「元気の出るラーメン」をみんなに食べてもらいたいという想いから改良を重ね、現在のベトコンラーメンが生まれたのです。

その味に惚れ込み、多くのお店が独自にアレンジしたベトコンラーメンの提供を始めました。パンチのきいたベトコンラーメンは人々の胃袋をつかんで離さない人気ラーメンとなっていきました。

「ベトコン」のネーミングの由来は?

「ベトコン」という独特なネーミングは果たしてどこからきたのか。実は「このラーメンを食べると身体の調子が良くなる」とのお客さんの声が多く届いたそうです。そこで「食べるとベストコンディションになる」という意味で「ベトコンラーメン」と名付けられたのでした。

サウナの聖地として有名な今池のウェルビーでも、サウナ飯としてベトコンラーメンを提供しています。サウナでエネルギーを消費した後にスタミナ満点のベトコンラーメンを食べれば、さぞや元気が出ることでしょう。

新京のベトコンラーメンに隠された「うまさ」の秘密

ベトコンラーメンに欠かせない食材、それは「ニンニク」。しかし、ただニンニクと野菜を炒めるだけではなく調理工程に秘密が隠されています。

ベトコンラーメンに使用するニンニクは低温のラードでじっくりと揚げ、コンフィのような状態にして1日置きます。そうすることで中までホクホクとした食感になるそうです。そして注文が入ってから中華鍋で表面に焼き色がつく程度に「素焼き」することでニンニクの香りを引き出します。ここがベトコンラーメンの最も重要な調理工程だと、新京二代目店主の稲垣賀彦さんは語ります。

野菜と豚肉は、最初にニンニクを低温で揚げたラードで炒めます。強火で炒めることでコクのある味わいに。そして唐辛子と独自にブレンドした醤油で味付けます。澄んだスープは、丁寧にアクを取りながら豚骨をじっくり煮込んで仕上げるそうです。調理工程すべてにおいて手間をかけていることがわかりますね。

新京から始まったベトコンラーメンは数多くのお店で愛される

幼き日々、旧満州・新京の食文化で育った初代店主・稲垣さんの生い立ちなくしてベトコンラーメンは誕生しなかったのかもしれません。ベトコンラーメン誕生から半世紀以上たった今もなお愛されるベトコンラーメンは、多くの中華料理店やラーメン店で独自のアレンジを加えて広がり続けています。


ライター名
KENTA
※記事内容は配信時点の情報となります。

#名古屋めしデララバ

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