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ネタ曲もボカロ楽曲の真骨頂。クリエイター・歯茎プラモさんの世界

ネタ曲もボカロ楽曲の真骨頂。クリエイター・歯茎プラモさんの世界

日々新曲が生まれているボカロ楽曲ですが、中には強烈な特徴を持った「ネタ曲」もあり、ふと気づくととんでもない視聴数となっていることもあります。1月12日放送のCBCラジオ『RADIO MIKU』では、パーソナリティの清水藍が、気になる楽曲を紹介します。

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たった27秒の曲に人生が凝縮

この日清水が「特に気になった」と紹介したのが「ビー玉」(歯茎プラモ feat. ついなちゃん)。昨年大晦日の19時33分に投稿された楽曲です。

清水「なんと、曲の長さは27秒。この長さで味わい深さというか、ある意味温かみも感じるサウンド。ラジオなので、MVをお届けできないのが本当に残念」

クリエイターの歯茎プラモさんは、イラストやマンガを描く延長線上でアニメーションも手掛けており、楽曲と合わせて独特の世界観を構築しています。

清水がこの曲を知ったきっかけは、ネタ曲界隈で中心的な活躍をするクリエイター・子牛さんがXで「なんだこれは」と引用ポストしていたのを見たこと。

「ニコニコ動画に、まだまだ有望な才能が眠っていることを知るきっかけになった」と話す清水。

あの大物アイドルへのオマージュ

歯茎プラモさんに興味を持ち、さらに過去の楽曲をチェックした清水。
そしてもう1曲オンエアしたのが「エイティーズアイドル」(歯茎プラモ feat. ついなちゃん)。
2023年8月にニコニコで開催された『ボカコレ 2023夏』の「ネタ曲投稿祭」に投稿された楽曲です。

楽曲は1980年代をけん引した某女性アイドルのデビュー2曲目をオマージュしたもので、印象的な「あー♪」のあと、「しが速いおばさん」へと続きます。

この元となったアイドル楽曲には深い思い出があるという清水。
以前名古屋市内で別番組のイベントに出演した時、この曲を盛大にカラオケで歌ったそうです。
同局では最終兵器とも言われる歌唱力を初めて人前で披露した記念すべき楽曲なのです。

その思い出深い曲と、ニコニコ動画で再会できるとは予想外だったとのこと。

清水「この曲のMVも、足の速いおばさんが駆け抜けるんですけど。全力疾走しつづけてるのがとにかく面白い」

MVは、音楽番組にランクインした曲を可愛らしいアイドルがステージで歌い始めるところから始まりますが、白黒のシンプルな画面に「足が速いおばさん」という文字が真ん中にデカく表示されるシュールな世界観です。

ふたりのおじさんと好青年とおばさん

この「エイティーズアイドル」をオンエア後、突如笑い出す清水。

清水「曲のこともしゃべりたいんだけど、いまこのスタジオが世界で一番カオスな空間になっておりまして」

スタジオには収録ミキサーも務める番組プロデューサーに加え、偶然にもバイトの面接に来た専門学校生、さらに清水の上司である制作部長が見学に入って来るというハプニング。

「これをおじさんふたりと、好青年ひとりと、30代おばさんで聴いてる(笑)」

よりにもよってシュールなネタ曲をかけているところを見られた事実に、笑いが止まらない清水です。

そして見学に来た好青年と制作部長は、この曲のエピソード中に退席したようで、続くしっとりとした楽曲「ラブレター」(⌘ハイノミ feat. MEIKO)のパートは聴かず仕舞いとなりました。

「どうせなら、こういったところまで見てもらいたかったんですけど!番組にどんな印象を持たれたんでしょうかね」と悔やむ清水でした。
(葉月智世)
 

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