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「インフルエンザ」&「ノロウイルス」感染予防法…この時期気をつけたい感染症の予防・対策

「インフルエンザ」&「ノロウイルス」感染予防法…この時期気をつけたい感染症の予防・対策
CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、国立国際医療研究センター 医学博士 和田耕治先生です。

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今回のテーマは「〜インフル&ノロ経験者に学ぶ〜感染症予防の意外な落とし穴」

この時期から気をつけないといけない感染症が「インフルエンザ」と「ノロウイルス」。インフルエンザは重症化すると肺炎・脳症・心筋梗塞などの合併症を引き起こす可能性があり、最悪の場合命を落とす事もあるそうです。自分が罹らないように予防する事も大切ですが、罹った後に正しく対策しないと多くの人が感染する恐れもあるのだとか。そこで今回は、感染症の予防・対策などを専門医に教えてもらいました。

インフルエンザはどんな病気?

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスが喉や鼻などの粘膜から侵入し、増殖する感染症。その症状は、39℃を超える高熱・倦怠感・咳など。先生によると、18歳未満が全体の感染者の半分以上を占めており、そこから大人に感染しているのだとか。また、例年1月頃に感染者が最も多くなるイメージがありますが、昨年のインフルエンザ患者数は11月にはすでに国が定めた警報レベルになっており、今年も今の時期から注意が必要だそうです。

インフルエンザの感染経路(1)飛沫感染

飛沫感染は、インフルエンザの主な感染経路で、感染者の咳・くしゃみによりウイルスを含んだ飛沫が飛び出し、それを吸ってしまった別の人が感染してしまう事。感染者が咳をすると、約10万個ものウイルスが外に飛び出します。そのウイルスが口・鼻・目などから身体に入ると細胞に侵入して感染。すると、ウイルスの数は一気に増殖。たった1つのウイルスが、わずか1日で100万個まで増えると言われているそうです。

飛沫感染の予防法

先生によると、飛沫感染を防ぐ重要アイテムは、マスク。マスクには「飛沫を外に出さない」「飛沫を吸い込まない」という2つの効果があるそうです。

インフルエンザの感染経路(2)接触感染

インフルエンザのもう1つの感染経路が、接触感染。接触感染とは、感染者の手を介してウイルスが広まり、別の人が感染してしまう事。インフルエンザウイルスは、布では約半日、金属などの平面では約2日間生き続ける事が分かっているそうです。そして、人は無意識に顔を触ってしまう習性があり、1時間に平均20回以上触っているという研究結果もあるのだとか。そのため、感染者と直に接していなくても、感染者とタオルを共有したり、感染者が触れたドアノブや電気のスイッチなどに触れたりなど、物を介して感染してしまうそうです。

接触感染の予防法

<接触感染予防(1)アルコール>
家庭内に感染者がいる場合は、全員がこまめに手のアルコール消毒をするのが効果的だそうです。先生によると、大事なのは指先もしっかりアルコール消毒する事。乾く時にウイルスが死ぬと言われているので、よく乾かす事も大事なのだとか。アルコールは、インフルエンザウイルスの外側を覆うエンベロープという膜を破壊します。その膜が壊れる事で感染力が失われるそうです。

<接触感染予防(2)手洗い>
エンベロープは、石鹸やハンドソープでも壊すことができるそうです。オススメは手洗いを2回する事。10秒もみ洗いし流水で15秒すすぐ。これを2回繰り返す事で、ウイルスが100万分の1まで減少するそうです。

<接触感染予防(3)マスク>
感染者がいる家庭内では、マスクも効果的。手で直接口や鼻を触れないので、接触感染を防ぐのに役立つそうです。

寒い時期の感染症予防〜超簡単免疫力UP法「日光浴」〜

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

感染症を予防するには、免疫力を高める事も大事だそうです。先生オススメの免疫力UP法は「日光浴」。日光に含まれる紫外線を浴びると体内でビタミンDが生成されます。ビタミンDは身体の免疫細胞を活性化し、ウイルスの増殖を抑えてくれる効果が期待できるそうです。

恐怖の感染力「ノロウイルス」

インフルエンザ以外にも冬の感染症で怖いのが「ノロウイルス」。ノロウイルスは、例年11月から急増し、春先まで流行。人から人への接触感染が多いそうです。家族の中などで広がりやすく、感染対策が難しいのだとか。施設や幼稚園、保育園などで広がるとなかなか感染を防ぐ対策が難しくなるので、家族が感染した場合にいかに広げないかが重要だそうです。

ノロウイルスの意外な落とし穴&感染予防法

<落とし穴(1)便器のフタを開けっ放しで流す>
嘔吐や下痢をした後、フタを開けたまま流すと水滴が飛び散ってしまいます(※水滴の飛び散る量はトイレの種類によって違います)。感染者の嘔吐物には1g当たり約1万〜10万個程度、便には1g当たり約10億個ものノロウイルスが含まれており、水滴1粒にも約1万個のノロウイルスが含まれているそうです。しかも、ノロウイルスは非常に感染力が強く、たった数十個のウイルスが身体に入っただけでも発症してしまうのだとか。そのため、トイレを流す時はフタを閉めてから流しましょう。

<落とし穴(2)アルコール消毒>
ノロウイルスは、インフルエンザと違い丈夫な外殻があるため、アルコールでは感染力を完全に失わせる事ができないそうです。ノロウイルスに有効なのは、塩素系の消毒液。塩素系消毒液は、ペットボトルキャップ半分の塩素系漂白剤を500mLの水に入れるだけで作れます。嘔吐物を直接処理する場合は、キャップ2個分にして濃度を上げて消毒するのが効果的。その際は、キッチンペーパーに浸して拭き取るようにしてください。水の色は変わらないため、誤飲しないようにラベルを貼るのがオススメだそうです。また、塩素系消毒液を作る時や使用する際は、十分に換気し手袋やエプロンなどを着用してください。

ノロウイルス感染後の対処法

先生によると、現在ノロウイルスに効く薬はないそうです。そのため、ノロウイルスに感染した時は、脱水症状にならないよう水をたくさん飲む事が大事だそうです。ただ、水を飲もうとすると吐き気が出るので、その際は吐き気止めを使用すると良いのだとか。一方で下痢止めはNG。本来身体の外に出したいウイルスを溜め込んでしまうので、回復が遅れてしまうそうです。

(2024年11月10日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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