理想的なお尻とは?簡単“お尻タイプチェック”!シリ筋を鍛えて老化防止!ドクターオススメ「お尻フラダンス」もご紹介
サマリーSummary
ドクター:早稲田大学スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 教授 医学博士 金岡 恒治
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは早稲田大学スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 金岡 恒治教授です。
今回のテーマは「〜お尻が健康寿命を左右する!?〜シリ筋を鍛えて老化防止」
お尻の筋肉は、健康寿命を左右する大切な筋肉だそうです。お尻の筋肉には、上体を起こす・股関節を安定させるなどの役割があり、歩いたり立ち上がったりする時に働くため、衰えると身体にさまざまな影響があるのだとか。そこで今回は、お尻の筋肉が衰える原因やお尻の筋肉を鍛える方法を専門医に教えてもらいました。
理想的なお尻とは?
先生によると理想的なお尻は、横から見ると半円形の丸みがあって、頂点が上の方にあり、お尻と太ももの境界線がハッキリしている事だそうです。お尻の形が崩れるとさまざまな不調を招くそうですが、その崩れ方は大きく2つあり、将来陥りやすい不調や症状も異なるそうです。
あなたはどのタイプ!?簡単!お尻タイプチェック
まずは、自分のお尻を把握する事が健康寿命をのばす第一歩だそうです。お尻の崩れ方は、お尻がぺったんこになっている「ぺったんこタイプ」と、出っ張りすぎている「でっぱりタイプ」の大きく2つ。セルフチェックで自分のお尻のタイプを確認してみましょう。(※この方法はあくまでセルフチェックです)
<お尻タイプチェック>
▼壁に頭・お尻・かかとをつけて立つ
▼壁と腰の間に手を入れる
・パーが片手だけしか入らない場合→「ぺったんこタイプ」
・グーが入る場合→「でっぱりタイプ」
・パーが両手入る場合→「理想的なお尻」
お尻の問題点(1)大臀筋の衰え
お尻の筋肉で最も大切なのが「大臀筋」。大臀筋が衰えると、二足歩行が難しくなり寝たきりのリスクが高まってしまうのだとか。ぺったんこタイプの人は、お尻の筋肉が衰えていて、脂肪が下に下がってきている状態だそうです。
<大臀筋が衰える原因は?>
大臀筋は、加齢や大臀筋を使わない事によって衰えていくそうです。歩いている時に大臀筋を使っているような気がしますが、実は、意識しないとあまり使えない筋肉なのだとか。加齢や運動不足によって大殿筋が衰えて硬くなるとより使えなくなってしまうそうで、結果、立ち上がる際にフラフラしたり転倒に繋がったりする可能性もあるそうです。
お尻の問題点(2)骨盤の傾き
お尻の問題は、大臀筋だけでなく骨盤の傾きも関係しているそうです。
<でっぱりタイプは骨盤が前傾>
でっぱりタイプの人は、骨盤が前に傾いてしまっているそうです。骨盤が前に傾くと、腰が反ってしまう「反り腰」になり、腰痛の原因につながってしまうのだとか。さらに、その状態が長年続くと、背骨が変形して「腰部脊柱管狭窄症」を引き起こす事もあるそうです。
<ぺったんこタイプは骨盤が後傾>
ぺったんこタイプは、骨盤が後ろに傾いているそうです。骨盤が後傾していると、椎間板という腰の骨の前の方にある軟骨に負担がかかり、その状態が続くと「腰椎椎間板ヘルニア」を引き起こす事もあるそうです。
<骨盤が傾く原因は?>
骨盤が傾いてしまう大きな原因の1つは、長時間のデスクワークや運動不足などで骨盤を動かす機会が減っている事だそうです。
お尻のタイプ別!将来陥るかもしれない症状
<ぺったんこタイプ>
・腰痛
・肩こり
・腰椎椎間板ヘルニア
・歩行困難
・寝たきり
<でっぱりタイプ>
・腰痛
・肩こり
・腰部脊柱管狭窄症
ドクターオススメ!骨盤の傾きを改善「お尻フラダンス」
先生によると、骨盤を動かす筋肉を上手く使う事で骨盤の傾きを改善する効果が期待できるそうです。
<骨盤の傾きを改善「お尻フラダンス」>
▼骨盤を前に傾かせる
お尻を後ろに突き出すイメージでゆっくり腰を反らせます。ポイントは、ひざを伸ばした状態で行う事だそうです。
▼骨盤を後ろに傾かせる
股関節を前に突き出すイメージで、骨盤を後ろに傾かせていきます。
▼前後の動きを繰り返す
5回1セット、1日2回を目安に行いましょう。デスクワークの合間などにやるのもオススメです。(※痛みが出ない範囲で行なってください。整形外科的な疾患がある方は医師に相談してください)
<座って行なってもOK!>
立ったまま上手くできない場合は、椅子に座ってやってみましょう。浅く腰掛けて脚を腰の幅に開き、同じように骨盤を前後に動かして下さい。
超簡単!お尻の筋肉の衰え予防法
使わない事で衰える大臀筋ですが、歩き方を少し変えるだけで使えるようになり、健康寿命を伸ばす効果が期待できるそうです。
<超簡単!お尻の筋肉の衰え予防法「大股歩き」>
大股で歩くと、かかとから着地する事になり、自然と大臀筋を使う事ができるそうです。できる範囲で、自分なりの大股歩きでOK!かかとから着くよう意識して、歩いてみてください。(※痛みが出ない範囲で行なってください。整形外科的な疾患がある方は医師に相談して下さい)
お尻を鍛えて健康寿命を伸ばしましょう!
先生によると「お尻フラダンス」と「大股歩き」は、ぺったんこタイプにもでっぱりタイプにも有効で、より健康なお尻に近づく事ができるとの事。大臀筋だけでなく、排尿や排便を調節する筋肉「骨盤底筋群」も鍛えられるので、高齢の女性に多い「尿もれ」の予防にもつながるそうです。
(2023年3月12日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)