全国注目の豊明市「スマホ利用制限条例」。効果はあったのか?
2025年10月1日に全国初となる「豊明市スマートフォン等の適正使用の推進に関する条例」を施行した愛知県豊明市。7月6日、市は市民を対象にしたアンケート結果を公表しました。睡眠時間の確保などを目指し「スマホの使用は1日2時間以内」を目安としていましたが、条例施行後に「スマホの使用時間が減った」という人は全体の5.1%に留まっています。全国から注目された条例の効果はあったと言えるのでしょうか?7月7日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、西村俊仁アナウンサーがこのアンケート結果について、アディーレ法律事務所の正木裕美弁護士に尋ねます。
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豊明市は条例施行後、初めて市民を対象にしたアンケートを実施しました。16歳から80歳の市民を対象にして無作為に選んだ5,000人から、3月から4月のうちに郵送でそのアンケートの回答を得ました。
「スマホの使用時間が減った」と答えたのは5.1%に留まっており、条例の効果が限定的なことが示されたということになります。
西村「そもそも特段罰則もない、指針が示されたというだけの条例ですから、それに対して5.1%の結果が出たということをプラスに捉えるか、マイナスに捉えるかですが」
正木「私はプラスです。“減っている、影響があった”と私は受け取りました。今回、条例ができただけだし、何かの施策が行なわれているわけでもないので。
ただ一定程度、問題意識を持ちながら過ごされている方はいるのだなと思います」
意識には変化が
西村「実際に余暇時間にスマホを使っているのを抑えましょう、仕事で使っている人はやむなしとなります。実際にこのアンケートの中で回答者のおよそ27%が“スマホなどの使用を意識した”。その意識レベルに関してはアプローチできている。
ただ市が重要視していたのが睡眠時間を増やしたい。“睡眠時間が増えましたか”には3.8%しか“増えた”とはならなかった。
とはいえ、僕もプラスの考え方です。やりましょう、と言っているだけで、これだけの人が意識して、これだけの人の睡眠時間に影響が出ているのなら、これは言って良かったとなるのではと思います」
具体的な施策を
正木「私も作った甲斐はあるかなと思います。これ以上の効果を生むための施策としては条令だけじゃ難しいのかなと思います。
例えば、私はこどもがいるので、こどものタブレット、スマホの扱いにすごく苦慮しています。自分で与えたくなくても、学校で与えられて、しかもそれを持って帰ってくる。通信もできるようなタブレットなので、ペアレンタルコントロールしているとはいえ、必要なときに、必要な制限をはずすとしつつも、やはり思い通りに減らないので、そもそも持って帰ってこないで、使えない状況を作って、と思ったりします。
条例だけ作って減らしてくださいと言われても、なかなか難しいところはあるので、そういう別の部分との連携をしながら強制的に使えない環境を作るというのも大切なのかなとは思います。条例だけではない、施策の部分にも力を入れた方がいいかなと思います」
50代の孤独
西村「親が時間の制限をしていても、解いてしまったときに、使いたくなってしまうのは当然のことだと思います」
正木「自分でコントロールする心を育てるしかないので、大人にできないことをこどもに求めるのは酷だと思いますね」
西村「しかも今回のアンケートで面白かったのが、利用時間が長い人ほど孤独を感じやすい傾向があるとうかがえ、50代でその特徴が比較的強く表れていることがわかりました。
こどもの利用についての議論が主でしたが、50代が問題を抱えているということがわかり、違った目線の発見がありました」
正木「会社をやめるとどんどんコミュニティが狭くなるので、リアルのつながりに対する施策を続けていかないと、なかなかスマホの時間を減らすことは難しいかなと思います」
西村「豊明市長も『人と人とが交流できる空間づくりも必要ではないか』と。だからスマホの使用制限をきっかけに街づくりに関しての新たな施策が生まれてくるかもしれない。そういう面では新たな一面が見えたアンケートだったかもしれません」
スマホの使用制限という条例をきっかけに、コミュニティ作りという新たな課題が見えてきたようです。
(みず)
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