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噛み合わせと不調の意外な関係

噛み合わせと不調の意外な関係

サマリーSummary

ゲスト:高橋ひとみ
ゲンキリサーチャー:コカドケンタロウ(ロッチ)
ドクター:平岡歯科 院長 歯科医師 平岡孝将
東京歯科大学 特任教授 歯学博士 石上惠一
「噛み合わせ」を気にした事はありますか?実は、歯の神経は筋肉の動きを司る脳と密接に関係しています。そのため、噛み合わせを良くする事でこりの改善やバランス能力アップ、認知症予防などさまざまなメリットがあるのだとか。そこで今回は、正しい噛み合わせがもたらす健康効果や不調との関係を専門医に教えてもらいました。

あなたは大丈夫!?噛み合わせチェック

~割り箸で簡単!噛み合わせチェック~
<方法>
立った状態で割り箸を横向きにしてくわえてください。
<ポイント>
割り箸は、犬歯の1つ奥の歯でくわえます。目線をまっすぐにして頭を動かさないようにしてください。
<結果>
割り箸が少しでも傾いている場合は、噛み合わせが悪い可能性があります。

「悪い噛み合わせ」とは?

噛み合わせの良し悪しを左右するのは、あごの位置。先生によると、特に下あごの位置が大切なのだとか。悪い噛み合わせとは、言い換えれば「あごがズレている」という事。筋肉には骨を支えて姿勢を維持する働きがありますが、噛み合わせがその働きを左右しているそうです。

・あごの位置がズレるとどうなる?
歯やあごは、痛みや触れた感触を伝える三叉神経、運動神経を司る小脳と1本の道のようにつながっています。噛み合わせが良く、あごが正しい位置にくると小脳からスムーズに指令が渡り、全身の筋肉が正しく動きます。一方、あごがズレていると小脳からの指令に不具合が生じ、筋肉が正しく働かないそうです。

・悪い噛み合わせは「顎関節症」を招く恐れも
噛み合わせが悪いと、あごの筋肉や関節円板というあごの関節同士のクッションに負担がかかり、顎関節症を招く恐れもあります。
<顎関節症の症状>
あごの痛み、口が開けられない、あごがカクカクするなど
<治療法>
先生によると、顎関節症の治療ではあごの筋肉の緊張を軽減するために、スプリント(マウスピース)を使用。多少口が開けられるようになったら、噛み合わせの状態を診察して歯の調整をするそうです。

正しい噛み合わせの効果

①こりの改善
噛み合わせが良く、あごが正しい位置にくると全身の筋肉が正しく動くため、こりの改善につながるそうです。実際に、マウスピースで噛み合わせを良くしてあごの位置を正した事で背筋力が10kgアップしたというデータもあるのだとか。一方、噛み合わせが悪くあごがズレていると、やがて筋肉のバランスが崩れてしまい肩こりや腰痛などにつながる恐れがあるそうです。

②認知症予防
噛み合わせを良くし、あごの位置を正せば首回りの筋肉も正しく働きます。すると、脳への血流量がアップし、認知症予防につながると考えられるそうです。

③転倒・寝たきり予防
小脳は、筋肉の働き以外に平衡感覚もコントロールしています。そのため、噛み合わせを良くしあごの位置を正す事でバランスが取りやすくなり、転倒やけがの防止、ひいては寝たきりの予防にもつながるのだとか。また、体幹が強くなり基礎代謝もアップするため、疲れにくさや冷え性の予防などの効果も期待できるそうです。

~アスリートも噛み合わせに注目!~
筋肉が正しく働いたり、バランス能力が上がったり、噛み合わせを正すとさまざまなメリットがあります。そのため、アスリートの間でも噛み合わせの重要性が注目されているのだとか。先生によると、アスリートの多くは病院でマウスピースを作成し噛み合わせを治療しているそうです。

噛み合わせが悪くなる原因

・歯ぎしり
歯ぎしりは、歯にとても負担がかかり、歯が削れてしまう事もあります。すると、わずかな隙間ができてあごのズレの原因になる事があるそうです。歯並びが良くても歯が削れている事があるため、安心は禁物なのだとか。また、先生によると片側の歯でばかり食べていると歯ぎしりにつながってしまうとの事です。

・頬杖、うつぶせ寝
あごは、筋肉と靭帯のみで頭蓋骨にぶら下がっているため、頬杖などの些細な事であごのズレを招いてしまうそうです。

・食いしばり
ストレスなどが原因で起こる事の多い食いしばりは、あごに負担がかかり噛み合わせにも悪影響を与えてしまうそうです。

ドクターおすすめ!あごの位置を正すお手軽エクササイズ

先生によると、多くの人はあごがななめ前にずれている状態。しかし、顔を上げて口を開けると、あごが後ろに下がり正しい位置に近づくのだとか。そのため、毎日気づいた時にエクササイズを行う事によって自然とその状態を覚えられるそうです。ただし、根本的な改善法ではないので気になる方は病院で受診してください。

<口を開けて閉じるだけ!?あごの位置を正すエクササイズ>
▼肩の力を抜いて正面を向いて立つ
▼30度ほど上を向き 口を開ける
▼ゆっくりと口を閉じて歯が1か所触れ合ったところでストップする
(※どこかの歯が少しでも触れ合ったら必ずストップしてください。複数か所が当たってもOKです)
▼そのまま顔を元の位置に戻す

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