目利きの井端が選んだレフトは?立浪ドラゴンズ開幕スタメンオーダーを推察
【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)
一試合一試合、全力で勝ちにいく!
オープン戦も21日のマリーンズ戦をもって全日程終了。立浪ドラゴンズの長くて厳しい戦いのスタートはもうすぐそこに迫っている。
3月18日、熱田神宮で必勝祈願を終えた立浪監督は、
『徐々に気持ちの高まりはあります。1試合1試合全力で勝ちにいきます』
と、力強い抱負を語った。
そんな心強い言葉を聞けば、おしゃべりメガネことMCの若狭アナがじっとしているわけにはいかない。今年もサンドラ番組恒例の滝行に向かった!
場所は三重県鳥羽市の白瀧大明神。
『白瀧大明神は自然の神様なので、ご利益は願う人の心が通じる』
白瀧大明神奉賛会会長であり、なんと讀賣ファンだという松本さんは、にこやかに滝のご利益について述べた。
滝といえば、豪快に岩場から流れ落ちる大量の水を想像しがちだが、ここはなんとも可愛らしいプチサイズ。ただ、そこは滝行マスターの若狭アナ。大絶叫とともに、優勝祈願の雄叫びを上げた!
プチサイズの滝?というか、打たせ湯的な滝とはいえ、撮影当日は過去最も冷たい水温10度。本人曰く、過酷を極めた滝行は厳かに執り行われた。が、しかし!スタジオの空気も何故か冷え切っていた。もちろんテレビ越しで見ていた私も思わずつぶやいた。
打たせ湯的な滝行で本当に優勝は大丈夫なのか!?
そんな心配を振り払ったのは、今週のゲストコメンテーターの井端弘和さん!開幕ダッシュを狙う立浪ドラゴンズの開幕オーダー並びに投手陣の編成を予想し、昨年からのレベルアップを実感!
チームの核弾頭は誰になるのか!?そして大激戦のレフトの座は誰が射止めるのか!?目利きの井端さんプランをとくと堪能しようではないか!
サンデー柳が常勝の流れを引き寄せる
まずは12球団ナンバーワンとも称される投手陣から。ここにきて、開幕2カード先発の顔ぶれはほぼ出揃った感を受ける。
敵地東京ドームで開幕を迎えるジャイアンツとの開幕シリーズ、25日の第一戦は左のエース・大野雄大投手。二戦目は19日のイーグル戦で5イニング無失点の快投を演じた勝野昌慶投手、そして三戦目には右のエース・柳裕也投手を指名。
そしてベイスターズを迎えての地元バンテリンドームでの三連戦は小笠原慎之介投手、高橋宏斗投手、そしてバンテリンドームでは鬼の強さを誇る松葉貴大投手が控える。
この6投手を選んだ理由について井端さんはこう語る。
井端『オープン戦の内容からこの並びが妥当かなと。柳投手が三戦目に入ることによって、相当勝ちを拾ってくれるのではないかと期待します』
昨シーズン、ドラゴンズは日曜日の24試合で6勝13敗5分けと大苦戦しただけに、柳の快投で勝ち負けの数字を逆転させれば、上位争いどころか優勝争いも夢ではあるまい。
化けるか?ジャリエル・ロドリゲス
鉄板クローザー、ライデル・マルティネスを擁する救援陣。タフネス又吉投手が抜けたとはいえ、今シーズンも層は厚そうだ。
先発要員であったジャリエル・ロドリゲスを救援に回し、7回1イニングを任すことに。そして又吉に代わってセットアッパーを務めるのが、ホークスから移籍の岩嵜翔投手。そしてマルティネスへつなぐ、右の豪腕三枚で接戦を拾いまくる算段だ。
そしてオープン戦で結果を残している清水達也投手、山本拓実投手、マルク投手の若手三人衆に、田島慎二投手、福敬登投手、谷元圭介投手ら、実力派が名を連ねる。肩痛で出遅れた祖父江大輔投手もすでに実戦で投げられるまで回復を見せており、一軍復帰もそう遠い話ではなさそう。
リリーフ陣で一番のポイントを握る投手はという質問に井端さんが挙げたのがロドリゲス。
井端『シーズン当初は7回を任せられると思います。祖父江投手が復帰後、早い回に行くことも可能ですし、延長になって2イニング投げてもらうことも可能と、多くのオプションを兼ね備えているピッチャーではないでしょうか』
はまった時のジャリエルは無双状態になるだけに、リリーフに回る今年、マウンドで吠えまくる姿を楽しみに待ちたいものである。
カギを握る石川昂弥の成長
次に野手陣。井端さんが選ぶ開幕オーダーはズバリこれだ!
1番センター 大島洋平
2番ライト 岡林勇希
3番セカンド 高橋周平
4番ファースト ダヤン・ビシエド
5番レフト 福留孝介
6番キャッチャー 木下拓哉
7番サード 石川昂弥
8番ショート 京田陽太
9番ピッチャー 大野雄大
注目のライトに井端さんは、新星岡林勇希選手に当確のランプを点灯させた。そしてレフトには開幕限定として球界最年長の福留孝介選手をチョイス!クリーンアップの5番に座る。開幕戦の対戦相手、菅野投手との相性の良さを買ったようだ。チャンス強さが一段と増した木下が6番に控えるのも相手投手にとっては嫌な打線だ。
井端さんにとって今シーズン野手のメンバーでカギを握ると見ているのが、石川昂弥選手。彼の活躍を願うのはドラゴンズファン総意といっても過言ではない。
井端『石川選手がスタメンに入って一年間やってもらわないと困るわけで。彼が入らなければ昨年と同じメンバーになってしまう。打順的には下位を打つとは思いますが、オールスター後には6番、そしてクリーンアップの5番へと打順を上げていって欲しいですね』
理想はジャイアンツ岡本が歩んだ道。
茨を掻いくぐって、自らの手で憧れ続けるプロの4番の座を昂弥には手中に収めてもらおうではないか。何度ぶちのめされようが、這い上がる“何くそ魂”を全面に押し出せば、きっと活路は開けるはずだ。そんな姿を立浪監督以下、首脳陣は期待しているに違いない。
若手の力がチームを変える
開幕限定でレフトに福留選手を指名した井端さん。レギュラーで使うならば、という質問には迷わず鵜飼航丞選手を指名。誰にも真似できないパンチ力が何よりも魅力であり、昂弥同様少々打てなくても使い続けて欲しい逸材だ。近い将来ドラゴンズを背負って立つ存在になり得ると井端さんも太鼓判を押す!そして石川昂、岡林を含め、昨年スタメンに名を連ねていないメンバーが3人となり、その中で2人ぐらいシーズンを通して活躍するようであれば、ドラゴンズの未来は相当に明るい。
さらにその中に割って入ろうと練習に励む根尾昂選手ら、若竜らの活躍があれば、淀み続けているチームの雰囲気も一新するだろう。
若手が活躍すれば、ベテランも負けずにスタメンの座を簡単には明け渡すまいと抵抗する。その切磋琢磨する姿が多く現れようものなら、きっとドラゴンズは劇的に変貌を遂げよう。立浪監督が期待するのはそこだ。だからこそ我慢して将来の主砲として見込んだ石川昂弥を使い続けると公言したのであろう。
負け癖をなくすためには、そしてチームの空気を変えるためにはどうするのが一番なのか、その答えを握るのが勢いのある若手の力。規格外のパワーで一気にチーム改革を進めて欲しい。そう願うばかりだ。
がんばれドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜