ロシア・ウクライナ戦争に新たな局面!トランプ氏の言動が与える影響とは?
ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に派遣された北朝鮮兵とロシア軍部隊の合わせて5万人が、数日内に大規模攻勢に出る可能性があると『ニューヨーク・タイムズ』が伝えました。クルスク州では既に北朝鮮兵の戦闘参加が確認されており、より規模の大きい攻勢に発展する恐れが出てきました。11月11日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員がこのニュースを解説しました。
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ロシアとウクライナはそれぞれの領土に対し、開戦以来最大規模のドローン(無人機)攻撃を実施しています。
石塚がこのタイミングで最も興味深いのは、やはりアメリカの次期大統領・トランプ氏の動向です。
トランプ氏は「ウクライナにお金を出してバックアップする必要はない」という立場を取っています。
光山雄一朗アナウンサーは、トランプ氏の「私が大統領になったら、1日で戦争を止められる」という言葉が印象的だったといいます。
「どうやって止めるのか?」という具体的なことについてトランプ氏は語っておらず、「やれるかどうかは怪しいと思っている」と石塚。
石塚「止めるとすると『いまロシアが占領してる部分までは、もうロシアのものでいいじゃないか』と」
極端に言えばこういうことです。
ゼレンスキーの焦りと攻勢
石塚「ということに持ってくことしかないので。それでウクライナが納得するかというと『じゃあ攻撃して取ったもん勝ちかよ』っていう話になる」
トランプ氏の言い分としては、「それでも戦争が終われば死ぬ人が少なくなるからいいでしょ」「バイデンは止められなかったけれど、私は止められた」となります。
石塚「ウクライナのゼレンスキー大統領は焦ってますよね。今のうちにできる限りのことをしておかないと」
ロシアの独立系メディアが、ウクライナ軍がモスクワへ過去最大のドローン攻撃を行なったと発表しましたが、これもゼレンスキー大統領の焦りから来たものかもしれません。
石塚「少しでもプレッシャーをかけたい。逆にロシア側も相当のドローン攻撃をやってますからね」
EUとアメリカ、戦争支援の分岐点
兵隊が鉄砲を持って向き合って打ち合っていた昔の戦争に比べて、今の戦争は終わりにくくなっている、と石塚。
石塚「兵隊が乗ってないドローンが向こうで攻撃するわけだから、技術的なことだけである程度お互いにできちゃう。あるいは偽の情報をネットで流すとか、戦争の方法が変わってきてるといえるかもしれませんね」
トランプ氏との繋がりで心配なことは、EUの動きです。
これまでウクライナを応援してきたEUの中にも、ハンガリーのオルバン首相のようにトランプ氏と考えが近い人もいます。
石塚「『なんでそこまで応援しなきゃいけないんだ』というようなことを言って。ヨーロッパの一般の有権者の中にも『支援疲れ』が広がっています」
ヨーロッパにおけるこういった流れがアメリカとどうリンクしてくるのか、プーチン大統領とどう絡むのか。これが気になる時代になってきました。
(minto)