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中日ドラゴンズ“平成の怪物”松坂大輔が“平成最後のオールスター戦”に出陣!

中日ドラゴンズ“平成の怪物”松坂大輔が“平成最後のオールスター戦”に出陣!

「夢の球宴」プロ野球オールスターゲームが今年もやってきた。
7月13日に京セラドーム大阪、14日に熊本市の藤崎台県営野球場で開催される。

中日ドラゴンズからは、ファン投票で選ばれた松坂大輔投手、監督推薦で選ばれたオネルキ・ガルシア投手と平田良介外野手の3人が出場する予定だが、何といっても注目は松坂投手である。
福岡ソフトバンクホークスを退団後、今季ドラゴンズに入団してケガから見事に復活した。その動向は2月の沖縄キャンプから注目を集め、行く先々にファンが殺到した。ペナントレースが始まってからも登板日にはナゴヤドームに大勢の観客が詰めかけ熱い声援を送った。
松坂投手は現在3勝をあげているが、そのピッチングには多くのファンが魅了された。その結果、ファン投票では実に39万4704票を集め、2位の讀賣ジャイアンツ菅野智之投手に15万票以上の大差をつけてトップの座を獲得した。ドラゴンズファンだけでなく、全国の野球ファンがオールスターゲームの舞台で、“平成の怪物”復活の姿を見たいと願ったのであろう。松坂投手が予定通り出場すれば12年ぶり、7度目となる。

ところで、ドラゴンズの選手たちは過去のオールスターゲームでどんな活躍をしてきたのだろうか?
これまで最優秀選手(MVP)には10人が選ばれてきた。まず第1回のオールスター戦が開催された1951年(昭和26年)には、野口明選手と杉下茂投手がMVPを獲得した。1955年(昭和30年)には“初代ミスター・ドラゴンズ”西沢道夫選手が2本のホームランを打つ大活躍でMVP。それ以降は、中利夫、ジム・マーシャル、江藤慎一、彦野利勝、川上憲伸、山崎武司そして荒木雅博といった各選手が球宴MVPに選ばれた。この内、江藤選手は2回もMVPに選ばれている。また10年前の2008年(平成20年)にMVPとなった荒木選手は3安打3打点の活躍だった。
そんな中でもファンの印象に残るのは1998年(平成10年)の川上投手だろう。この年ルーキーながらファン投票1位で選ばれた川上投手は、ナゴヤドームで初の開催となった第2戦に先発し、3イニングを2安打無失点に抑えたのだ。新人投手がMVPを取ったのは史上初という快挙。川上投手はその後、エースの道を歩んでいく。

MVP獲得以外に選手の印象に残っているのは

こうしたMVP獲得以外にドラゴンズ選手の活躍が強く印象に残っているのは、1990年(平成2年)の平和台球場でのオールスター第2戦である。
セ・リーグの先発だったルーキーの与田剛投手がパ・リーグの4番だった西武ライオンズ清原和博選手にソロホームランを打たれた。すると直後にセ・リーグの4番に座ったドラゴンズの同僚・落合博満選手がパ・リーグ先発のこちらもルーキー近鉄バファローズ野茂英雄投手から2ランホームランを放つ。
「ルーキーが打たれたら同じチームの4番打者が打ち返す」この“敵討ち”ホームランの競演に背筋がゾクゾクしたドラゴンズファンも多かったことだろう。これぞプロ野球!というゲームだった。

ところで先ほど紹介した川上投手のMVP、その6年後に同じナゴヤドームでMVPを取ったパ・リーグの投手がいる。それが西武ライオンズ時代の松坂大輔投手、2人目として登板し2イニングをノーヒットに抑えてMVPに輝いた。ちなみにその年、ドラゴンズからは山本昌、川上憲伸、岡本真也、立浪和義、そして福留孝介の5選手が出場した。

そんな松坂投手が、今度はドラゴンズブルーのユニホームを着てどんな活躍をするのか。松坂投手は2016年の熊本地震の際に、ホークスに所属しており、被災地復旧のため1000万円を寄付している。第2戦はその熊本が舞台。「今までにない特別な感情を持って投げる」と話すなど、今回のオールスターゲームに賭ける思いは強いものがある。
痛めた背中のコンディションも気になるところだが、“平成の怪物”が“平成最後のオールスターゲーム”でどんなピッチングを披露するのか、全国のファンが楽しみに注目している。

【東西南北論説風(50) by CBCテレビ論説室長・北辻利寿】

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