超簡単!ぐっすり眠れる方法…「睡眠不足」で健康リスクも!最新研究で改善!睡眠のお悩み
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
教えてくれるのは、筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構 副機構長 教授 櫻井武先生です。
今回のテーマは「最新研究で改善!睡眠のお悩み」
「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「朝起きた時にボーっとする」など、多くの人が抱える睡眠の悩み。睡眠に問題があると、昼間のパフォーマンスが落ちるだけでなく、心臓病や脳卒中、認知症のリスクが高くなってしまうそうです。そこで今回は、最新の睡眠研究に基づいた簡単にできる快眠法などを教えてもらいました。
睡眠の基礎知識
<レム睡眠とノンレム睡眠>
睡眠のステージには、「レム睡眠」と眠りの深い「ノンレム睡眠」があり、これを交互に繰り返しています。一晩でレム睡眠とノンレム睡眠を4〜5回繰り返すのが一般的だそうです。
<睡眠の役割>
睡眠の役割は、疲れを取る以外に「新しい記憶を脳に定着させる」事や、認知症の原因物質の1つ「アミロイドβを除去する」事、「免疫を整える」事などがあるそうです。
<多くの人が睡眠不足に!?>
厚生労働省が推奨する睡眠時間は6時間以上ですが、40〜50代の約半数が6時間未満しか眠れていないという調査結果があるそうです。
<睡眠不足で生じる健康リスク>
メタボで睡眠時間6時間以下の人は、心臓発作や脳卒中に伴う死亡率が2.1倍になるというデータがあります。さらに、睡眠に問題のある70代以上の男性のアルツハイマー型認知症の発症リスクは2.9倍になるというデータもあるそうです。
最新研究〜寝つきが悪くなるメカニズム〜
<原因は寝室で見るスマホ>
寝る前に寝室でスマホ見ると寝つきが悪くなるそうです。その原因の1つは、スマホの光。光が目に入ると、体内時計がズレてしまうのだとか。そしてもう1つが、スマホの情報。スマホから情報が入ると“オレキシン”という脳内物質が出て、「眠ってはいけませんよ」という信号になってしまうそうです。
<脳内物質「オレキシン」とは?>
オレキシンとは、脳の中枢神経である視床下部から分泌される脳内物質。脳の覚醒システムに働きかけ、目覚めた状態を保つのが主な役割だそうです。つまり、オレキシンの働きによって私たちは日中、起きて活動できるのだとか。逆に夜になると、オレキシンの分泌量が減少。覚醒状態が保てなくなり眠くなります。また、オレキシンはお腹が空いた時や何かを見て楽しむなど感情の昂りによっても分泌されるそうです。そのため、就寝前にスマホを見ると感情が昂ってしまい、オレキシンが分泌され続けます。すると、脳が覚醒状態になり、なかなか寝つけなくなってしまうそうです。
超簡単!ぐっすり眠れる方法(1)
<寝室でスマホはNG 見る時は別部屋で>
先生によると、スマホを見ると感情が昂りオレキシンが出てしまうので寝室で見るのはNG。スマホが見たい時は、リビングなど別の部屋で見るようにしましょう。普段から寝室は眠るためだけの場所だと脳に意識づけする事が大切だそうです。他にも脳に意識づけする方法として、パジャマに着替えて眠るモードにするのも良いとの事です。
超簡単!ぐっすり眠れる方法(2)
<就寝2〜3時間前から明るさはギリギリ本が読める程度>
明るすぎるところにいると、体内時計がズレてしまうそうです。そのため、なかなか寝つけない人は、就寝2〜3時間前からなるべく部屋の明るさをギリギリ本が読める程度(100〜200ルクス)にして睡眠に備えましょう。また、青い光は体内時計に影響が強いので、調整できる場合は暖色系の明かりにした方が良いそうです。
超簡単!ぐっすり眠れる方法(3)
<エアコンで寝室は23〜25℃に設定>
室温が高すぎると深い睡眠を妨げ、睡眠の質が悪くなってしまいます。すると、日中ボーッとしてしまう事につながるそうです。先生によると、眠る時に最適な温度は23〜25℃。身体は、体温を一定に保つために汗をかいたり、抹消の血管を拡張させて熱を逃したりしていますが、それをしなくても一定の体温を保てるのが24℃くらいなのだとか。そのため、寝室は23℃〜25℃に調節して肌寒い場合はしっかり布団をかけるようにすると良いそうです。
超簡単!ぐっすり眠れる方法(4)
<靴下を履いたまま眠るのはNG 布団の中では脱ぐ>
先生によると、眠る時は脳の温度を下げる必要があり、足の末梢神経が開いて、そこから熱を逃して脳の温度を下げているそうです。靴下を履いていると熱が逃げないので脳の温度を下げるのに支障が出るのだとか。そのため、靴下を履いたまま寝るのはNG。冷え性の人でも足が温まったら脱ぐようにしましょう。
超簡単!ぐっすり眠れる方法(5)
<昼寝は寝不足の時20分以内まで>
昼寝はした方が良いというイメージがありますが、先生によるとそれは寝不足の人のみ。夜眠れている人は、昼寝はしない方が良いそうです。「レム睡眠」よりも眠りの深い「ノンレム睡眠」には深さが3段階あり、「ノンレム睡眠3」が最も深い眠りと言われています。20分以上昼寝をすると「ノンレム睡眠3」に入ってしまい、起きた時にボーッとしたり、体がだるくなったり、夜の寝つきも悪くなったりしてしまうのだとか。そのため、昼寝は寝不足の時に行い20分以内に起きるようにすると良いそうです。
超簡単!ぐっすり眠れる方法(6)
<午後6時以降のコーヒーは控える>
コーヒーに含まれる「カフェイン」は、睡眠に導くアデノシンの働きを邪魔して眠気を感じにくくしてしまいます。カフェインは分解されますが、個人差があり3〜7時間経過しても半分残ると言われているそうです。そのため、ぐっすり眠るためには午後6時以降のコーヒーは控えるのがオススメ。紅茶や緑茶にもカフェインは含まれているので注意しましょう。
夜ぐっすり眠るために!オススメの日中の行動
先生によると、夜ぐっすり眠るためにはメリハリが一番。日中は、しっかりと活動する事が大切だそうです。日常生活ではアスリートのように強度の高い運動は必要ないので、エスカレーターの代わりに階段を使うなど、簡単な運動をするのがオススメだそうです。
(2024年10月20日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)