東京湾に浮かぶ謎の巨大建造物「風の塔」の正体とは? 「東京湾アクアライン」の秘密を探る旅
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、珍しい道や変わった標識などを求めて全国を巡る道マニア歴19年の石井良依さんと、「東京湾アクアライン」を巡ります。
総事業費 約1兆5000億円!川崎市と木更津市を結ぶ「東京湾アクアライン」
石井さんと一緒に旅をするのは、アイドルユニットの2人。
(道マニア・石井良依さん)
「“東京湾アクアライン”の魅力を紹介したい。特別な場所にも入らせてもらえるということで、ワクワクが止まらない」
構想から36年、総事業費約1兆5000億円をかけて造られた、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を一直線に結ぶ夢の架け橋「東京湾アクアライン」。1997年12月18日に開通し、今では首都圏の自動車交通にとって欠かせない道となっています。
そんな「東京湾アクアライン」の魅力を深掘り!3人はまず、木更津から東京湾に浮かぶ「海ほたるPA」までを結ぶ、日本最長の橋「アクアブリッジ」へ。
(道マニア・石井良依さん)
「普通は高い所から外灯で路面を照らすが、路面の視認性を上げるために橋の欄干にライトをつけて路面を照らしている」
また、海を照らさないよう環境に配慮されており、「東京湾アクアライン」が海上に鮮明に浮かび上がる光景は、日本夜景遺産の1つとなっています。
世界最長の海底道路トンネル「アクアトンネル」&換気施設「風の塔」
続いて3人は、「海ほたるPA」から川崎方面へ渡る世界最長の海底道路トンネル「アクアトンネル」へ。
(道マニア・石井良依さん)
「トンネル内の青いライトにも意味がある。上り坂で速度が無意識に落ちてしまうことがあるので、後続車の渋滞に繋がらないよう、時速80kmで走行するとライトの光が並走して見えるように調整されたペースメーカーライト」
木更津から走ること15分。川崎市に到着して東京湾を見渡すと、謎の建造物を発見!
(道マニア・石井良依さん)
「あれはアクアラインの換気施設“風の塔”。排気ガスがトンネル内に溜まってしまうので換気している」
川崎市浮島の沖合約5kmに造られた「風の塔(川崎人工島)」は、「アクアトンネル」の真上に位置する換気施設。大小2つの塔があり、大きい塔から空気を吸って、小さい塔から排気ガスなどを排出しています。
「風の塔」の真下のトンネル内には、「風の塔(川崎人工島)地点 海面下57m」の看板があり、「日本の道路で一番標高が低い地点。ここより低い国道はない」と石井さんは言います。
「アクアトンネル」の下に道がある!?避難場所が66か所ある緊急避難通路
最後に訪れたのは、360度を海に囲まれた世界でも珍しい「海ほたるPA」。展望デッキからの景色やご当地グルメなどを楽しめる人気の観光スポットで、多くの人が立ち寄ります。今回は特別に、その「海ほたるPA」から裏側に潜入!
(道マニア・石井良依さん)
「トンネルの下に緊急避難用の道がある。その道を、特別に見学させていただける」
普段は入れない「アクアトンネル」の避難路は、走行中に地震や火災などが起きた際に使われます。上り線と下り線とは別にある3つ目のトンネルに入ると、本線と同じ長さの避難用トンネルが出現!
避難用スロープや非常電話、さらに給水栓や救助用スロープがそろう避難場所が、300mごとに上り線33か所、下り線33か所、合計66か所あるそう。また、地上には「海ほたる出口」「風の塔出口」「浮島出口」の3か所から出られるとのこと。
一般的な消防車両等はこの狭い避難路を通れないため、災害時にはコンパクトに設計された“アクアライン専用消防車両”が出動するのだとか。水や消火剤を積むことができないため、避難所に給水栓が備えられているそうです。
12月19日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より