世界規模でヤバいことに!紅葉の遅れも温暖化のせい?
気がつけばもう12月。今年は紅葉が非常に遅く、こうした季節感の乱れによって、時間の感覚があまりないという方も多いかもしれません。11月27日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、こうした季節感の乱れを引き起こしている地球温暖化について、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く今年は秋がなかった?
小高「今年は夏が過ぎても気温が高くて、秋を感じないまま11月に入ったって感じですよね。もう少ししたらクリスマスに年末ですけど、いまいち実感が湧かない方もいるんじゃないでしょうか」
つボイ「富士山の初冠雪が、130年の観測史上で最も遅かったそうですね。紅葉の色づきについても、この番組で話題になってますけど『ちょっと違うぞ。いつもより遅いぞ』って話もあるようです」
今年は秋の訪れが遅く、紅葉の変化や、最高気温が高い日があったことで何かおかしいと感じているリスナーも多かったようです。
紅葉が遅れたのは高温の影響
日本気象協会が11月26日に発表した紅葉の見頃予想では、東京は最も遅い記録と並ぶ12月5日頃。そして大阪と名古屋に至っては12月9日頃とかなり遅い予想です。
小高「名古屋は平年と比べて11日遅い予想ということです」
また、標本木が設けられている全国51都市のうち、11都市で最も遅い紅葉の見頃予想を更新したとのこと。
紅葉の遅れについて「温暖化が理由では?」と考えるふたり。
紅葉は、9月と10月の気温が低くなると早く進み、逆に気温が高いと遅くなります。
今年は9月が記録的高温、10月以降も高温傾向が続いたため、平年より色づきが遅れているというわけです。
世界でも温暖化は進行しており、今月6日にEUの気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」が公開したデータによると、2024年の気温は産業革命以前よりも1.5℃以上高くなるとの予測。
1.5℃以上高くなれば、1940年からの観測史上初という事態になり、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」では上昇幅の制限として1.5℃以内を掲げている目標が揺らぎます。
近年、世界で温暖化の影響によって多くの人が命を落としているという現実もあり、ますます温暖化が拡大すると危惧されているのです。
世界での協力体制に暗雲の可能性
温暖化は、経済にも深刻なダメージをもたらしており、G7やG20などの枠組みでも、パリ協定の「1.5℃以内」はとても重視しています。
しかし、次期アメリカ大統領にトランプ氏が返り咲いたことで、再びアメリカがパリ協定から離脱の可能性が出ており、さらに温暖化に対する国際協力が揺らぐ恐れがあるかもしれません。
小高「今後の見通しなどを考えると、1.5℃以内で踏みとどまれるのかという点には不安がある」
つボイ「僕らが話している季節ですけど、それぞれの時期ごとに楽しみってあるわけですよ。風物詩、食べ物、これらが楽しめなくなってしまうのは寂しいことであります。情緒の問題以上に深刻なのは、災害が起こる可能性もあがりますよ」
世界各地で、熱波や干ばつ・豪雨やスーパー台風による水害・寒さによる寒波に豪雪などが毎年どこかで起こっていることはニュースでも報道されています。
日本でもゲリラ豪雨に加え、以前では考えられなかった頻度で発生する線状降水帯による水害や土砂災害が発生しています。
他人事と思わず、少しでもできることを毎日やっていくことが、地球を守ることにつながると締めくくりました。
(葉月智世)