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眠れているのに疲れがとれない?...あなたの「睡眠」大丈夫ですか?意外と危険な睡眠の落とし穴

眠れているのに疲れがとれない?...あなたの「睡眠」大丈夫ですか?意外と危険な睡眠の落とし穴

サマリーSummary

ゲスト:天野ひろゆき
ドクター:眠りと咳のクリニック虎ノ門 院長 医学博士 栁原万里子
日本人の3人に2人が睡眠に何かしらの不満があると言われています。睡眠は、身体・脳・心のメンテナンスをする大切な時間。しかも、問題のある睡眠を放置していると原因によっては恐ろしい病気につながる可能性もあるのだとか。そこで今回は、意外と危険な睡眠の落とし穴やぐっすり眠れるコツなどを専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは 眠りと咳のクリニック虎ノ門 院長 栁原万里子 先生です。

今回のテーマは「〜眠れているのに疲れがとれない?〜意外と危険な睡眠の落とし穴

日本人の3人に2人が睡眠に何かしらの不満があると言われています。睡眠は、身体・脳・心のメンテナンスをする大切な時間。しかも、問題のある睡眠を放置していると原因によっては恐ろしい病気につながる可能性もあるのだとか。そこで今回は、意外と危険な睡眠の落とし穴やぐっすり眠れるコツなどを専門医に教えてもらいました。

いびき・日中の眠気がサイン!?「睡眠時無呼吸症候群」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<自覚なく脳や身体に悪影響!?>
眠っている時に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群。無呼吸の状態が続くと血中の酸素濃度が低下し、90%を下回ると脳や臓器に負担がかかってしまうそうです。さらに、睡眠時無呼吸症候群をそのまま放置すると、酸素不足で苦しみながら眠る事で高血圧になりやすいのだとか。血管に負荷がかかるため、将来的には心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患につながる恐れもあるそうです。

<睡眠時無呼吸症候群のサイン>
(1)大きなサイン→人からいびきを指摘される
(2)起床時のサイン→口・のどが渇いている、頭痛
(3)日中のサイン→倦怠感・眠気・集中力の低下

<睡眠時無呼吸症候群の原因>
先生によると、睡眠時無呼吸症候群は眠っている時に舌の根元・下あごが重力によってのどへ落ち込み上気道が塞がる事で起こるそうです。そのため、肥満などでのどの内側や舌の根元に余分な脂肪があると、上気道が塞がりやすくリスクが高くなるのだとか。また、体重が1割増加すると、無呼吸・低呼吸の頻度が3割増えるというデータもあるため、若い頃から体重が増えている方は注意が必要だそうです。

<閉経後の女性も要注意!?>
女性ホルモンには、呼吸の通り道にある周りの筋肉を支えて広げる作用があるそうです。
そのため、閉経すると女性ホルモンが減少。無呼吸症のリスクが上がってしまうそうです。

<痩せ型でも無呼吸に!?原因は日本人特有の骨格>
日本人は、骨格的に口やのどが狭い人が多いといわれています。すると、少しの脂肪が付くだけでも上気道が塞がりやすくなるので、痩せ型の人でも睡眠時無呼吸症候群になる恐れがあるのだとか。先生によると、骨格的に縦長のスッとした顔の人は、口やのどが狭い傾向があるそうです。

<無呼吸のリスクがわかる「骨格セルフチェック」>
鏡を使って、口を開いた時に口蓋垂(のどちんこ)の全体が見えるか確認してみましょう。先まで全部見えていれば、骨格に問題はないそうです。

<睡眠時無呼吸症候群の治療法>
(1)マウスピース
症状が比較的軽い場合は、マウスピースを使って下あごが上気道に落ち込まないよう前へ固定する治療を行うそうです。

(2)CPAP(風が吹くマスク)
症状が重い場合は、CPAPというマスクを付けて、塞いだ上気道を風圧で持ち上げて呼吸を維持する治療法を行うそうです。最初は違和感があるそうですが、慣れて正しく使えるようになると睡眠の質が改善し、心血管疾患・認知症などのリスクを軽減する効果も期待できるそうです。
※どちらの治療法も検査を受けて診断基準を超えている場合のみ保険適用となります
※医師の診断・指導のもと使用するようにしましょう。

寝付きが悪い・起きても眠い「概日リズム睡眠覚醒障害」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<近年増えている概日リズム睡眠覚醒障害>
先生によると、布団に入っても寝付けない、起きても眠たい場合は、眠りたい時間と体内時計にズレが生じている可能性があるとの事。このように身体の時計がズレた事によって望ましい時刻に寝たり起きたりが出来ない状態が続く事を「概日リズム睡眠覚醒障害」というそうです。概日リズム睡眠覚醒障害を改善するには、生活習慣や環境を変え体内時計を整える事が大切だそうです。

<体内時計を整える三か条>
(1)起きる時間を合わせる
平日と休日で起きる時間がバラバラだと、体内時計が遅い時間の方に引っ張られてしまうのだとか。そのため、毎日同じ時間に起きるようにしてリズムを合わせる事が大切だそうです。

(2)朝日を浴びる
まぶたに日の光を浴びると、体内時計の本部・視交叉上核に指令がいき身体のリズムをリセット。自律神経やホルモンが活動する朝のモードに切り替わるそうです。午前中30分程度の日光浴も効果あり!通勤など朝の時間を利用してみてください。

(3)眠る前は眩しい光を避ける
眠る前のスマホはNG。ブルーライトは光の中でも刺激が強く脳を覚醒させるそうです。睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌も抑制され、寝付きにくくなってしまうのだとか。寝床に入る1時間くらい前からは、眩しい光を避け、間接照明を使った夕焼けタイムを作りましょう。身体が眠る準備をしてくれるそうです。

生活改善でぐっすり睡眠!医師が教える夜の過ごし方

<眠る前はノンカフェインの飲み物を>
カフェインには覚醒効果があり、個人差はありますが若い人で3〜4時間持続するといわれているのだとか。そのため、就寝3〜4時間前からはデカフェやハーブティー、ノンカフェインの飲み物を選ぶと良いそうです。

<考え事をして眠れない時は「寝床から出る」>
寝床で考え事をしていると、寝床=考える場所というクセが付いてしまうそうです。そのため、考え事をして眠れない時は一旦寝床から出るのがオススメ。考え事を寝床に持ち込まない事が大切だそうです。

〜睡眠の困り事は睡眠外来へ〜
睡眠に不満があっても年齢や疲れのせいと考えてしまいがちですが、眠っている間の事はなかなか自分では気づくことができません。睡眠について困り事がある場合は、気軽に睡眠外来で相談してみましょう。

(2023年6月4日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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