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夜の姿は女王様 彼女が編み出した予約困難な「縛ヨガ」とは

夜の姿は女王様 彼女が編み出した予約困難な「縛ヨガ」とは

女性を中心に大人気!予約は常にキャンセル待ちの人気ヨガ教室があります。実はコロナ禍で自身が経営するショーバーの運営がうまくいかなくなり、従業員の新たな働き口として開設されました。その人気の秘密に迫ります。

女性に人気のショーバー経営者

CBCテレビ:画像 『チャント!』

名古屋市にある雑居ビルの7階。エレベーターを降りると大人の空間が広がります。薄暗い店内では、ステージでショーを繰り広げる女性たちの姿がありました。ここは、女王様のショーを見ながらお酒を楽しむ「SMショーバー」です。

ステージにいたHIBIKIさん(48歳)は、この道20年のベテランSM女王。29歳でこの世界に飛び込み、今では2店のSMショーバーのオーナーです。店内を見渡すと、お客さんは男性が多いかと思いきや、女性の姿もあります。

(女性客1)
「私がHIBIKIさんのところに行きたいと言って来た」
(女性客2)
「カップルとか女性同士も結構多くて、女子が来やすい場所だなって思いました」

ショーの華麗さを見るためにやって来る女性客も多く、男女問わず楽しめると今、評判となっています。

(HIBIKKIさん)
「男性だけでなく、女性も楽しめるようなお店にするというコンセプトで作っていますので、女性は多いですね」

男女問わず楽しめるように工夫しており、全国的に見ても珍しいお店を作っています。

お金の重要性を肌で感じ、金融会社から転身

CBCテレビ:画像 『チャント!』

HIBIKIさんは、2年半前に購入した高層マンションの最上階、3DLKの部屋で3匹の猫と一緒に暮らしています。部屋には気になるものがたくさんありました。壁には2本の縄のようなものが。HIBIKIさんによると「SMショーで使用するムチ」とのこと。名前が刻印されている特注品で、1本10万円するものもあるようです。また書斎をのぞいてみると、1枚のポスターが。HIBIKIさんによると、アメリカでショーをやったときのポスターで自身が映っています。世界的にも有名な女王様で、これまでオランダやシンガポールなどおよそ20か国のSMショーに呼ばれ、時には5,000人規模の会場に唯一の日本人として出演することもありました。

(HIBIKIさん)
「(この世界に)飛び込んだきっかけは、普通に見つからないアルバイトがしたかったからですね」

名古屋で3人兄弟の長女として生まれたHIBIKIさんは地元の短大を卒業後、転職で金融関係の会社に入社。その中でお金の重要性を肌で感じ、1人でも生きていけるようにと副業を考えたことがSMの世界に足を踏み入れたきっかけでした。

休日出勤があると会社に行かないといけないため、自由に休める仕事を探していました。大学時代の友達の勧めもあり、半分冗談で女王様をやってみたところ、長女で姉御肌だったHIBIKIさんとSMの世界は相性ぴったり。あっという間に会社員から女王様になりました。

理学療法士と開発した「縛ヨガ」

CBCテレビ:画像 『チャント!』

HIBIKIさんは今「縛(ばく)ヨガ」を開催し、ヨガ講師の顔も持っています。

コロナが流行しはじめた時は自身が経営するSMショーバーの開店から13年目。パフォーマーも10人に増え、軌道に乗っていたタイミングでした。コロナの逆風の中、従業員の新たな働き口として思いついたのがヨガだったのです。足を曲げたり、ポーズを取ったりするところがSMと似ていると考え、縄の使い方を夜のショーではなく他の事でも使えないかと始めました。

ヨガの世界で最もメジャーな「全米ヨガアライアンス」の資格を取り、専属の理学療法士・荒巻さんと始めた縛ヨガ。2年経った今では、パーソナル・集団レッスン共に予約は常にキャンセル待ち。およそ90人の生徒を抱えています。

(HIBIKIさん)
「見てる方に『こういう表現もあるんだな』と固定観念を壊していくのは、私の人生のモットーでもあり、縛ヨガやショーで一番大切にしていること」

コロナ禍の逆境を逆手に取り、「縄」を使って新たな活路を見出したHIBIKIさんには、SMに対する色眼鏡を払拭したい強い思いがありました。
CBCテレビ「チャント!」5月20日の放送より。

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