百貨店から「百過店」へ?変わるデパートの戦略
地方ではショッピングモールがぞくぞくと誕生し続けている一方で、デパートの苦境が長く続いています。11月27日、日経MJ新聞によれば埼玉県川越市の丸広百貨店がリニューアルオープンに際し、物販主体の「百貨店」から、「百過店」への転換を図ってることを報じました。11月29日放送『CBCラジオ #プラス!』では、パーソナリティーの三浦優奈が気になった記事として取りあげ、百貨店の新たな取り組みについて竹地祐治アナウンサーとともに紹介しました。
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丸広百貨店が目指す「百過店」という表現、「心地良く時間を過ごすという点を重視したい」とのいう思いがあるようです。
具体的な施策としては、待ち合わせや憩いの場として使えるスペースや、スマホなどの充電スポットを作り、買い物以外で訪れた客もくつろげるデザインを採用しています。
また、こども服売り場にはベビー休憩室の設置に加えて、ベビーカーのまま入ることができる試着室を設置。
レストランは営業時間を2時間延長して午後9時までとし、個室を設けてゆったり過ごせるようにしたそうです。
デパートにとってのメリット
今回のリニューアルは「心地良さ」をポイントとしていますが、百貨店にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
高齢者やファミリー層など幅広い年代層の来店を見込んで、店内で長く過ごしてもらうことで消費行動を後押しする戦略があるそうです。
竹地「スーパーでもそうなんですがよく言われるのが、百貨店は基本的に滞留時間を伸ばしたいというのが昔からあって。
お店に長いこといてくれると購買がアップして売り上げにつながりますよね。
今回の場合は居心地スペースの工夫ということですけど、商品が並んでいる通路のスペース、以前はたくさん物を入れた方がいいということでちょっと狭かった。
それを広げてあげたほうが、みんながゆったり見て回れるということで、今はわりと広いスペースを道につけているということがあったりとか。
そのラインで最先端が、ベビーカーがそのままスポッと入っちゃうような」
デパートならではの魅力
ここで三浦はさらに、デパートならではの魅力について語りました。
三浦「お手洗いがものすごく良いなと感じてまして。ホテルのラウンジですか?というぐらい。スペースも広いですし、めちゃめちゃオシャレじゃないですか。
手を洗うスペースには緑が感じられたり、パウダールームが充実しているところがたくさんあって。大きな鏡があるだけではなくて、いすが置いてあってゆっくりお化粧直しができますよとか。
コンセントもありまして、ヘアアイロンを持ってきて髪の毛も直せますよみたいな」
品揃えではネットに敵わないし、価格の安さではスーパーに、便利さではコンビニに敵わないため、デパートの新たな魅力が必要になってきます。
今後は男性トイレもきれいになったり、おむつスペースがより多く作られたりと、より「心地よさ」に繋がる改善がなされるのでは、と想像するふたりでした。
(岡本)