CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

貸出冊数が5年連続1位。岡山県立図書館の謎。

貸出冊数が5年連続1位。岡山県立図書館の謎。

日本図書館協会の集計によると、岡山市北区にある岡山県立図書館は、2024年度の個人貸し出し冊数が全国の都道府県立図書館で1位となりました。しかも、5年連続の1位だそうです。その秘密は何でしょうか?10月13日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、光山雄一朗アナウンサーが、岡山県立図書館の総務・メディア課長の藤原由典さんに伺いました。

関連リンク

この記事をradiko(ラジコ)で聴く

貸し出し数の多い要因

藤原さん「令和6年度の個人貸し出し冊数は約114万冊でした。2位の県が約76万冊なので、県民のみなさんはとても多くの本を借りて読んでくださっています」

岡山県立図書館にはどれくらいの冊数があるのでしょう?

藤原さん「令和6年度末で約165万冊です。これは全国の都道府県立の図書館では、東京、大阪についで3番目です」

2020年から2024年まで5年連続となった要因は何でしょうか?

岡山県立図書館は岡山市の中心部にあり、立地が非常に良いことが特徴だとか。
近隣には岡山城、日本三名園のひとつである後楽園、美術館などの文化施設の集まっているそうです。

藤原さん「この立地を生かして、近くの美術館で開催している展示会に合わせたテーマを展示して、それぞれの施設を回遊しながら楽しめるような工夫をしています」

多い世代は?

藤原さん「また幅広いジャンルの本を豊富に揃えていますので、専門性を生かしたきめ細やかなサービス、利用者の皆様からのご質問に対して、関係資料とか、本を使ってどのように調べたらいいかというサービス、レファレンスサービスといいますが、これらに力を入れています」

こうしたサービスのおかげか、岡山県立図書館には「リピーターが多い」という藤原さん。利用者の年代の特徴について尋ねました。

藤原さん「多いのは年齢の高い方。児童図書のコーナーにも力を入れていますので、週末には親子連れで本を読まれたり、借りられたりという方も多いです」

若い人の読書離れ

インターネットやSNS、AIの普及で知りたいことがすぐ調べられる昨今。
全国的にも図書館の利用が減少傾向にある中、岡山県立図書館でも来館者、貸出冊数もピークからは減っているとか。

藤原さん「しかし、より正確に、より深く情報を得るには、関連する本で調べるのが一番かなと思いますので、そういった本がたくさんある図書館には、さまざまな情報が詰まっているのではないかなと思います。

そういった図書館の強みをしっかり生かして、県民の皆様の暮らしをより豊かにしていきたいと思っています」

読書離れが進んでいると言われている若い利用者に、もっと読書の魅力を発信していきたいと語る藤原さん。具体的な取り組みを尋ねました。

藤原さん「最近ですと、近隣の大学生に加わっていただいて図書の整理を行なっていただくボランティアを募集したり、大学生のみなさんにSNSを活用した情報発信を研究して、記事を投稿してもらったりとか、そういった一番同世代の方の気持ちがわかる大学生の協力を得ながら、新しいことにチャレンジしています」

読書の楽しみ

経済小説などを愛読するという藤原さんに、読書の楽しみを尋ねました。

藤原さん「本の内容と想像力が混じり合いながら、自分の世界を作り上げて没入するのが醍醐味かなと思っています」

また岡山県立図書館では、児童図書を充実させる事業として、ふるさと納税制度を活用して寄付金を募り、図書の購入に充てているとか。

藤原さん「こどもたちが多くの本の中から読みたい本を自由に選んで、読書の楽しみを知ってもらえるようにしていますので、皆様のご協力をお願いしたいと思っています」

こどもの頃から本が好きになったら、きっと一生本が好きになるでしょう。素晴らしい試みです。
(みず)
 

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP