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「認知症」なりやすい人の特徴は?経験者が語る違和感と初期症状…名医おすすめの認知症予防法もご紹介

「認知症」なりやすい人の特徴は?経験者が語る違和感と初期症状…名医おすすめの認知症予防法もご紹介

サマリーSummary

ゲスト:高島礼子
ドクター:香川大学医学部 精神神経医学教室 教授 医学博士 中村祐
全世界で研究が進む「認知症」。2025年には日本における高齢者(65歳以上)のおよそ5人に1人に上ると予測されています。そこで今回は、認知症にまつわる素朴な疑問に専門家が回答!名医おすすめの認知症予防法などもご紹介します。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは香川大学医学部 精神神経医学教室 教授 中村祐先生です。

今回のテーマは「〜名医が答える!認知症の知りたい疑問〜経験者が語る違和感と初期症状

全世界で研究が進む「認知症」。2025年には日本における高齢者(65歳以上)のおよそ5人に1人に上ると予測されています。そこで今回は、認知症にまつわる素朴な疑問に専門家が回答!名医おすすめの認知症予防法などもご紹介します。

認知症とは?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

認知症とは、脳の機能が弱る事で認知機能が低下する病気。なかでも一番多いのが「アルツハイマー型認知症」だそうです。

<認知症の約7割を占めるアルツハイマー型認知症>
アルツハイマー型認知症とは、アミロイド-βが脳に溜まって脳が萎縮して起きる病気。
アミロイド-βは、脳内で作られるたんぱく質の一種で通常はゴミとして分解・排出されるのだとか。しかし、何らかの理由でこれが残ると脳神経を壊して萎縮させ、アルツハイマー型認知症を引き起こすと言われているそうです。

認知症になりやすい人の特徴は?

<特徴(1)「聴力障害」>
聴力障害があると人が集まる場に出て行かなくなり、人とのコミュニケーションが減る事で脳の機能が下がりやすくなるのだとか。そのため、聴力の衰えを感じたら早めに補聴器で補う事が大事だそうです。

<特徴(2)「睡眠不足」>
アルツハイマー型認知症の原因「アミロイド-β」は、起きている時も脳内から排出されていますが、睡眠中の方がより多く排出されるといわれているそうです。そのため、睡眠不足が続くとアミロイド-βが脳内に溜まりやすくなり、アルツハイマー型認知症のリスクが高まるのだとか。先生によると、理想の睡眠時間は6~7時間だそうです。

認知症の兆候・初期症状は?

<(1)物忘れを取り繕おうとする>
先生曰く、兆候・初期症状を見極めるポイントの1つは物忘れをした時に取り繕おうとする事。物忘れをした事に対して他の人に「答えてよ」と答えを求めたり、「どうだっけ?」と他の人に答えを振ったりする傾向が出てきた場合は認知症の疑いがあるそうです。

<(2)ヒントを出しても思い出せない>
もう1つのポイントは、ヒントを出して思い出せない事。例えば、昨日の夕飯を忘れた時に「お父さんの好きな辛いものだよ」などのヒントを聞いて「カレーか」と思い出せる場合は、一般的な物忘れ。ヒントを出しても思い出せない場合は認知症の疑いがあるそうです。

<身近な人の異変に気づいたら早めに受診を>
先生によると、アルツハイマー型認知症は、記憶を司る海馬の周辺から萎縮が始まるそうです。海馬が完全に萎縮してしまうと現在の医学でも回復は難しいといわれているのだとか。そのため、少し様子を見ようと半年〜1年経ってしまうのが最も残念との事。今は薬や他人との交流などの刺激で海馬の萎縮を遅らせる事ができるそうなので、身近な人の異変に気付いたら早めに専門家に診てもらいましょう。また、病院に連れて行く際は「健康診断の一環として念のために頭の検査もしよう」と誘うと良いとの事。「念の為」をつけるのがポイントだそうです。

物忘れした時は思い出すまで考えた方が良い?

先生によると、記憶には「しまう事」と「取り出す事」の2つがあるそうです。物忘れをした時にすぐに調べると、取り出す能力が落ちてしまうのだとか。そのため、まずは思い出す努力をしてみて、分からない場合は調べるようにすると認知症予防につながる可能性があるそうです。

認知症の予防法は?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<ドクターおすすめ予防法(1)「マインド食」>
マインド食とは、2015年にアメリカで開発されたアルツハイマー型認知症を予防する食事法。積極的に摂るべき10品目があり、摂る回数もそれぞれ異なります。大切なのは、偏りなくバランス良く摂る事。また、糖質・脂質・塩分の過剰摂取は控えた方が良いそうです。

~積極的に摂るべき10品目~
(1)緑黄色野菜(週6回以上)
(2)その他の野菜(1日1回以上)
(3)ナッツ類(週5回以上)
(4)ベリー類(週2回以上)
(5)豆類(週3回以上)
(6)全粒穀物(1日3回以上)
(7)魚(なるべく多く)
(8)鶏ムネ肉(週2回以上)
(9)オリーブオイル(優先的に)
(10)ワイン(1日グラス1杯まで)

<ドクターおすすめ予防法(2)「脳トレ」>
認知症予防に一番大事なのは、頭を働かせる事だそうです。パズル要素のある脳トレは脳が活性化するのでおすすめなのだとか。他におすすめなのは1人でもできる塗り絵。ポイントは、楽しんでやる事だそうです。

~ちょっと脳トレ!「文字並び替えクイズ」~
下記の文字を並べ替えて別の言葉にしましょう。答えはすべて健康にまつわる言葉です。
問題1 くつしたぱん   (答:たんぱくしつ)
問題2 のそくうこう   (答:のうこうそく)
問題3 ぼうしつりたい  (答:たいしぼうりつ)
問題4 こいけたうん   (答:けんこうたい)

<ドクターおすすめ予防法(3)「運動」>
運動は、激しすぎず軽く汗をかく程度に行うのがおすすめ。脳の血流が良くなり、認知症予防につながるそうです。

治療・改善が可能な認知症の原因

先生によると、認知症にはアルツハイマー型認知症以外にもさまざまな種類があるとの事。なかには、認知症の原因が脳神経以外にあり、治療をすれば認知機能が改善する可能性がある方もいるそうです。

<認知症の意外な原因(1)「糖尿病」>
糖尿病の人は、血糖値のコントロールが上手くできず、食後に急上昇・急降下を起こす事があるそうです。これが続く事で神経細胞が疲弊し、物忘れなど認知症に近い症状が現れる事があるのだとか。この場合は、糖尿病の治療を行う事で認知機能が改善する可能性があるそうです。

<認知症の意外な原因(2)「甲状腺機能低下症(橋本病)」>
糖尿病の他に多い原因が「甲状腺機能低下症(橋本病)」だそうです。加齢などによって甲状腺の機能が落ちると、脳以外にも色々な臓器の活性が下がって物忘れなどの症状を引き起こすのだとか。甲状腺の機能が落ちている場合は、甲状腺ホルモンの薬で治療が可能だそうです。

<認知症の注意点>
先生によると、認知症の原因は色々あるので正しい知識を持つ事が大事だそうです。そして、認知機能を下げないためには生活習慣病にならない事も大事なのだとか。もしも、生活習慣病になってしまった場合は、早めに受診して治療を行う事が大切だそうです。

(2023年4月30日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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