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恐竜絶滅の原因は隕石落下。他の生物が生き延びた理由

恐竜絶滅の原因は隕石落下。他の生物が生き延びた理由

6600万年前、生態系のトップだった恐竜類が絶滅しました。その原因は隕石というのが定説ですが、すべての生物が絶滅したわけではありません。生存と滅亡の分かれ目はどこにあったのでしょうか。10月18日放送『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、『恐竜大絶滅 陸・海・空で何が起きていたのか』(中公新書)の著者で日本古生物学会会員、サイエンスライターの土屋健さんが、恐竜絶滅の謎について解説しました。聞き手はパーソナリティの北野誠と宮部和裕アナウンサーです。

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巨大な隕石が落下

昔は恐竜が滅亡した原因についてさまざまな説がありましたが、現在は隕石がほぼ定説となっています。

隕石は現在のメキシコにあるユカタン半島の先端あたりに落ち、直径は10kmほどの大きさだたそうです。直径は名古屋市内であれば、名古屋城から名古屋港までの直線距離ぐらいとなります。

落下の衝撃によって大爆発が起き、巨大なクレーターができました。すさまじい熱が発生し、日本で例えると西は京都の東部、東は浜松ぐらいまでの範囲が瞬時に消えたのに等しいとか。
これにより連鎖的に地球規模の大災害が引き起こされ、恐竜が絶滅したと考えられています。

また太陽光が遮られ、最初の数年は気温が20度ほど下がったため、光合成をする植物は枯れ、一時期はキノコの仲間しか見つからないような状況だったそうです。

生き延びることができた理由

隕石の衝突による環境の変化で恐竜は絶滅しました。
鳥は恐竜の1グループですが、樹木の上で暮らしている鳥は絶滅し、哺乳類も一部は絶滅しています。

その一方でサメなど生き残った生物も多数います。なぜそれらの生物は生き残ることができたのでしょうか?

決定的な理由はまだ解明されていないものの、「新種が生まれるのが速い、進化の速度が速いグループが生き残っているとされている」と土屋さん。

滅んだ生物、残れた生物

一方、海の生物も無傷ではありません。
酸性雨が降ったことで海は酸性に変わったことでプランクトンが死滅し、生態系が崩壊。
アンモナイトや首長竜類などが滅んだ一方で、サメの一部は生き残りました。

また、鳥の中でも絶滅したのは白亜紀に繁栄したある種類のもの。これらは羽が抜け落ち新しい羽に生え変わる「換羽」が行われる種類だったそうです。
寒い時期に一気に羽が抜け、生きていくのは難しかったと考えられています。

当時人類の祖先は10cmほどのネズミやリスなどの真獣類の生物ですが、進化が速かったため、かろうじて生き残りました。
これらはそもそも食べる量が少ないことや、地面に潜ることができたという説があり、地下で寒さを凌いで暮らせたことで生き残れた可能性があります。

人間の特徴

隕石の衝突に端を発して生態系は大きく変わります。
恐竜がいなくなった代わりに、進化の速い真獣類が急増していきます。

やがて霊長類が生まれ、食肉となる生物が出てきたりと、数千万年の間に急激な変化が起こります。

我々人間を含む霊長類ですが、最初の姿はまだ諸説あり確定していません。
人間には糸切型や臼型などそれぞれの用途を持つ歯があり、さまざまなものを食べることができることも、長く種が続いている理由かもしれません。
(岡本)
 

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