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たまたま出たラジオで大バズリ?つボイノリオのデビュー秘話

たまたま出たラジオで大バズリ?つボイノリオのデビュー秘話

ラジオパーソナリティを務めるつボイノリオは、代表曲である「金太の大冒険」をはじめとしてシンガーソングライターとしてこれまでに数々の楽曲を世に送り出してきました。唯一無二のコミックソングを生み出してきたつボイは、一体どのような来歴を辿って来たのでしょうか?5月6日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイが自身のデビュー秘話を明かしました。聞き手は小高直子アナウンサーと、50年来の付き合いとなるシンガーソングライターの伊藤秀志さんです。

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深夜ラジオで弾き語り

「なんまいだ~なんまいだ~」という軽快な歌声とギターの音色が奏でる「本願寺ぶる~す」が流れて始まったコーナー。

小高「つボイさんのデビュー曲ですよね」

つボイ「私はこの曲がきっかけで人生が変わったんですよ」

CBCラジオの第1スタジオで弾き語りしたものを収録したというこの「本願寺ぶる~す」。
1969年(昭和44年)、当時放送されていた『CBCヤングリクエスト』という深夜番組に出演した際の音源だとか。

つボイ「そのラジオの1コーナーに、毎週どこかの学校のフォークソング同好会が出ていたわけです」

当時つボイが在学していた愛知大学にもその募集がかかり、「お前行ってこい」と言われて出演した時に歌ったのがこの曲。もちろんつボイのオリジナル曲です。

大バズリ!

つボイ「これがCBCラジオで流れた後に、リクエストがいっぱい来たんですよ」

小高「面白かったからもう1回聞かせてくれってね」

つボイ「それで、ラジオで私の名前を連呼されたんです。『つボイノリオさん、一度CBCに連絡してください』って」

伊藤「放送で?(笑)」

小高「迷子のお知らせみたい(笑)」

ラジオを聞いたつボイが訪ねて行ったところ、リスナーからのリクエストの束を見せられ、さらにはレコード会社から「この曲をレコーディングしたい」との依頼まできていたとか。
そして翌70年、テイチクレコード(現テイチクエンタテインメント)からレコードデビューを果たすこととなったのです。

つボイ「学生時代に所属していたフォークソング同好会がきっかけで、こういう今の私の人生になったわけです」

まさか詐欺?

小高「『〇百万で君と契約させていただきたい』ってやつですね」

つボイ「小高さん、当時は違うんです」

レコードを出さないかと打診されて、自身の父親に相談したつボイ。
ところが父は「いくら要るんや!」と激高したようです。

伊藤「レコードを出す費用が(笑)」

小高「逆か!」

当時、「大原未登里事件」という非常に世間をにぎわせた出来事があったのだとか。

つボイ「演歌歌手の方がデビューすることになったはいいものの、『レッスン代が100万、スタジオ使用料、講師の方へのお礼、作詞作曲の費用で、だいたい500万円まず持ってきてください』と、ものすごい莫大な金をとられて。そしてレコードは結局出なかった」

事務所マネージャーによるこれらの一連の詐欺事件が週刊誌に大きく取り沙汰されたこともあり、つボイの父親は震えたようです。

どさくさにまぎれて

父親の話を受けたつボイは再びCBCラジオへ行き、デビューにかかる費用はいくらなのか尋ねたそうです。

つボイ「『普通アルバイトで働くのに、お金持ってこいって言わないでしょう?歌うのはあなたの労働だから。その労働に対してお金を払うんだから。お金を出して労働することはないでしょ?』って説得されたんです」

小高「よかったですね。500万払う側じゃなくて、貰う側だ」

その話を聞いて安心したつボイは、再度父親の元を訪れます。

つボイ「親父に『200万要るらしいわ』って言った」

伊藤「なんやそれ!(笑)」

なんとつボイ、デビュー話に乗じてスネをかじったとのこと。

時代は繰り返す

つボイ「こんな流れでレコードになったんですけど、あの頃というのは本当に普通の人がひょいっとデビューできるような時代だったんです」

伊藤「自分で作った歌なんかでね」

小高「今でこそそんな時代って感じがしますけど、昔もそうだったんですね」

つボイがそうだったように、当時は普通の学生がちょっとしたきっかけで華々しくデビューすることがよくあったそうです。

それは小高が指摘したように、令和の状況にとてもよく似ています。肩書や経歴に関係なく単純に良いものが評価されたり、SNSを介して多くの人の目に留まったり。そうしてデビューしていく人も多い現状を見ると、なんだか「時代は回る」という言葉が浮かびます。

先日76歳になったつボイ。まだまだ元気に現役を突っ走っていくであろうと予感させる様な、軽快な語りでデビュー当時を振り返りました。
(吉村)
 

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