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落合博満 今の球団のあり方に提言『背広組に何が野球がわかる』

落合博満 今の球団のあり方に提言『背広組に何が野球がわかる』
「サンデードラゴンズ」より落合博満氏(C)CBCテレビ

「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム

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落合博満氏、森繁和氏のサンドラスペシャル対談の後編!地獄と言われていたキャンプから、現在のドラゴンズについて語る。(個人名は放送通りの敬称略で記す)

自分で投げ込み宣言し300球!地獄のキャンプの内実は…

「サンデードラゴンズ」より落合博満氏と森繁和氏(右から)(C)CBCテレビ

森氏「みんな地獄地獄っていうけど…」

落合氏「大したことやってないよ。でも地獄のキャンプって言ったって練習をやらせた記憶はない。彼ら自分なりでやってたんだから」

森氏「あの頃はマシンの取り合いだし、ピッチャーだって終わって最後のランニング、その後のトレーニングはその後ですからね」

落合氏「投手陣全員1ヶ所のブルペンで全員やらせたからね。10人で入るブルペンは気分良かったと思う」

森氏「音がいいし、これだけの人数で投げると凄まじい。それが、今は本当に投げなくなった。なかなか100球以上投げることは聞かない。たしかにピッチャーは消耗品かもしれないが、ある程度一軍ローテーション守れるピッチャー以外は、ある程度は投げて覚えないと」

落合氏「下半身がキチッと出来てそれに体が連動していって、肩のスタミナをつけていく、フォームを自分の身体で覚えていく。だから、目を瞑ってでも投げたいコースへ投げられる身体が出来上がればピッチャーとしては一人前。あの頃、自分で今日は投げ込みしますって言って200,300放ってたもんね」

森氏「『嫌いだ』と言いながらも投げ込んでいた。先発投手は1クールに1回は必ずブルペンに入っていた。岩瀬なんか、毎日のように入ってた」

落合氏「川上憲伸はアウトロー一辺倒に200,300球投げていた。投げるスタミナを体に覚えさせるということが今のピッチャーにないのかもわかんない。みんな怪我がある、故障に繋がるということで」

マシンが取り合いになっていたことも、200〜300球の投げ込みも、地獄と言われていたキャンプも自主的に選手がやっていた面も大きかった。その結果、怪我人がでていないことも今に還元できる部分は大いにあるのかも知れない。

涌井はいいお手本、高橋宏斗はもったいない

「サンデードラゴンズ」より落合博満氏(C)CBCテレビ

森氏「ピッチングの途中で、映像を見る。それも必要かもしれないが、そんな暇があればもう2、3球投げてから、後で確認することも必要。これは我々年寄りが考えることかもわかりませんよ」

落合氏「時代の流れなんだよなと思う」

森氏「どこのキャンプ行ってもみんなそうなんですよ」

落合氏「見なくても、自分の身体で表現できるようにならなきゃいけない」

森氏「その点、涌井(秀章)はずっと自分のペースで投げ続けている」

落合氏「そういういい題材があるんだから、それを何でこの投手が長い間投げられているのかというものを突き詰めていけば若い選手も見えてくるものがあるだろうと思うけども、勉強しないんだろうな」

森氏「高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)も勿体無い。あれだけ良い球を投げていると思うところもあるんだけど」

落合氏「アメリカから入ってきた、データや動作解析が邪魔してるんじゃないのかなって気もしないでもないけども」

森氏「あの頃もそうだけど、やる人はやるんですよね。ピッチャーはランニングになると文句を言うが、やらなきゃ終わらない。『口開く前にやって下さい』『それから自分のことに移りなさい』と言ってたけどね」

落合氏「俺が陸上競技場行くと、ピッチャー嫌ぁな顔してたよな」

森氏「それは、俺も監督やったけど、居場所がないんですよね。俺がピッチャーに行く分にはまだ良いけど、監督は野手の方に言ってくれれば良いのにって言うのが、ピッチャーの考えで」

落合氏「ランニングの量見たら楽しい。笑」

森氏「それだけ必死に走ってましたもん。トレーニングコーチにも前もって説明していた。時間を決めて走るときと、本数を決めて走るときがあった。それを野手でやってたのが、荒木雅博、井端弘和、森野将彦、中村紀洋のノック。ピッチャーがランニングを終わって見ていると、これを投手陣にやれと言ったら全員『絶対やりません』と。野手陣が成長している姿を見られるのは、あのノックしかない。よくあんなことしたなと。耐えてた方も耐えてた方、打つ方も打つ方だなと」

落合氏「彼らは、『自分たちがこのポジションを守り抜くんだ』ということでノックを受けていたんだと思う。嫌々ノックを受けていたら体がもたない」

森氏「あれだけは見てても疲れた」

落合氏「時間が長かったからね。その中でも、一番練習したのは荒木だと思うよ。理由を聞いたら『自分で下手だと思って、上手くなろう』お前は十分上手くなっているんだというものが、本人の中ではまだ下手だという意識がありもっと上を目指して練習したんだと思うよ、怪我していても練習していたからね。森野は3回死んだと思った」

森氏「倒れて泡吹いてるんじゃないかと笑 そうやってみるとノリも強かったですね」

落合氏「ノリは1、2回しかやってなかったからな」

森氏「あんなに動けるとは思わなかったですね」

落合氏「最初来たときは錆び付いてて、5分ノック受けたらヘロヘロだった。でも『練習の終わりは自分らで決めろ』と言ってやってた」

森氏「谷繁(元信)にしても、立浪(和義)にしてもベテランの練習も終わらなかった」

『背広組に何が野球がわかる』今の球団のあり方に提言

「サンデードラゴンズ」より落合博満氏と森繁和氏(右から)(C)CBCテレビ

今後のチームづくりについて話題が向いた。

落合氏「今もう1回ユニフォーム着ろって言ったらどういうやり方する?」

森氏「それを言われちゃうと元に戻るような気がする、基本的に」

落合氏「俺らがやったことをもう1回やらせようとしない?」

森氏「それだと受け入れられないじゃないっすか」

落合氏「受け入れる、入れないというのは首脳陣の考え方ひとつ。『これでやれよ』ということを言える首脳陣なのかどうか」

森氏「球団が主導権を握る野球が増えてきている」

落合氏「背広組に何が野球がわかる」

森氏「野球してない人が今野球のコーチ陣に入ってきているじゃないですか。その人たちがオーダーを決めたり、選手の交代とかやるらしいんですよ。そういう球団もある」

落合氏「身体で表現するんだよ?」

森氏「トレーニングのビデオ見ながらやるのも身体の表現ですって」

落合氏「でもお客さんあんだけ負けて怒んないのかね?」

森氏「お客さん本当によく入ってる。でも、名古屋の人ってあんまり、野次ったりきついこと言うわけじゃないけど」

落合氏「俺ら現役の頃はキツかったで。俺現役の頃は地元でやるの一番嫌だったもん」

森氏「選手もそうだけど、お客さんたちもみんなやさしくなって良い応援をしてるんですよ」

落合氏「それが良いのか、悪いのか分からないけど」

森氏「それでも、これだけ負けてても来てくれるうちはいいんじゃないかと思っちゃうよね」

落合氏「それがいつまで続くか」

球団が主導権を握ること、野球未経験者のコーチ入り、負けてもたくさんのお客さんで優しく応援することの是非、様々な意見が飛び交ったが、時代は変わってもかつての名将の思想から得られるものは多いだろう。アップデートされることも必要だが、変わらない本質を鋭く見定める部分はこれからのドラゴンズにも活かされていってほしい。

澤村桃

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