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アメリカとカナダの通貨に共通点が?国による数字のクセ

アメリカとカナダの通貨に共通点が?国による数字のクセ

3月14日、カナダの首相にマーク・カーニー氏が就任し、カーニー新政権が発足します。カーニー首相の課題の一つにはトランプ政権による関税の脅しがあります。実は、アメリカとカナダの通貨にはある共通点があるそうです。3月14日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、竹地祐治アナウンサーが世界の通貨の特徴、アメリカの1セント廃止について語りました。聞き手はつボイノリオです。

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アメリカとカナダ、使う数字が同じ?

トランプ大統領は追加関税を中国に10%、カナダとメキシコには25%、輸入される鉄銅製品とアルミニウムに25%課す措置を発動しました。

竹地がアメリカの通貨、カナダの通貨を見比べてみたところ、単位がそっくりだと気がついたそうです。
まず単位は「セント」と「ドル」で同じ。数字も5セント、10セント、25セント、1ドル、2ドル、大型の紙幣という刻み方も同じです。

竹地によると、アメリカやカナダでは25のクオーターが重宝されているとか。
例えば旅行者が洗濯機を使う場合、クォーター2枚を入れて動かすそうです。

竹地もアメリカに行った際25セントをよく使ったそうで、25セントをどうやって買い物しながらかき集めるか考えたほどだとか。
そこで「アメリカには4分の1の文化がある」と知ったそうです。

また、周年記念では25周年、50周年、75周年、100周年、125周年といった刻みで祝いをするのも基本。

竹地「トランプさん、関税は『こういう理由があって、これだけ必要だから、関税をこれだけかけます』っていう積み上げ方式じゃないんですよね。思いついたら『もうこれ25かけるぞ、50掛けるぞ』っていうね」

キリのいい掛け方は、アメリカの馴染んだ数値文化が働いているのかもしれません。

国による数字のクセ

アメリカは2ドル紙幣も発行していますが、あまり知られておらず、ほとんど出回っていないと話す竹地。

その「2」の文化が根付いているのはフランスです。
今のユーロになる前のフランの時代は、200フランなど2の単位があったとか。

またつボイは、スターリンの経済計画が5か年だったことを踏まえ、「ロシアでは5が基本」と話します。

竹地「そういう癖っていうか、個性がそれぞれの国にあるので、通貨って割と面白いなと思って」

5セント未満の支払いは?

2月9日、トランプ大統領は財務長官に対し、1セント硬貨の製造をやめるよう指示しました。

実はカナダでは先んじて2013年に1セントを廃止しました。そのため現在一番小さい単位は5セントです。
廃止直後の支払額が5セント未満となると、四捨五入で計算され、0~2セントまでは0セント、3を超えると5セントとなるそうです。

「この計算が大変」と語る竹地、「もしアメリカがその1セントをこれから製造を中止するだけなのか、廃止にするのかっていうところで、アメリカ旅行する時に日本人も結構大変な目に遭うかもしれない」と不安を漏らします。

1セント廃止の理由

アメリカの1セント廃止の理由は物価上昇。この30年間でアメリカは物価が3倍ほどになっています。
ほぼ横ばいの日本とアメリカの物価差も約3倍になります。

30年前は1セント=1円の価値が、今は1セント=3円の価値に。
1セント自体があまり意味をなさなくなっている上、作るのに2セント以上かかるため製造はコスト負け。こうして1セントの製造中止に踏み切ったわけです。

竹地「日本が今後追いついていくような物価高になってくと、『1円の製造いらないんじゃないか?』みたいな話が、将来的に出てくる可能性もあります」

日本も今後、硬貨や紙幣の廃止がされる可能性は0ではないのかもしれません。
(ランチョンマット先輩)
 

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