CBC web | 中部日本放送株式会社 / CBCテレビ / CBCラジオ

MENU

これも多様性?こどもに刺青

これも多様性?こどもに刺青

多様性社会と呼ばれる現代。個々人の考え方や価値観を尊重し合い、誰もが自分らしく生きられる社会が望まれています。1月15日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、「刺青」に関して意見が交わされました。つボイノリオと小高直子アナウンサーが法律や倫理観、各々の価値観から刺青についての意見を語ります。

関連リンク

この記事をradiko(ラジコ)で聴く

刺青の少女

きっかけは、アメリカアリゾナ州で起きた出来事です。
彫師の男が9歳の少女の腕に刺青を入れ、批判を浴びているといいます。

アメリカメディアによると少女は両親とともに1年前に来店し、先月再び訪れたとのこと。
その際に少女はトランプ次期大統領の肖像を掘ることを望んでいたそうですが、彫師は再検討を求め何を掘るかについて説得したところ、アメリカの国旗で納得させて刺青を掘ったようです。

アメリカの多くの州は未成年の刺青を法律で禁じていますが、アリゾナ州など一部の州は親の承認を条件に認めています。
ただ彫師も、今回の件に関してはあくまでも推奨はしていないと釈明しているようです。

問題は飽きる事

つボイ「日本でも今刺青流行ってますからね。親は『絶対入れたらアカンぞ』って反対して、子は『そんなん俺の自由やないか』なんて言い合ってるところもあるんじゃないでしょうか?」

親子といえども違う人間。考え方や価値観の違いから、衝突することも多々あります。
刺青に関しては比較的意見が分かれそうなテーマですが、世代によっても捉え方にかなり差がありそうです。
つボイは、刺青には否定派のようです。

つボイ「一生飽きない図柄ってないと思うで。それあったらやってもええと思う」

新しく買った洋服だって1ヶ月もすれば飽きたり、壁に飾るポスターや絵画もしばらくすると変えたくなるもの。一生飽きないものはないと思う、と続けます。

刺青は一度入れたら簡単に消すことはできません。レーザー治療や皮膚切除などの手術を行なう必要があり多額の費用もかかるため、それらのことも加味した考えを持つつボイ。

世は移ろうもの

少女はトランプ次期大統領の肖像を入れようとしたそうですが、彫師の勧めでアメリカ国旗に変更したとのこと。

小高「まだ普遍的なものでよかったかもね」

つボイ「昔、田中角栄さんが総理大臣やった頃。今太閤と言って、低学歴であったのが国のトップにまで上り詰めたので絶賛されて。こどもを『角栄』という名前にした親がたくさんいたんです。

だけども日本の総理大臣で初めて逮捕されるということになって、『名前変えたい』と言い出す人が随分いたんですよ」

どんなに時代が移っても、変わらないものはなかなかありません。「トランプさんなんかこれから評価がどうなるか」と、少女の腕に掘られなかったことを安堵するつボイ。

未成年禁止の理由

今回このニュースが人々の注目を集めたのは、まだ9歳という年齢。

小高「親の意見とか彫師さんの説得もあったんでしょうけど、そもそもアメリカでもたくさんの州が未成年の刺青を禁じているのは、それなりに理由がありますからね。
一生残るかもしれない図柄の、何を入れるかの判断はなかなか未成年には難しくて、大人になった時に後悔するかもよってことで禁止にしてるんでしょうけど。

アリゾナ州では法律違反でもないので止められないけど、やっぱり倫理的にどうなのかってことで批判も浴びてるし」

法律で禁止されている根底には、経験や判断力が未熟な未成年に対し、リスクやデメリットのある刺青を掘るべきではないという考えがありそうです。

刺青の印象

小高「刺青って国によって捉え方がさまざまで、文化として昔からやってる国もあれば、お洒落としてやってる国もある。
日本なんかはちょっとやっぱり倦厭されがちな文化があるので、それぞれの文化の中で人々がどのように考えるかで印象も変わってくるかとは思いますけどね」

日本でも未成年の刺青は法律で禁止されていますが、自分の行動の責任を自分で取ることのできる成人になってからは本人次第です。

日本の文化の中では、刺青はあくまでもファッションや自己表現のツールです。特に若者の間では比較的ライトに取り入れられるようになっているように感じますが、リスクやデメリットも多いのが現状です。

小高「今ほら、シールとかあるじゃん。痛くないしね。お洒落だったらああいうのからやってみたら?」

手軽に安全にお洒落を楽しむことができる便利なアイテムがあるようです。
様々な価値観や考え方が尊重されるべきとはいえ、未成年に関してはある程度保護者の助言が必要な場合もあると実感するニュースでした。
(吉村)
 

この記事の画像を見る

オススメ関連コンテンツ

PAGE TOP