なぜ?楽器を吹奏楽部へ寄付する「ふるさと納税」が拡大

楽器も予算も足りない学校の吹奏楽部を支える「ふるさと納税」の仕組みが全国の自治体に広がっています。お金で払うのではなく、楽器で払うふるさと納税の仕組みとは?3月5日の『CBCラジオ #プラス!』では、永岡歩アナウンサーと三浦優奈、つボイノリオが朝日新聞の記事を基に、この話題についてトークをしました。
関連リンク
この記事をradiko(ラジコ)で聴く楽器を寄付するとは?
収入の中から決まった限度額を寄付し、返礼品として肉や野菜、果物などがもらえる「ふるさと納税」。
一般的にはお金で寄付をしますが、全国の自治体では楽器で払う仕組みが広がってきています。
つボイ「物納というやつですよね」
寄付した楽器の市場価値の金額を査定し、その分が控除になります。
査定額から2,000円を引いた金額が、所得税と住民税から控除される仕組みです。
査定料や楽器の配送料などは自治体側が負担。
返礼品は生徒からのお礼の手紙と演奏会への招待状です。
新品楽器を買えない
三重県いなべ市にある大安中学校の吹奏楽部では、計28人の1年・2年の部員の大半が寄付された楽器を使っています。
大安中学校の部活動の予算は年間十数万円。
運動部なども予算を要望する中、1人1台数十万円もする新品の楽器を購入することは難しいです。
新品楽器の購入費は平均で24万4000円。新品を購入した生徒は大体2割ほどで、7割は学校の楽器を借りるということです。
校長は楽器の購入代など数百万円を市に求めましたが、ひとつの部活のためだけの予算計上は、他の生徒と不公平になってしまうため行なえないとのこと。
どんなに練習を重ねても、楽器の状態が悪かったら良い音色は出ません。
財政という大人の事情で生徒たちの努力を阻んでいいのだろうか…市長と職員が検討を重ねてできた案が、楽器の寄付を募る「ふるさと納税」でした。
楽器を受け継いでもらえる喜び
ギターを演奏しているつボイは「結構ね、楽器ね、消耗品的なところあるんですよ」と話します。
ギターなら弦をすぐに買い替えなければならなかったりと、本体の価格だけではなく修理やメンテナンス費用もかかるそうです。
つボイ「我々納税者もお金ないところで物納ができて、喜んでもらえるし、いいことですね」
また、愛用している楽器が受け継がれていく喜びも寄付者にはあります。
永岡「自分の楽器、今まできれいにメンテナンスしてきたのにどうしようかなっていう時に、また目の前でね、その若い力が演奏してくれてたら、なんか嬉しい」
つボイ「自分が一生懸命使ってたのが、また生徒さんたちが吹いてるのを見て、『うん、俺よりうまいやん』こういうことがあるかもしれん(笑)」
楽器を寄付するふるさと納税の仕組みは、今後もさらに広がっていきそうです。
(ランチョンマット先輩)
番組紹介

読んで聴く、新しい習慣。番組内容を編集した記事からラジオ番組を聴いていただける”RadiChubu”。名古屋を拠点とするCBCラジオの番組と連動した、中部地方ならではの記事を配信する情報サイトです。