CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

フジテレビ3度目の記者会見が荒れなかった理由

フジテレビ3度目の記者会見が荒れなかった理由

先月31日、元タレント中居正広氏の女性トラブルに端を発した一連の問題で、フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングスが設置した第三者委員会による調査報告書が公表されました。調査報告書はA4サイズで394ページにものぼり、同日には記者会見も開かれました。4月4日放送『CBCラジオ #プラス!』では、その会見で実際に質問した芸能記者の中西正男さんが、会見の模様を報告しました。聞き手は天野なな実と竹地祐治アナウンサーです。

関連リンク

この記事をradiko(ラジコ)で聴く

前回は10時間以上にも及んだが

この問題に対する最初の会見では、出席できたのは一部のメディアであることやカメラ撮影禁止などの条件が設けられたことで批判が殺到。

その批判を踏まえた2回目の会見では、メディアを限定せずに実施した結果、質問だけではなく記者自身の主張を行う人も現れ、場が荒れることもあり10時間以上にも及びました。

しかし、今回の会見はそこまで場が荒れることはありませんでした。

中西「前みたいに口々に思うことを言うような質問をする場ではなかったので、前みたいに怒号が飛び交ったりむちゃくちゃ荒れたり、いろんなことを口々に言う人がいたりっていう場にはならなかった。

結局、いきなり本1、2冊分ぐらいの分量を読んで話をするという場やったから、むちゃくちゃな場にはならへんかったっていうのは、現地に行ってすごく感じたことではあったんですけどね」

今回はスムーズな進行

場が荒れなかった他の理由として、竹地は司会の人が「不規則発言は止めてください」と言い次の人を当てたという進行方法を挙げ、「スムーズな進行を心がけていて、そのとおりに進んでるな」という空気を感じていました。

中西「司会されている方はフジテレビの広報の方、ざっくり言うと自分のところの不祥事があって、自分のところの社員が司会をしてて、そこに来てる記者に対して『それは止めてくれ』って言うのは、ものすごく言いにくい立場にあるはずなんですね。

ただ、前はどんな発言があったかよりも、会見そのもののやり方みたいな是非がむちゃくちゃ問われる会見でもあったので、どう出られるのかな思ったら。

フジテレビをベタ褒めするんじゃなく、普通に誰が考えてもそんな質問おかしいやろ、そんなこと、今関係ないやんかっていうことにはバシッと言ってましたし。

一質問としてだいぶ散漫でわかりにくくてちょっとちゃうかな、けど意味がないこともないなっていうことは別に止めることもなくやってはりましたし、線引きも巧みやったなと」

今回はフジテレビ単体の会見は3時間程度。回を重ねるごとに改善された印象を持った方も多いのではないでしょうか?

踏み込んだ調査内容

肝心の報告書の中身ですが、調査期間が2か月ほどとは思えないほどの、詳細で踏み込んだ内容となっていました。

これは必ずしも強制力があるわけではない第三者委員会の聞き取りに対し、現場の社員が協力的で「自分の会社の膿を出すなら今しかない」という意識が強かったよう。

中西さんは取材を通して、「フジテレビがここからもういっぺん良い方向に向かおうとしたら、こういう現場の人たちの何とかせなアカンっていう思いが唯一の希望の光なんかな」と感じたとのことです。

報告書では中居氏の事案だけではなく、2006年のパワハラ・セクハラ事案にまで言及しています。
一見関係がないように思えますが、会社側でハラスメントを認識し、さらに一部週刊誌で報道されたにも関わらず、その社員は番組から降板されないままでは、中居氏のパターンと同じといえます。

これから会社の風土が変わるのか、また同じ事案があった時にきちんと対処されるのか、注目されます。
(岡本)
 

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP