CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

どうして?名古屋市でエスカレーターの2列乗りが定着

どうして?名古屋市でエスカレーターの2列乗りが定着

駅や商業施設などで、毎日多くの人が利用するエスカレーターは、階段の利用に不安を抱える高齢者や障がい者など、さまざまな人にとってなくてはならない設備です。12月11日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、名古屋市で行なわれたとあるアンケートについて、つボイノリオと小高直子アナウンサーが意見を交わします。

関連リンク

この記事をradiko(ラジコ)で聴く

条例により義務付け

名古屋市では、市民にエスカレーターの利用に関するアンケートをとりました。
その結果「左側に人が並び右側が空いている時、右側に立ち止まって乗ることがある」と答えた人は45.4%で、昨年度の調査から13.0ポイント増えました。

名古屋市はエスカレーターを立ち止まって利用することを義務付けた条例を去年10月に施行していて、徐々に浸透していると分析しました。

一方「右側が空いていても、立ち止まって乗ることはない」と回答したのは50.1%で、理由について複数回答を可能として尋ねると「習慣となっている」という回答が54.4%で最多でした。

エスカレーターでの事故を防ぐため、立ち止まって乗ることを義務付けた条例を定めている自治体は、全国で埼玉県と名古屋市での2例のみです。

名古屋市の栄地区では、エスカレーターの手すりに「歩かないでください」と書かれたデザインが施されていたり、駅員が立ち止まって利用するよう呼び掛けるなどしており、条例の周知と啓蒙が盛んに行なわれているようです。

階段がおすすめ

つボイ「エスカレーターで急いでいる人、いますよね」

小高「随分減りましたけどね」

つボイ「隣に階段があるやん。な?急ぐ人は、階段で行くんや!」

さまざまな事情で急がなくてはならない人もいますが、狭いエスカレーターで歩いたり走ったりすることは、接触事故につながる危険があります。
通路の広い階段の利用が推奨されています。

つボイ「私もダーッと階段で行くんやけどね、エスカレーターに抜かされとるんですわ(笑)」

小高「立ち止まって乗ってる人に?(笑)」

つボイは普段から階段派のようです。
ただ体力が追い付かず、エスカレーターに乗った人たちが通り過ぎるのを、息切れしながら横目に見ているとのこと。

「悔しい」と思いながらも、それでも階段で行くという主義を貫いているつボイ。
階段の利用は安全なだけでなく、体力向上や筋トレ、ダイエットにもつながって良いことづくめです。
そのうちに体力がついて、エスカレーターを追い越すことができる日が来るかもしれません。

実は2列乗りの方が早い

小高「長い間に染み付いた習慣なので、なかなかそれを急に変えることは難しいですけど。
でもやっぱり徐々に、歩く人も減ってきているということですよね。
単純に考えても1列で上がっていくよりも2列で上がっていった方が、2倍人がさばけますもんね」

つボイ「そう。みんなが片側を空けて乗ると、エスカレーターに乗る人の列がズラーっとできるんですよ。それでちっともエスカレーターに乗れんもんですから、私は階段を使うんです」

エスカレーターは本来2列で乗れるよう設計されているにもかかわらず、いつからか「片側は急いでいる人のために空ける」という配慮やマナーが当たり前になっていました。

しかし一般社団法人日本エスカレーター協会などによると、エスカレーターの安全基準はステップに立ち止まって利用することを前提として設けられているとのことで、そもそも歩行禁止が呼びかけられているようです。

誘導してもらう?

そんな中、「片側は立ち止まって乗り、片側は歩く人のために空ける」という何となく染みついた習慣が消えるまでは、ガイドを立ててはどうかという提案が出ます。

小高「昔はエスカレーターガールみたいな方がデパートにいましたよね。別に男でも女でもいいんですけど。
あそこに立って『右側どうぞ』って言ってくれる人をしばらく置いてもいいかも」

そしたらスッと2列で乗れそう、とひらめきます。

つボイ「当時は優雅な時代でしたね。エスカレーターの手すりをスッと拭きながら、『いらっしゃいませ』って言ってくれるんですよね」

小高「そうそう。そうやって促してくれる補助員さんとかいてくれると、安心かもしれないですね」

名古屋市では徐々に、しかし確実に定着し始めたエスカレーターの歩行禁止。
今後は各地の自治体にも広まっていくかもしれません。
(吉村)
 

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP