ついに国内メーカーも。スポーツシューズからカンガルー革の使用撤廃

今年7月、兵庫県神戸市に本社を置くスポーツ用品メーカー・アシックスは、サッカースパイクなどスポーツシューズにおけるカンガルーレザーの使用を今年中に取りやめることを発表しました。ナイキ、プーマ、アディダスはすでに使用を中止しており、世界的な動きとなっています。10月1日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子がこの件について紹介します。
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つボイ「カンガルーの革って、私、あんまり注意して生活してきませんでしたが、使われているんですね?」
馴染み深いスポーツシューズにカンガルーレザーが使われていたという事実は、一般的にそれほど知られてなかったかもしれません。
カンガルーの革は、牛に比べて薄く、強度が強く、柔らかく、足に馴染みやすいことから、スニーカーやスポーツシューズなどに利用されてきたそうです。
小高「特に、サッカーのスパイクに使用されてきた歴史があるんですって」
動物愛護団体から廃止の訴え
プロフェッショナルな選手たちからも、その優れた特徴から選ばれてきたカンガルー。
革を手に入れるためには、野生のカンガルーを殺さなければならないことから、動物愛護団体などが倫理的な面から、廃止を以前より働きかけていました。
一方、牛の場合は食肉用の家畜として飼われ、皮は副産品として利用されています。
小高「牛の革と比べても批判を受けやすかったそうなんです。そう言われるとね」
つボイ「確かにそうかな、と思って聞いてますが」
ただしカンガルーには、農作物を荒らしたり、交通事故を起こす害獣としての一面もあります。
そのため、狩りが全面的に禁止されるわけではなく、あくまで皮を取ることを目的とした狩りが減っていくようです。
さまざまなメリットのある人工素材
つボイ「でも、代わりの素材なんかも研究されているんですよね?」
現在各メーカーでは人工素材を開発しています。研究が進み、新しい素材が市場に受け入れられていることが、カンガルーの革の使用全廃の流れを作っているようです。
新素材には品質のばらつきが少なく、デザインや色付けが、撥水加工や通気性を持たせる加工をしやすい利点があります。
小高「人工ならではの良い点も多いそうですね」
つボイ「良い素材や新しい環境のものを作っていただきたい」
小高「『すべてバランス良く』はちょっと難しいんですが、より良い方策を模索していく必要があるかもしれません」
カンガルーだけにしっかり「かんがえる」ことが大事、とオチをつけるつボイでした。
(nachtm)
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