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「認知症」早期発見のカギ…物忘れだけじゃない!?家族が気付くためのヒント

「認知症」早期発見のカギ…物忘れだけじゃない!?家族が気付くためのヒント
CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、メモリーケアクリニック湘南 理事長・院長 日本認知症学会 専門医 医学博士 内門大丈先生です。

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今回のテーマは『〜物忘れだけじゃない〜認知症 家族が気づいた異変』

認知症といえば物忘れのイメージがありますが、実は脳の様々な機能が低下する病気。うたた寝が増えたり、車の運転が下手になったり、ニオイを感じにくくなるといった症状が現れることもあるそうです。認知症の患者からは色々なサインが出ており、家族がそれにいち早く気付いて対処することで認知症の予防・改善に繋がるのだとか。
そこで今回は、家族が認知症に気付くためのヒントや、スムーズに病院へ連れて行く方法などを専門医に教えてもらいました。

「認知症」早期発見の重要性

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

先生によると、認知症の前に「MCI(軽度認知障害)」という段階があるそうです。MCIとは、認知機能の低下が見られるが、基本的な日常生活には支障がない状態のこと。この段階で、適切に対処にすれば健常に戻れる可能性があるのだとか(※すべてのMCIが健常に戻れるというものではありません)。そして、MCIから認知症に進んでしまっても早期発見できれば、症状の進行を遅らせられる可能性があります。そのためには、日常の小さな違和感に早めに気付くことが大切だそうです。

早期発見のカギ!「認知症のサイン」

<(1)うたた寝かと思ったら「意識障害・傾眠」>
「傾眠(けいみん)」は軽度の意識障害の一種で、一見うたた寝のように見えます。普通のうたた寝は脳が休息を求めている状態なので、十分に休めば自然に目が覚めます。一方、傾眠の場合は脳の覚醒維持機能に異常が起きているため、肩を軽く叩いたり声をかけたりすると一度は起きますが、再び眠り込んでしまうのが特徴だそうです(※傾眠は認知症以外の症状で見られる場合もあります)。

<認知症と傾眠の関係>
一番多いアルツハイマー型認知症は、脳に異常なたんぱく質・アミロイド-βなどが溜まり、神経細胞が死滅し脳の様々な機能が衰えていきます。アミロイド-βなどの異常なたんぱく質が脳に溜まることで、意欲や計画性を司る前頭葉の機能が低下。すると、意欲や行動をコントロールする働きが弱まり、無気力な状態に陥りやすくなるのだとか。さらに、脳の覚醒を保つ働きも弱まるので、ぼんやりした状態や強い眠気が起こりやすくなり、傾眠に繋がると考えられているそうです。

<(2)痛み・暑さ・寒さを感じにくくなる>
痛みを感じる神経や体温調節を行う神経は、脳の視床下部(ししょうかぶ)という部分に深く関係しています。認知症になると視床下部の働きが弱まり、痛み・暑さ・寒さを感じにくくなる場合があるのだとか。さらに「嗅覚が鈍くなる」「感情のコントロールが難しくなる」といった変化が見られることもあるそうです。

<(3)道に迷うようになる「視空間認知機能障害」>
空間を正しく把握する機能は、脳の頭頂葉(とうちょうよう)が深く関わっています。認知症で空間認知機能が低下すると、「道に迷う」「駐車場の停めたところに戻れなくなる」「運転や駐車が苦手になる」といったことがあるそうです。

<(4)本人だけが自覚「主観的認知機能低下」>
健康な状態と軽度認知障害(MCI)と診断される期間の間に、本人だけが「変かもしれない」と思う期間があるそうです。これを「主観的認知機能低下(SCD)」と呼びます。主観的認知機能低下(SCD)は、本人には物忘れの自覚があり、「何かおかしい」と感じ始めている段階。しかし、周囲はまだ気づいていないことが多いそうです。

<主観的認知機能低下(SCD)と指摘されたら>
先生によると、病院での検査では軽度認知障害(MCI)の場合は異常が出て、主観的認知機能低下(SCD)の場合は異常が出ないそうです。そのため、本人が不安を口にしても家族は老化で心配ないと思ってしまいがちですが、SCDの段階で病院に行き治療を開始できれば健常に戻れる可能性が高くなるのだとか(※健常とは、加齢に伴う自然な記憶力の低下は見られるが日常・社会生活に支障がない状態)。SCDは脳の衰えがまだ進んでいない状態なので、医師からSCDと指摘されたら、生活習慣を改善し脳機能低下を防ぐことが大切だそうです。

加齢の物忘れと認知症の物忘れの違い

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<認知症の代表的症状「物忘れ」>
認知症による物忘れは、記憶を司る海馬が萎縮することで起こると考えられています。加齢による物忘れは、体験の一部を忘れてもヒントがあれば思い出せますが、認知症による物忘れは、体験そのものを忘れてしまうことがあるそうです。

<老化による物忘れと認知症による物忘れの違い>
・老化による物忘れ
体験:一部を忘れる ヒント:あれば思い出せる 日常生活:支障なし 自覚:ある
・認知症による物忘れ
体験:全部を忘れる ヒント:あっても思い出せない 日常生活:支障あり 自覚:なし

離れて暮らす親の異変に気づきやすい方法は?

先生オススメの方法は、手紙を送ってみることだそうです。手紙は、読むのも返信するのも手がかかって面倒。認知症になると手紙のように手間がかかることに反応しなくなることがあるのだとか。送った手紙に対して何らかの反応があれば良いですが、電話やメールなどすら来ない場合は、認知症を疑ってみる必要があるそうです。

言い方ひとつで大きな違い!病院へスムーズに行ってもらうには?

<言葉の選び方が大切>
認知症の疑いを持ってから病院を受診するまで、平均1年2か月というデータがあります。家族が異変に気付き、病院へ行くよう促しても「特に悪いところはない」と拒否されてしまうケースも多いそうです。また、本人が異変に気付いていても、認知症に対する恐怖や偏見から反発してしまう場合もあるとのこと。そのため、言葉の選び方などに注意する必要があるそうです。

<(1)健康診断に誘う>
先生オススメの言い方の1つが「最近健康診断を受けていなかったから一緒に行かない?」と、病院へ連れて行く方法。健康診断のオプションに認知症テストがある病院もあるので、一度確認してみてください。

<(2)第三者に言ってもらう>
家族だとどこか気持ちに引っ掛かりがあり、連れていくのが難しいケースもあります。その場合は、友人など第三者に言ってもらうとあっさり応じる場合もあるのだとか。うまくいかない時は、第三者を頼ってみるのも1つの方法だそうです。

<家族が反対するケースも>
患者本人ではなく、家族が現実を受け入れられず、病院へ行くのが遅れてしまうケースもよくあるそうです。認知症は、心臓や胃腸などと同じ“脳という臓器の変化”で、年齢とともに起こりうるもの。そう受け止めることで、家族も受診を勧めやすくなり病気と向き合いやすくなるそうです。

認知症を診てもらうには?

認知症の専門は、精神科・脳神経内科・老年内科・物忘れ外来など。家族が認知症かもしれないと思ったら、まずは一緒にかかりつけ医へ行き、地域の認知症専門医について相談してみましょう。かかりつけ医がいない場合は認知症専門医がいる医療機関を検索してみてください。

家族が認知症になったら? 症状の進行を遅らせる「関わり方のコツ」

先生によると、認知症の進行を遅らせるために大切なのは、人や社会に積極的に関わっていくこと。例えば、一緒に買い物に行く、食卓を一緒に囲む、一緒に旅行に行くなど、身近なことからで良いのだとか。他にも、地域のボランティアやスポーツなどの活動に参加するのも良いそうです。

(2026年3月29日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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