「つけてみそかけてみそ」誕生秘話!名古屋で定番の調味料になった理由とは?
名古屋を代表する調味料といえば「味噌」。味噌煮込みうどんや味噌おでんなど、見た目の色からは想像できないほどマイルドでコクのある味わいは、食べてみなければ分からない奥深さがありますね。食卓でも味噌という調味料が気軽に楽しめるのは、「つけてみそかけてみそ」があるからこそといっても過言ではないでしょう。今回は名古屋の食卓をより美味しくする同商品の知られざる情報をご紹介します。
万能味噌調味料の「つけてみそかけてみそ」誕生秘話
名古屋の調味料として全国にも名を知られる、万能味噌調味料の「つけてみそかけてみそ」。このロングセラー商品を開発したのが愛知県清須市に本社をおく「ナカモ株式会社」(以下ナカモ)。同社の創業は1830年。江戸時代の終わり頃に米麹屋として起業。なんと創業約200年を誇る老舗企業なのです。
創業後は白味噌を製造。「豆味噌文化の名古屋でなぜ白味噌なの?」と疑問に思う人もいるかと思いますが、実は名古屋名物「味噌煮込みうどん」の隠し味として白味噌を使用することで深みのある味わいになる、ということからナカモの白味噌が使用されていた過去があるのです。
その後は豆味噌製造にも着手し、既存商品の売り上げ向上と「なぜ醤油や塩は卓上にあるのに、味噌はないの?」という疑問から、1994年に「つけてみそかけてみそ」が誕生しました。(ナカモ公式HPより)他に類を見ないユーモア溢れるネーミングは「つけたりかけたりするだけで料理を美味しく食べられる味噌ダレ」という意味が原案になったとのこと。「つけてみそ」に「かけてみそ」が追加されたのは、より覚えてもらいやすいのではないか、という会議中の社員からの提案。こうして名古屋を代表する万能味噌調味料「つけてみそかけてみそ」が誕生したわけですね。
「つけてみそかけてみそ」だけじゃない!食卓を彩る商品の数々
「つけてみそかけてみそ」の認知度が高いナカモですが、実は同商品以外にも数々のユニークな商品があることをご存じでしょうか。その一部をご紹介します。
1.「つけてみそかけてみそプレミアム」従来の「つけてみそかけてみそ」と一体何が違うのか。まずはパッケージ。ビニール包装のみの従来品と比べ、「プレミアム」は金色に輝く箱に入った高級感のある外装。また素材にも当然違いが。「プレミアム」は20%減塩、さらに金ゴマを使用することで従来品と比べ後味も豊かで優しい味わいに仕上がっているとのこと。
2 .「つけタレ!かけタレ!」「つけてみそかけてみそ」同様に「唐揚げ専用のタレがあってもいいのではないか?」という「疑問」から生まれたのがこの商品。2021年9月に発売され、「甘味噌風味」と「ピリ辛油淋鶏風味」の2種類のラインアップ。昨今の唐揚げブームの中、つけるタレがほとんど市販されていないというところに着目し、商品化。簡単手軽にかけるだけで唐揚げの味わいをワンランク上げてくれる調味料です。
3.「たべてみそ」こちらはそのままご飯に乗せても美味しい具入りタイプの味噌。西京白味噌をベースに角切り生しょうがと、焼津産のかつお節を配合した商品。ご飯のお供はもちろん、おにぎりの具材やおかずに乗せて食べたりと、バリエーションも豊富な商品。
自社Instagramで「つけてみそかけてみそ」のレシピを紹介
名古屋市内のスーパーではほとんどの店舗で取り扱いがあり、ユニークなCMの効果もあって地域の絶大な認知度から地元の人々にとっては親しみのある商品のひとつですが、とんかつや豆腐にかけたり、焼きナスにかけたりと、使い方のバリエーションをあまり思いつかない方も多いのではないでしょうか。「つけてみそかけてみそ」をもっと楽しんで欲しい、という同社の想いから、自社Instagramでは同商品に限らず美味しそうなアレンジレシピを公開しています。
ヒット商品にあぐらをかかず、常に商品開発を行う老舗企業
名古屋の食文化の根幹となる素材「味噌」。それがより手軽に楽しめるようになったのは「ナカモ」という企業があったからこそ。コロナ禍の2021年には過去最高の生産量を記録し、自粛期間中も名古屋の食卓を彩っていました。ヒット商品のみならず、時代に合わせて新商品を開発し続ける老舗企業に、今後も期待が高まります。
ライター
KENTA
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