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岐阜県の廃道区間に眠る100年前の隧道 坑口アーチの溝が特徴の「木之實隧道」&石積み造りの「久保原隧道」

岐阜県の廃道区間に眠る100年前の隧道 坑口アーチの溝が特徴の「木之實隧道」&石積み造りの「久保原隧道」
画像:CBCテレビ『道との遭遇』

全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道をご紹介。今回は、岐阜県にある“廃隧道”を巡りました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します) ※安全対策をしてロケをしています。廃道・廃隧道は危険ですので、むやみに立ち入らないでください。

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坑口アーチに一筋の溝 一本線が特徴の「木之實隧道」

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

恵那市を走る国道257号の旧道(国道418号)の廃道区間には、昭和6年(1931年)竣工の「木之實(きのみ)隧道」が存在。「新木ノ実トンネル」が開通した昭和63年(1988年)までの約60年間、使われていました。

目立たないほどの小さな扁額には「木之實隧道上村口」、反対側の扁額には「木之實隧道岩村口」と、かつてあった村の名前が書かれています。隧道内はコンクリートが吹きつけられた壁面をしており、今でも通り抜けられます。

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

最大の特徴は、坑口のアーチにある一筋の溝。坑口と並行するように溝もアーチ状になっており、「この線のおかげで、隧道マニアはこの隧道が『木之實隧道』であることが分かる」と道マニアは言います。

道マニアは、湧き水や雨水などがトンネル内に流入するのを少しでも防ぐために、深い溝をつけたのではないかと考察します。

同じ隧道なのに名前が違う?地名が刻まれた石積み造りの「久保原隧道」

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

恵那市を走る県道406号の近くには、大正13年(1924年)竣工の「久保原隧道」が存在。平成2年(1990年)に県道406号が誕生したことで廃道となりました。坑口付近には崩れ落ちた石が転がっており、石積み造りの隧道ということがうかがえます。

隧道は町と町の境目にあることが多く、同じ隧道でも扁額には地名が書いてあることがあるそう。そのため、この「久保原隧道」も山岡町久保原側には「久保原隧道」、岩村町飯羽間(いいばま)側には「飯羽間」と、扁額には地域の名前が書かれています。

画像:CBCテレビ『道との遭遇』

また、石の積み方にも特徴があり、「“スプリングライン”を境に、積み方が変わっている」と道マニア。アーチの直線部分とカーブが始まる境目の“スプリングライン”で、石の積み方が切りかわっていることが分かります。

近くの集落の方曰く、隧道内に電気がなく交互通行ができないほど狭かったが、バスが通り通学路にも使っていたとのこと。住民にとって貴重な交通網であり、重要な生活道路として使用されていました。

5月7日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より

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