猟友会がヒグマ駆除要請を辞退。その深刻な理由
連日報道されている野生動物による被害。北海道を中心としてヒグマが出没したり、千葉や茨城ではキョンの被害が報告されています。危害を加える野生動物の駆除のため自治体は猟友会に依頼をしますが、先日、北海道奈井江町の猟友会が報酬をめぐって出動を辞退したと報じられました。6月14日の「CBCラジオ #プラス!」では、CBCアナウンサー竹地祐治と山内彩加、つボイノリオが、辞退した理由と深刻化する野生動物被害について深掘りしました。
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北海道奈井江町の猟友会は、町からヒグマの駆除要請を断りました。理由は人手不足と報酬が安いことです。
奈井江町は人口5000人弱の町で、猟友会のメンバーは5人のみ。
町からヒグマ駆除に与えられる報酬額は、一頭あたり15,000円です。
ネット上では「生命の危険のことを考えると、この値段では辞退せざるを得ない」と同意する意見も見られます。
猟師減少の理由
猟友会のメンバー減少について「時代が影響している」と見ているつボイ。
自分よりふた世代上で、ハンティングの格好がブームになったことがあったことを古典落語で知ったという70代のつボイ。
かつては猟友会自体も人気があり、ファッションとして取り込んでいた時代もあったのです。
続けて「人気の減少は自分たちの世代に責任がある」と話すつボイ。
こどもの頃にディズニーの映画を鑑賞することが多かったそうで、森の動物たちが「おい!ハンターが来たらしいぞ!大変だ!」と大慌てしているシーンを目の当たりにしていました。
それを見てつボイは「絶対俺は将来ハンターにはならんぞ」と心に誓ったんだとか。
悪者として描かれたせいでハンターのイメージが下がったとの意見に、思わず笑ってしまう竹地と山内。
猟師への細かなルール
猟師として活動するには、法令に則った細かい銃の管理が必要になります。
チームで連携し、銃を向けてはいけない方向、自分が向いている先が街がないか、高さはどれくらいまで向けていいのかなど、細かいルールが設けられています。
つボイ「日本は銃規制の社会だから」
竹地「持っていること自体が普通じゃないですから」
つボイ「持っている人はすごく厳しく管理されているわけですよね」
このように厳しいルールの中、命の危険に晒されるのに報酬が一頭1万5千円は、確かに安すぎるように感じます。
愛知県でのクマの目撃情報
実はスタジオがある愛知県でも、野生動物の目撃情報が増えています。
昨年愛知県が公表したツキノワグマ確認情報によると、瀬戸市、犬山市、春日井市で目撃されています。
人里に降りてきて凶暴になり人を襲う可能性もあるため、今後はクマによる被害も意識しておかなければなりません。
また山の所有者や自治体などが山の管理をし、クマが人里に降りてこない状態にしておくことも必要です。
人にとっても野生動物にとっても住み良い時代が早くきますように。
(ランチョンマット先輩)