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【後編】小学生の500人に1人とも 人前で声が出なくなる不安 「場面かん黙症」の女性たちのドキュメンタリー

その19歳の女性の“声”は、スマートフォンのメモ機能に打ち込まれた文字だ。友人や職場の同僚にも、スマホの文字を見せて思いを伝えている。

彼女は、話せないのではない。家を出ると声が出なくなるのだ。それは小学生の頃から続いている。家ではしゃべれるのに、学校や職場など特定の場面で声が出なくなる不安障害の一つ『場面緘黙症』と闘っている。

現在、小学生の500人に1人がこの障害に悩んでいるとされている。それでも、親の前ではしゃべれるからと「おとなしい子」などと見過ごされることも多い。また、教師には「授業にまじめに取り組んでいない」と叱責されることも珍しくないというのだ。

この番組では、高校生の時に場面緘黙症を克服した女性がこれまでの苦しみを振り返ったり、12歳の小学生が場面緘黙症と闘いながら地域で人気のパティシエとして活動したりする場面もご覧いただく。

彼女たちの”声なき声”に、じっくり耳を傾けた。

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