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柑橘類の知られざる健康パワー

柑橘類の知られざる健康パワー

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:西野未姫
ゲンキリサーチャー:コカドケンタロウ(ロッチ)
ドクター:県立広島大学 保健福祉学部 教授 医学博士 飯田忠行
今が旬の果物「レモン」。レモンに含まれるビタミンCは、免疫力を高める効果が期待でき、風邪などをひきやすいこの時期にうってつけ!しかも、レモンには他にもさまざまな健康効果があるのだとか。そこで今回は、レモンをはじめ柑橘類の知られざる健康パワーを専門家に教えてもらいました。

レモンの健康パワー①疲労回復

疲労の原因の1つは、細胞へのエネルギー不足といわれています。レモンに豊富に含まれる酸味成分「クエン酸」には、体内で糖を効率良くエネルギーへと変える働きがあるため、疲労回復につながるそうです。

<クエン酸含有量(果汁100gあたり)>
レモン 3g
グレープフルーツ 1.1g
みかん 1g

<疲労回復にオススメ!「レモンうどん」>
出汁の効いたかけうどんに、レモンほぼ1個を輪切りにしてのせればレモンうどんの完成。レモンのクエン酸がうどんの糖をエネルギーに変えてくれるので、疲労回復にオススメだそうです。

レモンの健康パワー②高血圧予防

血圧が高くなる原因の1つは、酸化した悪玉コレステロールによるもの。血管の壁にこびりつく事で血管が狭くなり血圧が上昇するといわれています。レモンに含まれる「エリオシトリン」というポリフェノールは、悪玉コレステロールの酸化を防いで血管の壁にこびりつかないようにするため、血圧が下がると考えられているそうです。エリオシトリンは皮の部分に多く含まれているので、高血圧対策には皮ごと食べるのがオススメ。さらに、レモンに含まれるクエン酸には血圧を高くするホルモンを抑える働きがあるのでダブルの効果で高血圧予防につながるそうです。

<高血圧予防にオススメ!レモンの皮を使ったメニュー>
・ポテトサラダ
マヨネーズの代わりに小さく刻んだレモンの皮とレモン果汁を入れると爽やかな仕上がりになります。
・酢の物、ヨーグルトなど
皮ごとレモンを入れると食感も楽しめます。
他にも、さまざまな料理の仕上げに皮をすりおろして入れるのもオススメです。

レモンの健康パワー③リラックス&集中力アップ

レモンの香り成分「リモネン」を嗅ぐと、ストレスを軽減してくれる脳波が出やすくなり、リラックスや集中力アップの効果が期待できるそうです。実際に香り付きのレモン果汁を摂取して脳の働きを調べたところ、リラックスした時に出る脳波が増加したというデータもあるのだとか。そのため、仕事で集中したい時や夜ぐっすり眠りたい時などにオススメです。

<リモネンが出やすくなるレモンの絞り方>
リモネンが詰まっているのは、レモンの表面にある油胞と呼ばれる香りカプセル。そのため、皮を下にして絞るとリモネンが果汁と一緒に出やすくなるそうです。

<リラックス&集中力アップにオススメ!「レモン白湯」>
リラックス&集中力アップにオススメなのが、レモンスライスにお湯を注ぐだけの「レモン白湯」。お湯を注ぐ事で香りが立ちやすくなるため、リモネンの効果が得られやすいそうです。

揚げ物×レモンの健康効果

レモンといえば揚げ物にかけるイメージがありますが、これは理にかなった使い方なのだとか。体内では、たんぱく質と余分なブドウ糖が結びつきAGEという身体の老化を促進させる成分が生まれます。ところが、レモンをかける事でクエン酸の働きによりAGEの生成が抑制されるそうです。

みかんの健康パワー①冷え性の予防・改善

みかんの白いスジにはヘスペリジンというポリフェノール成分が含まれています。ヘスペリジンには、血管を拡張させる働きがあるので、血流を促進し冷え性の予防・改善効果が期待できるそうです。

みかんの健康パワー②骨粗しょう症予防

先生によると、みかんの色素成分「β-クリプトキサンチン」には、骨を壊す細胞を抑制する働きがあるため、骨粗しょう症の予防につながるとの事。実際にある調査ではβ-クリプトキサンチンの血中濃度が高い人、つまりみかんをよく食べている人は骨粗しょう症の発症リスクが約90%低い事がわかったのだとか。また、抗酸化作用により肝機能障害や動脈硬化などの予防効果も期待できるそうです。

~みかんの賢い食べ方~
・軸の細いみかんがオススメ!
軸が細いみかんの方が、成長過程でみかんに入る水分が少なくなり、β-クリプトチンの濃度が高くなるそうです(※同じ大きさ・重さとした場合)

・乳製品と一緒に摂って吸収率アップ!
牛乳や乳製品と一緒に食べると、β-クリプトチンの吸収率が上がる事がわかっているのだとか。そのため、ヨーグルトなどにトッピングして食べるのがオススメです。

花粉症の症状緩和が期待できる柑橘類「じゃばら」

花粉症の症状緩和が期待できるといわれているのが、和歌山県の北山村で生産されている「じゃばら」。ゆずとみかんとの自然交配によってできた柑橘類で「邪を払うほど酸っぱい」事からその名がついたそうです。

・つらい鼻水の症状緩和に
じゃばらには、ナリルチンというポリフェノールの一種が豊富に含まれています。ナリルチンには、花粉などが体内に侵入する際に出るヒスタミン(かゆみの元)などの放出を抑える働きがあり、主に鼻水の症状緩和が期待できるそうです。

・加工品でもOK
じゃばらの果実が出回るのは12月~2月頃まで。ただし、先生によると加工品でも花粉症への効果が期待できるそうです。

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