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投資信託「J-REIT」って株とどう違うの?

投資信託「J-REIT」って株とどう違うの?

ここのところ株価が大幅下落していますが、老後の資金などのため、株式だけに偏らず、さまざまな投資を検討している方も多いのではないでしょうか?4月7日放送『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)では、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー徳山誠也さんが、J-REITという投資信託について解説しました。

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とっつきやすい不動産投資?

今回番組で取り上げた質問は、次のとおりです。

「会社の企業型DC(企業型確定拠出年金)やNISAなどで選べるファンドを見ていると、株式や債券の投資信託の他にJ-REITというものがあります。

何となく不動産に関係があるというイメージはあるのですが、仕組みがよくわかりません。
今後、投資対象にすべきかどうか興味がありますので、わかりやすく教えていただけますでしょうか?」(Aさん)

J-REITについて解説する徳山さん。
まずJ-REITは「ジェイ・リート」と読み、JAPANのJに不動産投資信託の略称であるREITを組み合わせた造語。

投資家から集めたお金で複数の不動産、オフィスビルやマンション、ホテルなどを購入して運用し、そこから得られる賃料収入や売却益を分配するというしくみの金融商品です。

通常の不動産投資では複合ビルなどを1棟まるごと購入し、家賃収入を得るケースが多いですが、個人投資家がオフィスビルを買うのは難しいもの。
それがJ-REATだと少額でも間接的に不動産オーナーになれるのが特徴です。


 

メリットとデメリット

J-REATのメリットは、少額で不動産投資ができることと、複数の不動産に投資をすることでリスクが分散できることが挙げられます。
投資対象の物件は不動産投資のプロが選定して管理、運営を行なうことや、売買が簡単にできるために換金性が高く、投資のハードルが低いことも挙げられます。

一方で、デメリットも当然あります。
運用に関するリスクは分散されるものの、不動産と同じように存在します。
不動産市況が悪い時、金利の上昇、災害、物件自体の価格下落により、分配が減る可能性があります。

その他には、徳山さんは「あまり頻繁に起こることはない」と前置きし、 J-REATを運営する会社自体の経営状況が悪化したり倒産したりすると、証券取引所での上場が廃止され、投資額が回収できない可能性もあります。

投資額の目安は?

さらにデメリットとなるのは、信託報酬がやや高めなこと。
株式のインデックス投資などは0.1%を切りますが、J-REATは0.7~1.1%程度。

景気が良い時は賃料収入や不動産価格も上がりますが、J-REATの不動産で銀行から借入をして運営すると、金利が上昇した場合は借入の金利も上がり、運営コストも高騰するため分配が少なくなってしまいます。

今や株や外貨預金などさまざまな金融商品があります。
現金だけ、株だけと偏るとリスクがあり、分散投資が勧められます。

そんな中、J-REATにはどれぐらいの投資をすると良いのでしょうか。

もちろん個人の状況、資産の大小、リスク許容度などさまざまな要因があるため、一概には言えませんが、徳山さんは「一般論として、資産分散という意味で考えると、資産全体の5~15%をひとつの目安とする方が多い」とまとめました。

あくまでもメインの投資ではなく、長期投資に向いているものといえそうです。
(岡本)
 

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