水槽の中にマンション登場!?生きものの習性を生かした展示方法にあっぱれ!「竹島水族館の人気ランキング」第1位は?

爆笑問題・太田光と石井亮次アナウンサーが、東海地方の定番を深掘りするバラエティ『太田×石井のデララバ』!今回は「GWオススメ!愛知の水族館SP」。名古屋港水族館と竹島水族館を特集します。
深海200mの世界を表現した巨大水槽を新設
「竹島水族館」は、名古屋市から約60㎞の人口約8万人の港町・蒲郡市にあります。設立は、名古屋港水族館よりも早い1956年。熱帯の魚や深海生物を中心に約500種類、約4500点を展示。年間来館者数は40万人以上(2023年度)です。
2024年10月にリニューアル。2024年度は前年より7万人増加し、過去最多の年間47万人以上が来館しました。
新館にあるのは水槽ただ1つ。幅7mの巨大水槽で表現したのは深海200mの世界。水槽内は岩を段にして地層を表現しています。水槽の主役は、深海生物の「タカアシガニ」。大きいものだと体長約3mにもなる巨大なカニで、15匹ほどが入っています。旧館から新館へとタカアシガニを移す際は、スタッフ総動員だったそうです。
水槽の裏に回ると、下から深海のカニを見上げることが可能。世界中でここにしかない展示とのこと。
触れるオオグソクムシに大興奮!

竹島水族館は約500種の生物を展示しており、そのうちの約140種類が深海生物です。深海生物に限れば飼育種類数は国内最多。生物の特徴をユニークに見せる展示方法で人気を博しています。
例えばカサゴの水槽では、積み上げたブロックをマンションに見立て、部屋番号や名前が書いてあります。狭い岩場に住むカサゴの習性を利用した展示で、ブロックはホームセンターで買ってきたそうです。
番組は約500種の中で人気1位をお客さん155人に調査(2025年2月)。個性的な展示の竹島水族館ならではのランキングになりました。
「竹島水族館人気ランキング」第5位は「オオグソクムシ」。ダンゴムシの仲間の深海生物で、竹島水族館では実際に触ることができます。オオグソクムシはじっとしていることが多いですが、水槽に高さがあるため、たまにグルグル泳ぐ姿も見られるのだとか。
「竹島水族館人気ランキング」第4位は「ウツボ」。水槽の中に壺を入れ、40匹以上のウツボを展示。ウツボは9種類で、それぞれ色や柄が違います。狭いところが好きな習性を持っているので、集結させて展示し、わざと気持ち悪さを出しているのだとか。
超貴重!鳥羽水族館との生物交換!

2025年2月中旬、竹島水族館と鳥羽水族館の間での「生物交換」を取材しました。1年に1度か2度しかない貴重な瞬間です。
鳥羽水族館からはウツボを12匹渡します。竹島水族館のウツボの入手源は主に鳥羽水族館とのこと。三河湾のウツボより、“いかつい”サイズなのだとか。
竹島水族館からはタカアシガニ2匹を渡します。タカアシガニを水槽から移動させる時には細心の注意が必要。ハサミの力は強く、一度挟まれるとなかなか離してくれないそうです。他のカニを挟んで痛めつけないようにハサミは縛ります。体長約2mのタカアシガニを2人でゆっくりと運び、脚を引っ掛けないように引っ越しのための樽の中へ。さらに、オオグソクムシを3匹。12対5の大型トレードが完了です。
芸達者なオタリア、カワウソはかわいい人気者!

「竹島水族館人気ランキング」第3位はアシカの仲間「オタリア」。竹島水族館では、メスのラブちゃんを飼育しています。
ラブちゃんのショーは約15分で毎日2回公演。特に人気の芸は、ボールを鼻先にのせる「ボールバランス」。注目はボールを包むように上を向くヒゲの動き!ヒゲが感覚器官になっていて、ボールの動きを感じとり、どっちに転がるか確認しているので、バランスをうまく保てるのだとか。ボールをのせたまま泳いだり、体と首を回して一回転したりすることも!最も難易度が高い芸は「バク転」。倒立から水に飛び込み、ジャンプして回転します。

「竹島水族館人気ランキング」第2位は「コツメカワウソ」。2024年の4月に来たばかり。飼育しているのはメスのみかんと、オスのあさり。2匹が動き回る様子を目の前で見られます。
飼育員の南さんによると、コツメカワウソには、タオルに体をこすりつけて乾かす習性があるそうです。特に、みかんは活発で、あさりのタオルを柵越しに奪ってしまうこともあるのだとか。
みかんが最近覚えた特技は「お手」。1日4回の食事タイムの際に練習しているのだとか。名前の由来の小さい爪を間近で見られます!
手作りの装置とまさかのアイデアで集客アップ!
小林館長は、展示する生きものを求めて午前2時起きで漁港へ向かうことも。今回は、漁師さんから目が小さく退化した「オキナエビ」などを無償でもらい、早速、翌日から展示。「漁師さんに嫌われたら、半分以上の水槽が空っぽになります」とのこと。
資金がないため、さまざまな工夫も。岩場が好きな魚を展示している水槽では、泡を出して波が打ち寄せる演出をしています。泡を出すマシンは、ゴミ箱を2つ繋げて作った手作り感満載の「ししおどし」。深海を青く照らすサーチライトのからくりは、ライトを付けた扇風機です。
現在は連日大賑わいの竹島水族館ですが、約20年前は赤字で閉館危機の状態だったそうです。来館者数の採算ライン年間20万人を下回る赤字の年が15年も続いていました。地元・蒲郡市出身の小林館長は、2003年に大学を卒業して就職。お客さんを増やすため、さまざまな改革を行いました。
まず行ったのは「ユニークなポップ作り」。ウツボの水槽には、「気持ち悪さ」を賞賛した感謝状が掲げてあります。「魚歴書」には、魚がどういう経歴で水槽に入ったか、アピールポイントなどが書いてあります。
ポップの中で特に人気なのが「魚を食べた感想」。小林館長によると、お客さんの質問は「食べたらおいしいの?」が圧倒的に多かったのだとか。
スタッフで一番魚の味に詳しいのは飼育員の三田(さんだ)さん。深海生物は約100種類食べているのだとか。一番おいしかったのは「サギフエ」。漬け丼がおいしかったそうです。一番まずかったのはオオグソクムシとのこと。味はシャコやエビに近いですが、独特の臭いがあるのだとか。
エサやりの貴重なシーンまで!一番人気はやっぱりタカアシガニ!

「竹島水族館人気ランキング」第1位は「タカアシガニ」。新館の水槽にも扇風機を使った手作りサーチライトが設置されています。
竹島水族館では、世界的にも珍しいとされるイベント「タカアシガニのエサやり」が行われています。毎週土曜日午前11時半に開催。週に一度だけの貴重なシーンです。
CBCテレビ『デララバ』2025年4月16日放送より
番組紹介

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