ドラゴンズ平成最後の開幕戦!初もの尽しの開幕スタメンに見えた選手たちの熱いドラマ
「とある妄想しがちなファンのドラゴンズ見聞録」
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム
いよいよ待ちに待ったプロ野球が開幕した。
ファンとして、またドキドキする日常が戻ってきたんだと
気持ちもまだ浮ついたままに、いざ開幕すると
見どころが盛りだくさんで叩き起こされたような気分になる。
そうして見た開幕カードは、結果こそ1勝2敗であったが
先発陣の好投や、打線も調子が出ているところから
“今年は違うぞ”と期待して一喜一憂する日々が始まる。
今年の秋はこの日常が終わってしまうことが惜しくなるような
そんなシーズンとなることを楽しみにしている。
それでは、2019年03月31日放送のサンドラを振り返る。
初開幕投手の笠原祥太郎!圧巻のクリーンナップを率いるベイスターズとの開幕戦
開幕投手を初めて任されたのは、
昨年侍ジャパンにも選出された笠原投手!
「気持ち的にはいつもと変わらなかったが、やっぱり力んでいる部分があって」
と語る通り、立ち上がりの一回はランナーを出したが、
高橋周平選手が好守で救った。
「明日(開幕)に向けてしっかり準備することができた。チームの勝利をより強く意識して試合をやりたい」
と開幕前に宣言した通りのキャプテン周平選手の熱いプレイだった。
笠原投手はその後立ち直って結果5回無失点という開幕投手の重責を果たす好投を見せた。
「一点もやりたくなかったので強い気持ちで投げた」
―(5回で降板したことについて)もう少し投げたかったか?
「投げたかったが、あんな投球内容だと監督、コーチも投げさせてくれない。
次はちゃんと信頼されるピッチングをしたい」
と早くも気持ちは次回登板に向けて前向きだ。
この登板を見て、
「いつまでも期待の若手という枠でおさまっていてはいけないので、笠原をいい意味でライバル視しながら二人でチームを引っ張っていきたい」
という抱負を語る柳裕也投手にも最高の刺激を与え、開幕3戦目には6回2失点の好投を演じた。
試合に勝つことはできなかったが、今シーズンの先発陣を
柳投手とともに引っぱってくれる予感をさせた。
強肩という長所を見出され抜擢されたキャッチャーも初開幕スタメンだ。
「今年がダメなら終わりというぐらいの気持ちで、今年は今まで以上にやっているので、そのやってきたことを出して一年間一軍で勝利に貢献できるように頑張りたいと思う」
という決意を加藤匠馬捕手は語る。
見事に笠原投手を無失点でリードし、プロ初ヒットを放つなど、始めての大役を全うした。
スタジオの川上憲伸氏もリードなどで大きく乱れることなく、やり切ったと合格点を与えた。
守備面で更に改善される余地はあるかもしれないが、開幕戦での経験と強肩という武器を活かして飛躍の年となることを期待する!
ベテラン山井投手、中堅の平田、福田、堂上選手も活躍の開幕2戦目!
ベテラン山井大介投手の先発で流れを作った2戦目
バットをメープルに変えて試行錯誤していた平田良介選手も、あわやサイクルヒットの4打数3安打の活躍で存在感をアピール。
6回に代打で出場した福田永将選手は
「ここぞという所のチームとしての集中力は、今年、自信があるのでそこを見てほしい」
という通り自ら代打タイムリーと結果で示した。
サード周平選手の調子が良いため、
オープン戦では外野でも出場していた福田選手。
川上氏にもスタメンでないのがもったい無い!と惜しまれる実力を持っているので
ここぞの場面で活躍して周平選手と切磋琢磨しながらチームを牽引してほしい。
意外な初開幕スタメンだった堂上直倫選手も二戦目に大活躍した。
「ここまでやってきたことが間違いじゃなかったという思いで
シーズンに入れるので、そこだけは変えずに(いきたい)」と意気込む。
根尾昂選手の加入で、京田選手とのポジション争いが騒がれていたとき
虎視眈眈とそのポジションを狙い、気持ちを切らさずに準備を整えてきた。
その上でつかんだこの開幕スタメンは、何よりもドラマチックだ。
そして結果的に京田選手の闘争心にも火をつけた。
「この悔しさを絶対忘れずに、なにくそ魂で見返してやりたい」
と目の色が変わっていた。
こうしたポジティブな競争はチームとしての強みだ。
結果を出して勝ち取るもの、長所をアピールし抜擢されるもの
それぞれの選手が個性を花開かせるそんな熱いチームを予感させる。この熱をシーズン通して冷まさずに戦ってほしい!
ナゴヤドーム開幕カードもあつい!吉見投手の熱い展望
今週ナゴヤドームで先発予定の吉見一起投手は、
「落ちていくもんだと思っていた身体が自分自身でコントロールできている」
と自信を持って語る。
怪我に泣かされてきたなか、体幹トレーニングの効果でシーズン通しての活躍に期待ができる。
与田剛監督も現役時代をこう語った。
「山本昌、今中(慎二)が投げるときは中継ぎ陣の安心感がのんびりできた。完投能力のあるピッチャーはチームを楽にしてくれる」
ベテランの吉見投手がその面でもチームに貢献することは与田監督にとっても有り難いだろう。
スタジオの川上氏も
心技体の「技」は高い質のものを持っているので、ベテランになり身体が衰えるなか「体」の部分にも自信があるなら期待できると太鼓判。
吉見投手は、昨年の夏に完封試合のときには達成感満ち溢れる表情で、最後まで投げられる幸せに野球人生のなかでよろこびを感じていた。
おそらくその時のことも思いながらこう語った、
「 9回の表にマウンドに立ったとき、お客さんからの歓声で“あと一人!あと一球!”という声援が嬉しいので、それを味わいたいと思っている」
秋には満員のナゴヤドームで思う存分その声援を浴びてもらうことを願う!
ナゴヤ球場で頑張るリハビリ組、復帰登板する投手たち
ナゴヤ球場では話題の根尾昂選手以外にも、1軍昇格を虎視眈々と狙う選手、
そしてリハビリして復帰登板を目指す選手たちの奮闘する姿が見られる。
ナゴヤ球場のスタンドで軽いジョギングをする藤嶋健人投手は、
血行障害の手術を今年のキャンプ時に行った。
「一から投げるところから始まるので、また新しく自分が良くなるような
きっかけが掴めればいいなと思っています」と前向きにリハビリを進めている様子だ。
濱田達郎投手は左肘尺骨神経剥離術の手術以降、ナゴヤ球場で8ヶ月ぶりに登板。
「もどかしさは色々あったんですけど、今こうしてマウンドに立てている事に感謝し
これから先どんどん投げたい」
と登板を終えて少しホッとしたような表情で語った。
松坂大輔投手はキャッチボールの距離をのばし、5月中旬の実戦登板を目指している。
小笠原慎之介投手は、4割の力で20球立ち投げの段階だ。
「逆にすごくいい経験ができている」と語るように怪我を糧にした飛躍を望む。
先発投手が疲れてきた時期に今リハビリ中の彼ら投手が復活することは心強く必ずチームを救う。
焦らずにしっかり調整して再び躍動する姿をファンは心待ちにしている。
ナゴヤ球場ではこういった選手たちの奮闘も目が離せない。
ナゴヤドームもナゴヤ球場も熱い戦いでダブル優勝を目指していただきたい!
2019年は優勝だドラゴンズ!!
澤村桃