中日・橋本侑樹投手が優里の「ピーターパン」を登場曲に選んだ理由
『ドラ魂キング』(CBCラジオ)、音楽好きで中日ドラゴンズビギナーの佐藤楠大アナウンサーが、普段は一部分しか聞かない選手の登場曲を深掘りして紹介するコーナー「佐藤楠大のウォークアップソング」。11月14日の放送で取り上げたのは橋本侑樹投手の登場曲、優里さんの「ピーターパン」です。橋本投手がこの曲を選んだ理由と、優里さんがこの曲に込めた思いについて佐藤が語りました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く「なんか、痛くなかったっすね」
橋本投手は福井県出身の26歳。岐阜県の大垣日大高校から大阪商業大学を経て、2019年にドラフト2位で中日に入団しました。
今シーズンは47試合に登板して防御率1.73。入団以来、最高の成績を残しています。
中日では貴重な左のリリーフとして、大活躍のシーズンでした。
そんな橋本投手の今シーズンの印象的な出来事といえば、ケガによる一時離脱です。
6月29日の横浜DeNAベイスターズ戦で、ピッチャーゴロを捕球する際にボールが利き手に直撃して、左手の薬指を骨折するというアクシデントがありました。
佐藤「骨折ですよ、皆さん。骨が折れてるんですよ。なのに橋本投手は、わずか2週間で1軍に復帰したんですよ」
驚異的な回復力。この瞬間について、橋本投手はCBCテレビの取材にこう話していました。
「なんか、痛くなかったっすね」
今シーズンにかけた情熱
佐藤「いやいやいや、骨折はものすごく痛いはずなんですよ」
そういう佐藤は人生で3度、骨折したことがあるそうです。
佐藤「どれも痛かったし、腕の骨を折った時は本当に気を失うかなというレベルで急に気持ち悪くなってフラフラになった記憶があるんですけれども」
「何か、痛くなかったっすね」
橋本投手のこの言葉からは、「プレーにどれだけ懸けていたのか。どれだけ集中していたのか」を読み取ることができます。
今シーズンへの強い思いを改めて感じたという佐藤です。
「ピーターパン」に込めた挑戦の精神
優里さんの「ピーターパン」を登場曲に使用している理由について、橋本投手は「歌詞がいい。マウンドに上がる時に気持ちが入る。自分を奮い立たせてくれる」と答えてくれました。
「ピーターパン」は優里さんのメジャーデビュー曲。タイトルだけ聞くとファンタジックな曲を想像してしまいがちですが、そうではありません。
この曲に登場する「ピーターパン症候群」は、成人になってもこどものような精神的・感情的特性を保持する人々を指すネガティブなワード。
ですが、曲の中の「ピーターパン」は、いつまでも夢に憧れ続けて、努力し、挑戦する人の象徴です。
この曲は、優里さん自身が「メジャーとしてやっていく」という強い覚悟を歌った曲です。
「自分の夢を掴みたい」
優里さんはこの曲についてこう語っています。
「『いつまでやってるの?』みたいなことを言われたこともあったし…。その人に対してムカついているわけではないけど、悔しさはありました。見返してやるというか、しっかり活動して『あいつ、こんなことになってる』って思わせたいな」
「僕だけじゃなくて、みんなもそういう気持ちを持ってると思うんですよ。『自分の夢を掴みたい』」
この「自分の夢を掴みたい」という思いが、歌詞にダイレクトに表れています。
挑戦し続けるかっこいい人
佐藤「本当にド直球。ピーターパンは“夢を追いかける、大人になりたくない少年”という言われ方をされますが、そうではなく、“ずっとずっとこどもの時の憧れを捨てずに、大人になった今でも挑戦し続ける、かっこいい人”を歌った曲なんです」
ストレートな歌詞で、ダイレクトに自分自身を奮い立たせてくれる1曲です。
コーナーの最後に佐藤は「改めて、ひとりの青年・少年が夢を追いかけ始める、そして追いかける姿を想像しながらこの曲を聴いてみてください」と語り、優里さんの「ピーターパン」をオンエアしました。
(minto)