たった17%!2030年までのSDGs達成見込みに懸念

6月24日、国際研究機関のSDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)が、世界各国のSDGsの達成状況をまとめた「サステナブル・ディベロップメント・レポート2025」を公表しました。報告書によると、進捗は依然として遅れていて、2030年までに達成見込みの項目はわずか17%とのことです。25日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、この話題について、つボイノリオと小高直子アナウンサーが取り上げました。
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2015年9月25日に国連総会で採択された、持続可能な開発のための17の国際目標であるSDGs。2030年までに達成すべき目標を17(さらに細分化された項目あり)掲げています。
しかし、あと5年で達成できそうな目はたった17%とのこと。
つボイ「僕らの行動で考えてみると、省エネとかごみの分別とか、昔に比べて進んでいるように見えますけど、それでも紛争や戦争って相変わらずどこかで起こっていて、どっかんどっかんやってるのが先程の達成度にも影響してるのかな」
小高も「ひとたび紛争などが起これば、SDGsなんて考えている余裕はないし、逆にSDGsをぶち壊していく」と同意します。
自国第一主義の増大も原因
この報告を受けて、SDGsジャパンでは大橋正明共同代表理事がコメントを発表。「サステナブル・ディベロップメント・レポート2025」の内容にも触れ、「SDGsの進捗は気候変動や紛争・多国間主義の後退が影響して足踏みしている」とのことです。
小高「多国間主義は、複数の国が共通の目標に取り組む国際関係のあり方のことなんですが、これが後退して達成が難しくなっていると」
つボイ「昨今見ておりましても、アメリカのトランプ政権をはじめとして自国第一主義に舵を切る国が増えている印象がありますね」
SDGsジャパンは、「それでも諦めずにSDGsの達成に向けて民間団体からの呼びかけが重要である」とコメントしています。
つボイも「民間が取り組んでいることが多い」と話します。
できることをあきらめず
民間では環境に配慮した工業製品の開発、ヘアドネーションやアピアランスケア関連、こども食堂の活動など、様々な人や団体・企業が協力しています。
小高「高校生がチームで社会課題解決のアクションアイデアを考えるコンテスト『SDGs QUEST みらい甲子園』や、科学技術振興機構が科学技術・イノベーション(STI)を用いて社会課題を解決する日本発の優れた取り組みを表彰する『STI for SDGsアワード』なんかもありますね」
このままだと17%どころか、さらに達成度が低下することすら考えられるSDGs。
2030年まで、あと5年半しか残っていないと考えるか、それともまだ5年半あるからできることをやると考えるのか。
つボイも「どうせ達成できないだろうと諦めるのではなく、少しでも達成度を上げるために下剋上SDGsの気持ちを持って」と付け加えました。
(葉月智世)
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