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瓶だとおいしく感じるのに。大手の瓶入り牛乳、生産終了へ

瓶だとおいしく感じるのに。大手の瓶入り牛乳、生産終了へ

大手食品メーカーの明治は、今月末で瓶入りの牛乳やコーヒー乳飲料の販売を終了すると発表しました。すでに4年前に小岩井乳業が、昨年には森永乳業も販売終了し、現在大手では明治のみ生産していたとのこと。瓶入りの牛乳が発売されたのは1928年(昭和3年)で、なんと100年近くも親しまれてきたことになります。2月28日放送『CBCラジオ #プラス!』では、山本衿奈が気になるニュースとしてこの話題を取りあげました。聞き手は竹地祐治アナウンサーです。

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給食の牛乳は瓶だった

ある世代以上の人やある地域の人にとっては、瓶入りの牛乳といえば給食のイメージが強いでしょう。

山本が小学校低学年の時は瓶入り牛乳で、高学年の時に紙パックに変わったとのこと。今や宅配でなければ瓶の牛乳を見かけることはなくなりました。

その他、瓶入りの牛乳を見かける場所は銭湯でした。

山本「今でも温泉とかで見かけると目に入りますし、コーヒー牛乳とかよく買ってて」

竹地「銭湯なんかもそうですけど、お風呂から出てきてコーヒー牛乳を飲むというのが当たり前みたいな感じでしたね。コーヒー牛乳もあんまり飲んでると飽きちゃうので、フルーツ牛乳とか。瓶は中の色が見えて、そそるんですよね」

山本「特別感もあるので、ちょっと寂しい気もするんですけど」

瓶入りを中止する理由

今回生産が終了するのは、需要の低下が進んでいることや、瓶の製造自体も少なくなり安定した調達が難しくなったことが大きな理由のようです。

また瓶を再利用するための洗浄と乾燥など、大規模な設備や多くの人件費がかかることからコスト面の見直しを図ったこと、重くて割れてしまうという利便性の低さから敬遠されていたことも背景にあるそうです。

竹地「中の水分自体が重いのに、瓶も重いので相当な重量ですよね。こどもが(給食の際に)運ぶのには大変っていう」

山本「なかなか1人で何本も入った牛乳を運ぶのは大変でしたよね」

4月以降は紙の容器による販売に切り替えるとのことです。

おいしく感じる科学的根拠

一方で瓶の人気は根強いものがあります。なんとなく「瓶で飲むほうがおいしい」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は物理的な理由があり、瓶のフタの内側に香りが濃縮されるため、開けた瞬間に濃厚な香りが広がり風味が強くなるという説があるそうです。

竹地「どうしても今は小さい紙パックみたいなものの牛乳だと、ストローを突っ込んでということで、香りは出てこないですよね。牛乳のにおいがダメっていう人もいるんですけど、逆の人もまた多いですから」

また、コップよりも瓶のほうが口に触れる部分が多いことから、ひんやりとした感覚をより強く感じることができ、冷たさがコップに比べて持続しやすいこともあるそうです。

瓶入り牛乳を生産する大手メーカーはなくなりますが、地域に根ざした企業など一部の企業では引き続き生産をしています。

前述のように瓶の生産量は減っており、瓶入りの飲料はさらに貴重なものになっていくかもしれません。
(岡本)
 

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