消えない「あざ」原因は!?…最新レーザー治療も!あざの基礎知識と最新治療【ドクター 花房火月】

2024年5月19日(日)放送 【第606回】
消えない「あざ」原因は!?…最新レーザー治療も!あざの基礎知識と最新治療【ドクター 花房火月】 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

サマリーSummary

ゲスト:高島礼子
ドクター:はなふさ皮膚科 理事長 花房火月
身体をぶつけた時など、いつの間にかできていつの間にかなくなる「あざ」。放っておいていいものも多いそうですが、なかには命に関わる危険な「あざ」もあるのだとか。そこで今回は、あざの基礎知識や最新の治療法などを専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、はなふさ皮膚科 理事長 花房火月先生です。

今回のテーマは「実は知らないことだらけ!あざの基礎知識と最新治療」

身体をぶつけた時など、いつの間にかできていつの間にかなくなる「あざ」。放っておいていいものも多いそうですが、なかには命に関わる危険な「あざ」もあるのだとか。そこで今回は、あざの基礎知識や最新の治療法などを専門医に教えてもらいました。

あざの基礎知識

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<あざの種類>
あざには、急性のものと慢性のものがあるそうです。急性のあざには「紫斑(内出血)」があり、慢性のあざでよく知られているのが「蒙古斑(もうこはん)」。蒙古斑は、胎児の時に色素細胞が皮膚の深いところに残ってできた青いあざ。東アジア人は生まれた時にほぼ100%あるそうですが、その後徐々に消えていき問題にならない事が多いそうです。

<急性のあざと慢性のあざを見分けるには?>
急性のあざは、数日〜数週間で消えていきますが、慢性のあざは数か月〜数年残り続けるので経過で判断できるそうです。

<内出血によるあざの色の変化>
内出血によるあざは、時間の経過と共に主に4色に変化するそうです。血管から漏れ出たヘモグロビンという赤色の物質が分解されると、ビリルビンという黄色っぽい物質に変化するのだとか。その過程で青紫色から緑色、茶色、黄色と変色して見えるそうです。

<内出血のあざができやすい人は?>
高齢者は、内出血が起こりやすいそうです。その理由は、血管の組織自体がもろくなっているからなのだとか。内出血は、組織内の圧が高まる事で血が止まります。そのため、加齢により組織が密でなくなると、血が広がっていきやすくなるそうです。

内出血のあざを早く治す方法「RICE処置」

ボールをぶつけた時など、内出血になると分かっている時は下記の方法で処置を行うと良いそうです。
<「RICE処置」の方法>
・安静にする(Rest)
ぶつけた部分を動かすと血行が良くなり、血も止まりにくくなってしまうため、動かさない方が良いそうです。
・冷やす(Icing)
患部を冷やすと血管が収縮しやすくなるので、血が止まりやすくなるそうです。
・圧迫する(Compression)
ガーゼをあて、テーピングなどで押し当ててぶつけた部分を圧迫しましょう。
・高い位置に上げる(Elevation)
脚の場合は少し脚を高くして寝る、腕の場合はケガをした直後から腕を上げるなど、高 い位置に上げて内出血を早く止めてあげる事が大事だそうです。

長年消えないあざの原因と症状

<扁平母斑(へんぺいぼはん)>
扁平母斑とは、数mm〜数cmの茶色いあざが顔や手などのさまざまな部位に現れる症状。ほくろのように皮膚の盛り上がりはないそうです。紫外線から肌を守る「メラニン」という色素を作る細胞が何らかの異常で活発になり、メラニンの量が増える事で皮膚の一部が茶色く変色してしまうのだとか。(※加齢でメラニンが増え色素沈着するのがシミ。生まれつきやメラニンを作る細胞の異常・毛細血管の異常などでできるのがあざ)。先生によると、茶色いあざが「子どもの頃からある」「成長時に大きくなる」場合は、扁平母斑の可能性があるとの事。放置してもがんなどの病気につながる恐れはないそうです。

<チェリースポット(老人性血管腫)>
チェリースポットとは、数mmの大きさの平坦またはドーム状の赤いできもの。身体のどこにでもできるそうです。紫外線や老化の影響などで血管が増殖してできる良性腫瘍で、放置しても健康上の問題はないのだとか。正式名称は「老人性血管腫」といい、年齢とともに有病率が増えるそうですが、20歳前後からできる人もいるそうです。

<乳児血管腫>
乳児血管腫とは、生後まもなくから徐々に出現する皮膚から盛り上がるタイプの赤あざ。原因はわかっていませんが、未熟な毛細血管が増殖してあらわれる良性の腫瘍だそうです。大人になるにつれて赤みと盛り上がりが消えていきますが、多くはあとになって残るのだとか。時間とともに目立たなくなっていくそうですが、治療する場合は赤みを取るレーザー治療が可能。周りに残っている茶色い傷痕はレーザーで取りきる事は難しいため、手術による治療が必要になってくるそうです。

<太田母斑(おおたぼはん)>
太田母斑とは、蒙古斑とともに代表的な慢性の青あざの一種で、顔にできるあざ。胎児の時にメラニンを作る細胞の定着に何らかの問題が起き、それが皮膚の深いところに集まって、メラニンをたくさん作る事でできるそうです。基本的には顔の片側にできるのだとか。少しずつ薄くなっていく可能性もあるそうですが、気になる場合はレーザーでの治療が可能との事。保険適用もあるそうです。

命を脅かす危険も!?要注意のあざ

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<特発性血小板減少性紫斑病>
血小板には血を止める働きがありますが、「特発性血小板減少性紫斑病」は血小板を攻撃するたんぱく質が作られ血小板が減ってしまう病気。血が止まりにくい状態になっているので、頭などをぶつけた時に脳内の出血が止まらなくなり、麻痺が残ってしまったり、最悪の場合亡くなってしまったりという危険もあるそうです。

<IgA血管炎>
IgA血管炎は、脚に小さなあざがたくさんできる病気。この病気も血管を攻撃するたんぱく質が増えてしまう事が原因なのだとか。血管が集まっている腎臓を攻撃してしまい、透析が必要になる人が1%〜数%いると言われているそうです。

<危険なあざの見分け方>
内出血のあざは1〜数個ですが、危険なあざは10個以上できるそうです。さらに、腕の内側や口の中など、普通の生活ではできない位置にあざができたら要注意。すぐに医療機関を受診しましょう。

あざ治療の最前線

<あざの最新治療マシン「ピコレーザー」>
メラニンに反応するレーザーをあざに照射すると、そのエネルギーがメラニンに吸収され膨張。その際の衝撃波でメラニン自体を細かく砕く事ができるそうです。ポイントは、1兆分の1秒単位のごく短い照射を行う事。ピンポイントに照射する事で周りの組織へのダメージも少なくなるそうです。

<保険適用の場合の費用>
先生によると、あざのレーザー治療(ピコレーザー以外も含む)は、保険適用の場合4cm2で約6000円程度。範囲が広くなると料金が変わってくるそうですが、1万数千円程度で受けられる事が多いそうです。(※保険適用は単純性血管腫・太田母斑・扁平母斑・異常性蒙古斑など。シミや入れ墨は保険適用外)

(2024年5月19日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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