加藤愛アナが岐阜県飛騨市古川町の『味噌煎餅』を調査! 自家製味噌を使った愛されお菓子は種類充実の“愛されみやげ”
その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている! その町で生まれ、根づく愛されフード。CBCの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、『岐阜県飛騨市古川町』の『味噌煎餅(みそせんべい)』です。
1日2万5千枚! ほぼ手作業で作る煎餅
聞き込みをすると、『味噌煎餅』は読んで字のごとく、中に味噌が入っている薄い煎餅。古川町の土産の定番で、えごまやコーヒーなど色々な味もあるそう。『井之廣(いのひろ)』という店で買えるということで、おじゃましました。
創業115年の『味噌煎餅本舗 井之廣』。お目当ての『味噌煎餅』は、薄く焼かれた昔ながらの素朴な煎餅で、表面には白い“てんさい糖”が塗られています。早速いただくと、ほんのりとした味噌の風味を感じ、「おやつ感覚でどんどん食べられます」と加藤アナ。味も口当たりも優しいこの煎餅は、地元の保育園では子どもたちのおやつでもあるとか。
控えめな味ながら主役の味噌は生地の中に練り込んであり、その味噌も自家製。毎年もっとも寒いとされる1月に、国産大豆と塩で仕込み始めます。3年間熟成させると色は濃くなりますが、煎餅に合う丸みのある味わいに仕上がるのだそう。この味噌と国産にこだわった小麦粉や卵などで生地を作り、煎餅を焼いていきます。その数なんと1日2万5000枚! 焼く工程は機械を使いますが、あとはほとんど手作業で、仕上げは刷毛を用いて一枚一枚、表面にてんさい糖を塗って完成です!
『味噌煎餅』だけで勝負! 新感覚煎餅も豊富
1908年(明治41年)に創業した当時は、和菓子全般を扱っていた『井之廣』。その後、昭和初期になると、町に観光客が増え始めたため、土産物として地域の特産の『味噌』を活かした煎餅だけで勝負することに。商品は、定番の味だけでなく、時代に合わせてアップデートしています。特に10年ほど前からは、若い世代に食べてもらいたいと、“スイーツ煎餅”と呼んでいる新感覚のものが次々と誕生。例えば、グラノーラやキャラメルナッツ、飛騨市神岡町のコーヒー店・あすなろ珈琲とコラボしたコーヒー味。
そして、地元の高校生から山椒を使った煎餅を作りたいとの話があって共同開発したという山椒とチョコレートの味噌煎餅は、チョコレートとの相性もよく、山椒の風味のきかせ具合が絶妙。加藤アナも「強すぎないのに、噛むと山椒の香りがフワッときます」と味わいました。新商品を作る時は、色々と実験をしながらスタッフ全員が意見を出し合うため、皆さんの商品への愛着もひとしおです。
できる限り地域に密着した食材を使い、飛騨の愛情をたっぷり詰め込んだ味噌煎餅。「飛騨地域には、こういうおいしい食材がたくさんあることを知ってもらえるきっかけになったら嬉しいです」と語る店長。昔ながらの味を大切に守りながら、地域と共に『井之廣の味噌煎餅』はこれからも進化していきます。
(CBCテレビ「チャント!」12月21日(木)放送より)