感情の老化

2019年8月25日(日)放送 【第370回】
感情の老化

サマリーSummary

ゲスト:安めぐみ
ゲンキスチューデント:西野未姫
ゲンキリサーチャー:コカドケンタロウ(ロッチ)
ドクター:和田秀樹
最近こんな事ありませんか?「感動する事がなくなった」「映画を観なくなった」「新しい事を始めるのが億劫」。もしも思い当たるなら、それは「感情の老化」かもしれません。老化といえば健康や見た目の変化を思い浮かべますが、実は感情も老化します。早い人では40代から始まり、放っておくと後に認知症やうつ病になる可能性もあるのです。そこで今回は、実は怖い「感情の老化」を徹底リサーチします。

感情が老化する「3つの原因」

1.男性ホルモン(テストステロン)の減少
男性ホルモンの「テストステロン」には、好奇心や意欲を盛んにしたり、人との付き合いがい良くなる特性があります。そのため、減少すると感情の老化につながります。また、テストステロンの値が低くなると、男性更年期障害(LOH症候群)になる可能性も。男性更年期障害とは、意欲の低下など精神的症状に加え、疲労感・頭痛などの症状が現れる病気です。

<日常生活に潜むテストステロン減少の原因>
テストステロンは年齢とともに減少していきますが、日常生活で感じるストレスもテストステロンを減少させる大きな要因の一つ。脳がストレスを感じると、脳下垂体から「ホルモンを出すな」という指令を出すため、分泌量が減少してしまいます。さらに、睡眠不足もテストステロンの分泌に悪影響を与えます。ある研究では、健康な男性10人に対し、睡眠を制限した所、1週間で15%もテストステロンが減少したというデータも。毎日6時間以上の睡眠を心がけましょう。

2.前頭葉の老化
前頭葉とは、脳の前方にあり、意欲・創造性・切り替えなどを司る場所。正常に機能しないと感情の老化につながります。切り替えを司る前頭葉が老化すると、悲しみが続いたり、怒りが収まらなくなるなど、感情が切り替わりにくくなります。

<日常生活に潜む前頭葉の老化の原因>
脳に刺激のない暮らしが続くと前頭葉が老化しやすくなります。そこで大切なのが、人との会話。他の人と話すと、予想外の言葉に対応しなくてはならないため、脳が刺激されやすくなります。また、喫煙は前頭葉を萎縮させてしまうため注意が必要です。

3.幸福ホルモン(セロトニン)の減少
セロトニンは、別名「幸福ホルモン」といわれる神経伝達物質。精神を安定させる働きがあるため、分泌が少なくなると感情の老化につながります。また、セロトニンが不足すると「うつ病」を発症する可能性もあります。うつ病とは、意欲の低下や、不眠や食欲不振などの症状が長い間継続し、日常生活にも支障をきたす病気。太陽の光を浴びる事で、目から脳に信号が出され、セロトニンの合成が活発になります。

感情の老化チェック

あなたはいくつ当てはまりますか?
3つ以上当てはまると感情が老化している可能性があります。

<感情の老化チェック>
□好奇心が減った
□昔より失敗を引きずる
□同じ店で買物しがち
□肉をあまり食べない
□会話は同じ仲間ばかり
□最近イラつく事が多い
□新たな事を始めない
□最近感動していない
□異性への興味が減った
□アイデアが浮かびにくくなった

感情の老化を改善する方法

・初めての事にチャレンジする
初めての事にチャレンジすると前頭葉の働きが活発になります。行ったことのないレストランに行ってみたり、歩いた事のない道を歩いたり、初めての事に挑戦してみましょう。

・適度な筋トレで筋肉をつける
筋肉を使うと、テストステロンが多く分泌されます。山登りやテニスなど、新たな運動にチャレンジすると筋トレも自然に行えます。

・肉を積極的に食べる
肉類には、セロトニンの原料となるたんぱく質が多く含まれています。積極的に食べて、感情の老化を改善しましょう。

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