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海の恵み 魚介類

海の恵み 魚介類

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:中村嶺亜
ゲンキリサーチャー:コカドケンタロウ(ロッチ)
ドクター:長谷内科医院 院長 医学博士 長谷章
さまざまな病気を防ぐ海の恵み「魚介類」。例えば、週1~3日魚を食べる人は、心臓病の死亡リスクが36%減少するという研究データがあるそうです。そこで今回は、魚介類の健康効果と簡単で美味しい食べ方を専門家に教えてもらいました。

魚介類の健康効果

アメリカの研究では、サケ・サバ・イワシなどを週1~3回食べ続けると、心臓病のリスクが最大で36%減少するというデータがあります。さらに、日本の研究では毎日魚を一切れ以上食べる人は、15年後に認知症になるリスクが61%も低下するという報告があります。また、ほとんど魚を食べない人は、週に1~2回食べる人と比べて動脈硬化など血管の病気のリスクが1.9倍も高くなってしまうそうです。

「アジ・イワシの丸干し」の健康パワー

アジやイワシの丸干しには、カルシウムが豊富に含まれているので、骨を丈夫にする効果が期待できるそうです。しかも、丸干しは頭・骨・皮まで全て食べられるので、栄養を丸ごと取り込めます。

「エビ」の健康パワー

エビの赤い色素成分はアスタキサンチンといい、抗酸化力が高くがんの増殖を抑制する効果が期待できるそうです。身よりも殻や尾に多く含まれているので、干し桜エビが今の時期にぴったり。他の栄養素も豊富で、料理に混ぜ込むだけですぐに食べられます。活性酸素を除去する働きもあるので、免疫力が低くなりがちな朝に食べるのがおすすめだそうです。

<エビに含まれる主な栄養>
キチン・キトサン ⇒ 免疫力の向上
グルタミン酸 ⇒ 脳機能の活性化
タウリン ⇒ 動脈硬化の予防
アスタキサンチン ⇒ 肌の老化防止
カルシウム ⇒ 骨や歯を作る

「カツオ」の健康パワー

今が旬のカツオは、高たんぱくで低脂肪、健康効果抜群の魚です。

<カツオに含まれる主な栄養>
鉄分・ビタミンB群 ⇒ 貧血対策
パントテン酸 ⇒ 肌のシミ予防
カリウム ⇒ むくみを改善
ナイアシン ⇒ 二日酔いの原因物質アセトアルデビドを分解

<旬の初ガツオはお刺身がおすすめ!>
魚に含まれるオメガ3脂肪酸のDHAやEPAは、煮たり焼いたりすると10~15%ほど減り、揚げ物にすると50%も減少するという報告があります。そのため、たくさん摂取するなら、お刺身がおすすめ。EPAは、中性脂肪を減らし血液をサラサラにする働きがあるので動脈硬化の予防が期待できます。一方、DHAは脳を活性化。記憶力や処理能力を向上させ認知機能の低下を防いでくれる働きがあるそうです。

<目利きのプロが伝授!カツオの新鮮な刺身の選び方>
・鮮やかな「赤色」をした身を選ぶ
・ドリップが出ていないものを選ぶ
赤い血のようなドリップは、うま味や栄養成分が滲み出たものなので栄養が減っているそうです。

<カツオをより美味しく食べるひと工夫>
カツオを3秒程度さっと水洗いすると、生臭さが取れて美味しさがグレードアップするそうです(※余分な水分はすぐに取り除いてください)。ちなみに、プロがおすすめする一番美味しい食べ方は、刺身をマヨネーズ醤油につけて食べる事。ぜひ、お試しください。

<カツオに含まれる今注目の成分「アンセリン」>
先生によると、マグロやカツオなどに含まれる「アンセリン」には、疲労回復や尿酸値を下げる効果があるので、痛風や動脈硬化の予防効果が期待できるとの事。さらに、尿酸は腎臓と密接な関係があるので、慢性腎臓病の予防効果も期待できるのだとか。実際に、尿酸値が高め(6.5~8.0mg/dL)の成人男性16名が、アンセリンカプセル50mgを4週間摂取したところ、尿酸値が基準内に戻ったという研究結果もあるそうです。

栄養満点のスーパーフード「かつお節」

<かつお節の種類>
かつお節は大きく分けて2つの種類があります。
枯節 ⇒ カビ付けと天日干しを繰り返して熟成させたもの
荒節 ⇒ 煮て骨を取り除き、燻して乾燥させたもの

<かつお節の健康効果>
かつお節は、カツオの生の状態の身から6分の1まで小さくなります。栄養素が凝縮されているので栄養価が非常に高く、特にアミノ酸が豊富に含まれているそうです。私たちの身体は全てたんぱく質でできているので、たんぱく質は人間にとって最も大切な栄養素。そのたんぱく質の素となるのが、20種類のアミノ酸です。なかでも、体内で作る事ができない9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれ、毎日の食事で補う必要がありますが、かつお節には全ての必須アミノ酸が含まれているそうです。また、枯節に含まれる鰹節菌は麹菌の一種で腸内細菌を整える作用があるそうです。

<かつお節のプロが伝授!栄養を丸ごと摂るカンタン料理>
カンタン料理①「茶節」
≪材料(1人前)≫
かつお節 適量
味噌 大さじ1
緑茶 100~150cc
ネギ・生姜 適量
≪作り方≫
▼お椀に味噌を入れてかつお節をまぶす
▼ネギ・生姜を入れてから緑茶を注ぎ、よくかき混ぜたら出来上がり!
かつお節を直接食べて、出汁も飲み干せるのでかつお節の栄養を丸ごと摂れます。

カンタン料理②「チーズおかかトースト」
≪材料(1人前)≫
かつお節 適量
食パン 1枚
スライスチーズ 1枚
マヨネーズ 適量
≪作り方≫
▼食パンにマヨネーズを塗りスライスチーズをのせる
▼その上にかつお節をふりかけて焼いたら完成!
こちらもかつお節を丸ごと摂れるメニュー。さらに、チーズなどに含まれるカルシウムは、かつお節のビタミンDと一緒に摂る事で吸収率がアップするそうです。

~魚をあまり食べない人は和食がおすすめ~
健康のためには毎日魚介類やかつお節を食べるのが理想的ですが、難しい人は和食がおすすめ。和食はさまざまな料理にかつおの出汁が使われているので、出汁を摂るだけでも健康効果が期待できるそうです。

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