中日OBが明かす「スカウト」の仕事
12月25日、中日ドラゴンズOBの彦野利勝さんが『ドラ魂キング』に出演しました。パーソナリティの佐藤楠大アナウンサー彦野さんに尋ねたのは、「スカウト」の仕事について。戦力強化のために重要な仕事だということは知られていますが、具体的に何をする仕事なのでしょうか?
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この25日に発売された中日スポーツで、ドラゴンズのスカウト部に新たに二人加わるとの報道がありました。
ひとりはロッテでプロアマスカウト部長などを務めた永野吉成さん。
もう一人は日本ハムでスカウトを務めた熊崎誠也さん。
このうち熊崎さんは地元県岐商出身で、母校でコーチを務めた後、日本ハムのスカウトに転身した異色の経歴の持ち主。
熊崎さんに興味を持ったという佐藤に、彦野さんが答えます。
彦野「この方は異例じゃないですかねえ。プロ野球選手だった人が引退して、次の職業としてスカウトになると言う流れが多いですね」
時代によるスカウトの変化
現在は彦野さんの選手時代よりスカウトの人数が増えているそうです。
以前は日本をいくつかのブロックに分けて、一人二ブロックぐらいを担当していたんだそうですが、最近はもっと分散して1エリアを集中して担当することもあるとか。
彦野「高校野球に長けてるんですよ。そういう人をわざわざ選んでる可能性もある」
昔との違いがもう一つあると彦野さん。最近は各球団のスカウト同士で選手の情報を共有しているようです。
いい選手をマークしてもSNSなどで情報が流れ、黙っていてもバレるので、それなら情報を共有した方がいいとの考えもあるとのこと。
彦野「だから昔と違って、ドラフトでの競合も減ったかもしれないよね。昔って本当に内緒にしてたでしょ」
かつては本当の隠し球で、びっくりするような人を取ってきたりしたそうです。昔のドラフトにはそんなドキドキ感もあったとか。最近はドラフト候補者の情報が報道されたり、各選手の成績をまとめたウェブサイトまであります。
彦野「我々も知ってることは全部言ってもいい、ぐらいな時代に変わって来てますね」
バックネット裏から見る
佐藤「彦野さんは、担当スカウトからいつの段階で声掛けや挨拶があったんですか?」
彦野「私の場合は一つ上の先輩を見に来てたついでに見られてたんですよ」
高校二年生の頃から「見られてる感じがしていた」と振り返る彦野さん。
今は詳しい情報があるため「めぼしい選手が二年生になったら、卒業してからのプロでの話はあるかもしれない」と続けます。
地方大会を勝ち上がったり、甲子園に出場する学校の試合は、必ずスカウト集団がバックネット裏に陣取っているそうです。
人間性を見極める
そしてどうしても欲しい選手がいると、学校を訪問するなど、各球団で具体的なアクションを起こすそうです。
彦野「監督に連絡してから行くから、監督は選手に言ってますよ。今日どこどこのスカウトが来るからって。そんな感じはあると思いますよ」
スカウトは練習態度を見るのはもちろん、監督に対して選手の性格を尋ねたりするそうです。
佐藤「プロに適応できるかどうかを見る。スカウトって無茶苦茶難しい仕事じゃないですか?」
彦野「情報を集める大変な仕事なだと思いますよ」
高校生を観てきたプロフェッショナル・熊崎さんの加入で、今後ドラゴンズの高校生獲得が大きく変わるかもしれません。
(尾関)
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