“何があっても攻める!攻めきる!”開幕スタメンをつかんだ根尾昂、レギュラー奪取へ熱い心境を語る!
【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)
開幕を迎えた喜び
2021年日本プロ野球が開幕しました!昨年はコロナ禍の影響で延びに延び、初夏を迎えた6月19日開幕だっただけに、まずは無事全12球団が一斉にスタートを切れた幸せを喜びたいと思います。
昨年8年ぶりとなるAクラス入りを果たしたドラゴンズ。今年目指すはもちろんリーグ制覇!そして日本一!開幕を迎えるにあたり与田監督は、
『去年より喜べるものを今年は出したい。それはもちろん優勝であることは間違いないこと。結果によりこだわってただ勝っていきたい』
と、優勝の喜びを選手、スタッフそしてファンと共有したい強い意志を感じさせてくれるコメントを残しました。
また選手たちの思いも指揮官と同じ。京田選手会長のビールかけの音頭取りがこの秋聞けることを祈願し、ドラファンの皆さん!始まったばかりのシーズン、熱烈応援していきましょう!
今週のサンドラ、新しいシーズンを迎えたと同時にスタジオセットを一新し、リニューアル!ゲストコメンテーターに川口和久さん、井端弘和さんを迎え、マツダスタジアムで行われた広島カープとの開幕シリーズを振り返りました。
チームに必要不可欠!打撃職人福留孝介
今シーズンの船出は劇的な逆転勝利となり、2年連続開幕白星発進!開幕勝利のキーマンとなったのは言うまでもなく14年ぶりに古巣へ復帰を果たした福留孝介外野手。復帰初戦から存在感を見せつけました!8回1死の場面で代打として登場。ここまでスイスイと投げていたカープ先発大瀬良に無言のプレッシャーを与え、絶対出塁を許したくない場面で貴重な四球をもぎ取り、逆転のお膳立てを作りました。この打席を見て井端さんは、
『4点差でランナーをためてはいけないというのは分かっているのでしょうが、そこで四球を選べるというのは福留選手の経験と実績かなと思います。良い選手が加わってくれました!』
と、今季貴重な戦力になってくれることを保証。
また与田監督も、
『なんとか点を取って欲しいという時は、孝介が一番手』
と、絶大なる信頼を寄せる。
優勝をものにするためにも、代打、そして先発での起用と、ベテラン福留の力が必要不可欠!記念すべき日米通算1万打席をフォアザチームに徹した打撃職人に、これからも注目していきたいですね!
さて今週の特集は開幕戦で見事スタメンを掴んだ根尾昂選手。シーズンへの決意に迫りました!
挑戦者
プロ3年目にして初めて掴んだ開幕スタメン。
根尾は今何を思い、何を語るのか?
根尾『前に進むだけだとおもっているので、挑戦というか、勝負の年になるかなと思っています』
4球団競合の末、ドラゴンズへ入団した根尾。しかしプロの壁にぶち当たる。一年目は二軍で打率.210、失策数は12球団ワーストの24と課題を露呈した。
二年目になっても石川昂、岡林ら後輩たちにプロ初ヒットを先に打たれるなど、歯がゆい時間を過ごした。
自分自身を冷静に分析していた根尾は当時の心境をこう述べていた。
『早く一軍でプレーするというのは目標なので、ファームでしっかり結果を出して(一軍に)上がれるようにやっていきたい』
ファームで過ごした二年間を無駄にすることなく、基礎練習を徹底。着実にステップアップしていった。
そんな根尾が新成人となったプロ三年目。成人の誓いとして高らかにこう宣言した。
『今年の目標がショートのレギュラーを奪取すること』
さらに与田監督も春のキャンプで根尾をショートで勝負させると公言。昨年ショートで全試合出場を果たした京田という分厚い壁を乗り越えるため、北谷キャンプでは立浪臨時コーチから指導を仰ぎ、バッテイングをイチから磨いた。
攻めて、攻めきる
立浪コーチから口酸っぱく言われたことが、“投手との間合い”。真ん中からインコースのボールが引っ張れるようになれば、レギュラーは近づいてくる。これが立浪コーチの根尾への見立て。そのためにどういう形でボールを待てばいいかということを重点的に指導したという。
立浪塾の成果は如実に表れた。
2月の練習試合に残した打率は.348。ショートのレギュラー奪取へ猛アピールを続けた。
『京田さんがレギュラーで自分は挑戦者。少ないチャンスだと思いますが、しっかりものにできるように攻めて、攻めきりたいと思います』
“攻める”根尾が好んで使う言葉。後退することなく、常に前へ進むことを目標にする根尾らしいポジティブワードだ。
しかしオープン戦が始まると、根尾の姿はレフトにあった。それでもすぐに前を向いた。
『やっぱりショートでレギュラーを獲りたいというのはもちろんあります。ただ試合に出ないことには経験も何もできない。京田さんを抜いてレギュラーを張るという段階にいくまでには、試合に出てバッテイングで目立つことが必要だと思っているので、その段階のひとつとして外野のポジションを獲って、試合に出ることを目標にやっています』
輝け!ドラゴンズ希望の星
その打率もオープン戦9試合を終えて、打率.125と振るわなかったが、バッテイングのズレの部分を気づいていただけに根尾に焦りはなかった。必ず取り返す時はやってくることを信じ、バットを振り続けた。
その強い気持ちが実を結ぶ。ズレていた感覚を取り戻し、オープン戦最後の4試合で12打数6安打を放ち、見事開幕スタメンを掴んだ。ただ根尾にとって、ただのスタードラインに過ぎない。勝負のプロ三年目、根尾の挑戦は始まったばかりだ!
『試合で結果を出すことがプロとしての仕事。レギュラーをつかむためにどんな状況になったとしても“攻める”プレーをずっとし続けたい』
常日頃からチームを勢いづかすためには若手登用が不可欠と唱える井端さん。キャンプ中も立浪さんから根尾についてアドバイスを求められたという。
『何か気づいたことはあるかと言われましたが、立浪さんの考えとほぼ一緒でした。あとはバンテリンドームに戻ってきて、立浪さんに再指導されて根尾が良くなりましたよね?立浪さんには申し訳ないですけど、定期的に根尾のもとへ行って頂き、チェックされると根尾自身の力がドンドン上がっていくのでは?』
ファンを代表してお願いがあります。
是非週一、いや週二?可能な限り、是非立浪さんには根尾チェックを継続して頂きたい。そしてフライを落とそうが、ノーチャンスな振りで三振しようが、一度起用したのならば絶対外さないぐらい、与田監督には強い意志を持って起用を続けて欲しいと願います。
ドラゴンズ希望の星を一等星にするまで。
根尾よ、バットを振り続けろ!
がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜