選び方は?下処理は?春のたより「わらび」を使った絶品レシピ!

毎週土曜日のCBCラジオ「石塚元章 ニュースマン!!」では、三重県いなべ市の農業レストラン「フラール」のシェフ、北村光洋さんが、農園の採れたて野菜の情報と季節の野菜を使った簡単レシピを紹介しています。4月19日の放送では、春に美味しい山菜をピックアップ。この時期だからこそ味わえるほろ苦い春のたより。選び方から下処理の方法まで、詳しく解説しました。聞き手はCBC論説室の石塚元章特別解説委員と加藤愛です。
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わらび、イタドリ、こごみ、ユキノシタ、せり、筍、よもぎなどなど、春はたくさんの山菜が目白押し。
山菜採りに出掛けたり、近所を散策がてら山菜採りを楽しんでいる方も多いでしょう。スーパーで並んでいる様子を見かけるのも、この時期ならではです。
その中で今回北村シェフが紹介するのはわらび。
北村「わらびは若芽をあく抜きして使います。和え物なんかはお料理としてもよく知られていますね」
わらびはそのままでも十分美味しいですが、一手間加えると誰もが知っているあの和菓子を作ることもできます。
北村「根っこや茎の中にはわらびの澱粉があります。この澱粉をお砂糖と一緒に練ると、わらび餅ができるんですね」
石塚「ご自宅でも作れるってことですね」
わらび餅の原料であるわらび粉は、山菜のわらびの根から抽出した澱粉を乾燥させて粉末状にしたものです。ただ採れる量は非常に少なく製造に手間もかかるため、本わらび粉はとても希少だとか。
栄養抜群
北村「旬のものには栄養も豊富なので、ぜひ召し上がっていただきたいです」
わらびに豊富な栄養素はビタミンB2、食物繊維、ビタミンE、カロテン、カリウムなど。ビタミンB2は皮膚や頭髪の再生に関与する栄養素で、薄毛の原因となる過剰な皮脂の分泌を防ぐという効果もあるのだとか。
また、ビタミンEやカロテンは細胞の老化を防ぐのに有効です。ガンの予防や老化防止にもってこいだそう。
北村「カリウムは高血圧予防に役立ちますし、食物繊維も豊富なので便秘解消にも効果的です」
季節の野菜は味も良く、栄養も豊富です。その時期に合ったものを食べるのがいいようです。
どこを見て選ぶ?
北村「わらびは春の山菜として古くから食べられてきていますが、最近は農家さんによる栽培品も多くなってきました」
美味しいわらびの選び方について教えてくれた北村シェフ。実は美味しいわらびは茎の色を見ればわかるとか。
北村「青みがかったもの、赤褐色のもの、紫色のもの、さまざまあります。その中でも青みがかった茎のものが食べやすくておすすめです」
ただおいしくて栄養も豊富な山菜ですが、アク抜きをするのが面倒だという方もいるはず。そんな時はこの方法を試してみてはいかがでしょうか。
北村「1リットルのお水に小さじ1杯くらいの重曹を入れて、たっぷりのお湯を注ぎます。そのまま6時間くらい置いたらあとは水に晒していただければ大丈夫です」
ほとんど放置でアク抜きができるので、忙しくても簡単に済ませられるようです。毎日水を変えていれば、その状態で1週間程もたせることもできるのだとか。
北村「わらび狩りに行ったら生のまま塩漬けで保存するか、もしくは天日干しで乾燥させてから保存してください」
ご飯のお供に!
そんなわらびを使った簡単レシピの紹介です。
北村「わらびの佃煮をご紹介します」
用意するものはわらび500g。アク抜きしてから、よく水気を絞ります。調味料は醤油100cc、みりん100cc、酒50cc。
北村「3、4センチにカットしたわらびとこれらの調味料を鍋に入れて煮込み、煮汁が無くなる直前で火を止めてください。お好みで唐辛子を振っても美味しいですよ」
そしてこのレシピのポイントは、煮汁が無くなる直前で火を止めることなのだとか。
北村「火を止めた後にもわらびが水分を吸うので、完全に煮汁がなくなった状態で火を止めるとわらびが乾燥してしまうんです。お気をつけください」
この佃煮の煮汁はフキの葉やしいたけ、あおさなど他の佃煮にも応用できるとのこと。
石塚「美味しそうです!」
北村「ぜひお試しいただきたいです」
採って楽しい、食べて美味しいの山菜料理。季節が初夏を迎える前に、春のほろ苦さに舌鼓を打つのもいいのではないでしょうか。
(吉村)
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