四国で震度6弱!「南海トラフ地震」との関係はなぜ薄いのか?

四国で震度6弱!「南海トラフ地震」との関係はなぜ薄いのか?

4月17日深夜、豊後水道を震源とする最大震度6弱の地震が発生しました。気象庁は当初マグニチュード6.4と発表しましたが、後に6.6に修正しました。地震の規模を表す単位としてよく使われる「マグニチュード」という言葉、震度とは何が違うのでしょうか?19日放送『CBCラジオ #プラス!』では、山内彩加アナウンサーと竹地祐治アナウンサーが、あらためて地震について解説しました。

マグニチュードと震度の違い

震度はその場の揺れの強さを表すもので、マグニチュードは「地震の規模を示す物差し」と言われます。

竹地「地面が揺れますよね。地下の方に震源があって、そこを中心に大きなエネルギーで地球の一部がごそごそっと揺れるわけですよね。
そのエネルギーをマグニチュードという形で、地震の規模を示すというわけですね」

今回の地震は南海トラフの想定震源域内であることが発表されていますが、一方で山内は、前日の放送で永岡歩アナウンサーが伝えたことに引っかかっています。

山内「『今回の地震はマグニチュード6.6でした、専門家による調査を始める基準は6.8。
(基準を)満たしていないので調査はしない』ということをさらっとおっしゃたんですけど、なんで6.8なんだろう?」

なぜ調査はされない?

南海トラフ地震の発生確率は「今後30年以内に70~80%」と言われていて、もし発生すれば日本の広い範囲で甚大な被害が予測されています。
そのような巨大地震であれば、小さな兆しだとしても調査して欲しいところではありますが…。

竹地「南海トラフに関連した地震かどうか、調査したいですよね。ただその規模がどれぐらいの大きさか、例えばマグニチュードが3だったり5だったり7だったりした場合に、南海トラフと言われているものは、だいたい8とか9と言われてますよね。

とすると、どこかで線を引かなきゃいけない。

それが6.8で、しっかり仕切っておかないと、マラソンのオリンピック選考みたいなもので、いろんな予断が入ってくると基準がふらついちゃうよね、だから6.8というところで仕切ったっていうことになったわけですね」

マグニチュード1でも大違い

数字で区切っておかないとキリがないというのはもっともですが、「今年はお正月から北陸で大きな地震があったし、他にも発生している。たった0.2の違いなら、調査はしてほしい」というのも人間の感情です。

竹地「マグニチュードが1違うと30倍ぐらい違うんですよね。それが2になるとだいたい1,000倍の差がある。

南海トラフの前に揺れた時っていうのは、戦争中に起きた東南海地震。それと同じようなことが南海トラフで起きた場合、今回の地震は1000分の1となる。

ただ間違いないのは、南海トラフの域内で起きてるっていうことなので、関連がないわけじゃないですよね」

地震の起き方も違う

その関連性があるかないか、ひとつはマグニチュードの数字で判断しているのですが、他にも判断材料があります。

竹地「さらに南海トラフで想定されているのは、ユーラシア大陸のプレート。そこにフィリピン海プレートが沈み込んで摩擦が起きる、そこの接点のところでずれる。
これが地震の原因になるっていう話ですけど、今回は違いますよね」

今回の地震は海側のプレートの中の方で割れたのが原因で、想定されている南海トラフとは揺れの構造が異なるため、関連性も低いと判断されたようです。

ただ、最近地震が多いために慣れてしまうのではなく、やはり南海トラフに向けて具体的に備える必要がありそうです。
(岡本)
 

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