本当に怖い!高齢者の貧血

2022年10月30日(日)放送 【第529回】
本当に怖い!高齢者の貧血

サマリーSummary

ゲスト:松本明子
血液の病気で代表的なのが「貧血」。日本人女性の5人に1人、男性は10人に1人いるというデータもあるそうです。たかが貧血…と軽く考えてしまいがちですが、高齢者の貧血には持病を悪化させるものや命に関わる危険な病気が潜んでいるケースも多いのだとか。そこで今回は、高齢者の貧血について専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~狭心症・認知症・がんとも関係!?~本当に怖い!高齢者の貧血

血液の病気で代表的なのが「貧血」。日本人女性の5人に1人、男性は10人に1人いるというデータもあるそうです。たかが貧血…と軽く考えてしまいがちですが、高齢者の貧血には持病を悪化させるものや命に関わる危険な病気が潜んでいるケースも多いのだとか。そこで今回は、高齢者の貧血について専門医に教えてもらいました。

貧血の基礎知識

<貧血とは?>
貧血とは、血中のヘモグロビンが基準より低い状態の事。男性は13g/dL未満、女性は12g/dL未満だと貧血と診断されるそうです。

<ヘモグロビンとは?>
ヘモグロビンは赤血球の主成分で、ヘムは鉄、グロビンはたんぱく質の事。つまり鉄分が不足するとヘモグロビンがうまく作られず貧血になってしまうのだとか。鉄分が不足すると、爪が割れやすくなったり、爪が薄くなってスプーン状になったりする事もあるそうです。

<立ちくらみ=貧血ではない!?>
貧血とよく言われる立ちくらみは、一時的な脳の血流不足によるものが多く、原因は低血圧や自律神経の乱れである事が多いそうです。

あなたは大丈夫!?貧血セルフチェック

<貧血セルフチェック(1)>
下記の項目に1つでも当てはまる場合は、貧血の可能性があるそうです。
□顔色が悪い
□疲れやすい
□爪が割れやすい

<貧血セルフチェック(2)>
血液の赤い色を生み出しているのは赤血球。そのため、貧血で赤血球の数が少ないと血液の色が薄くなるのだとか。この血液の色が一番見えやすいのが目の下。軽くあっかんべーをして、目の下が全体的に白く見える場合は貧血の可能性があるそうです。強く押さえると血が止まって全体が白く見える事があるそうなので、軽く引っ張るようにしてください。

貧血が悪影響を与える病(1)「狭心症」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<狭心症とは?>
狭小症とは、心臓の筋肉に血液を送る血管が狭くなる病気。心臓の機能が低下し、胸の痛みや息切れなどを引き起こすそうです。

<貧血が与える悪影響>
ヘモグロビンは、酸素を身体の隅々まで運ぶ配達員のような役割を担っています。この配達員の数が減った状態が貧血。先生によると、貧血になると心臓は身体中に酸素を運ぶためフル稼働するので、狭心症の持病がある方は症状が悪化してしまう事があるそうです。

貧血が悪影響を与える病(2)「認知症」

高齢になり脳の機能が低下した上に、貧血で脳への酸素供給が減ると、認知機能が低下する事があるそうです。(※認知症の悪化の原因は他にもあります)

高齢者の意外な貧血の原因

高齢者の貧血の原因には、命に関わるものもあるそうです。

<高齢者の貧血の原因(1)「膠原病」>
膠原病とは、皮膚・骨・血管など体内のコラーゲンに炎症が起きる原因の分からない難病の総称。膠原病のなかで最も患者数が多いのが、関節リウマチだそうです。リウマチなど関節に長く炎症が続くと、「サイトカイン」という物質が発生します。サイトカインは、赤血球を作るのに欠かせないホルモン「エリスロポエチン」の働きを抑制。さらに、肝臓に蓄えられた鉄が赤血球として使われるのを妨げてしまうそうです。

<高齢者の貧血の原因(2)「悪性腫瘍(がん)」>
高齢者の貧血の原因で最も多いのが悪性腫瘍(がん)。がんがあると、サイトカインが働いて貧血になる場合があるのだとか。他にも、大腸や胃など体内で出血を起こしている場合や、腎臓に疾患を抱えた方も貧血になりやすいそうです。

~普段から貧血のチェックを行いましょう~
先生曰く、ヘモグロビンは重要な疾患の危険信号を教えてくれる重要な指標。ヘモグロビンの値が男女ともに11g/dLを下回る場合は、何らかの病気が疑われるのだとか。重い病気のサインの可能性もあるので、普段から貧血のチェックを行い、気になったら血液専門医を受診しましょう。

(2022年10月30日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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